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観桜会(実はお披露目”愚直たれ”)

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えー、一応タイトルが本日も五七五(季語もちゃんとあるよ)
となっているのに気がついてくださるとうれしいです。

海上自衛隊呉地方総監部の観桜会に呼ばれてきたのに、
なんと空港で大雪に降られる(しかも吹雪)という
異次元的異常気象体験をしたのち、呉に到着したわたし。


現在公開に向けてプロジェクト始動中の、呉鎮守府時代の海軍の遺産である
防空壕跡を見せていただき、もうこれだけで(ネタ的にも好奇心的にも)
十分満足というところまできたのですが、ここからが今回のメインです。

 

防空壕跡の見学が終わると、大尉殿の車に乗って呉阪急ホテルにTOを迎えに行き、
ついでに防空壕見学で泥まみれになったスカートの裾を履いたまま洗い、
すっかりきれいになったのにホッとして会場に向かいました。

会場となった教育隊の体育館では、呉地方総監池太郎海将ご夫妻が来賓にご挨拶中。

わたしも含め、桜にちなんだピンクをどこかに取り入れた装いの女性客が多い中、
総監夫人はあえて「海」を意識されたのか、ブルーのスーツで登場です。

ご挨拶を済ませ赤絨毯の方向に歩いていくと、こんなパネルのコーナーがありました。
呉地方総監部ではこの度呉地方隊のイメージキャラクターを作ることにしたようです。
アイデアを隊員から募集し、この日の客に投票で選んでもらうという趣向ですね。

なになに、「クレンジャー」「くれけん」(呉の犬)、
クジラと潜水艦の混じった「くれてつ」、「カレーおいしいくん」・・・。

地方総監庁舎そのものの「ちょうしゃくん」。
瓶の形をした「愚直たれ男」。ど直球です。

「愚直たれ男(おとこ)」だと何となく呉地方総監ご本人を指すようで、
なんかすごく失礼な気がするのですが、「たれお」ならセーフ?

「瀬戸内七海&瀬戸内航平」。「クレオとパトラ」。
「海守椿」「呉葉」「マモルくん」など人名系や「呉モン」「鯉太郎」。

いやー、どれになるかが楽しみだなー(棒)

まずは呉地方総監のご挨拶。

「自他共に認める晴れ男だったつもりが、今日で記録がストップしました」

ふははは、自他共に認める呉との相性では圧倒的に雨女のわたしが勝ったってことかな。

ってすみません。多分ですが、この雨はわたしのせいです。
雪までは知らんけど。

 

今日は何と言っても親睦がメインの観桜会ですので、硬い挨拶はなく、
総監はもっぱら挨拶の席で、あの「愚直たれ」の説明と宣伝に努められました。 

 

見て驚け、会場に備えられた「愚直たれ」コーナー。

このブログでも何度かご紹介してきた「愚直たれ」ですが、
その後着々と呉地方総監部におけるプロジェクトは進行しておりました。

 

建前でも何でもなく、海上自衛隊という組織にとって「地域コミニュティとの連携」は、
実は防衛計画の大綱にもある重要な達成目標の一つでもあります。

地域の飲食店が参加する形で行われる「カレーグランプリ」がそうですし、
今回わたしがその計画を垣間見せていただいた海軍の遺産の公開と保存も、
郷土史に新たにスポットを当てるという意味でその一環でしょう。

呉地方総監の指導目標から偶然生まれた「愚直たれ」。
その後呉地方総監部が地域コミュニティへの呼びかけを行い、手を挙げた協力店舗が
このレシピを再現し、メニューに取り入れるという試みをしているというのです。

 

今回の観桜会場ではご覧のように「愚直たれ」が試食できる屋台がありました。
この屋台については実は不肖わたくし、観桜会の少し前に

「会場で『愚直たれ』の味見ができるようになさってはどうですか」

と僭越ながらご提案を申し上げておいたのです。
もちろんわたしが言わずとも最初からその予定だった可能性もありますが、
とにかく、会場に「愚直たれ」と書かれた屋台が出ているのを見たとき、
ささやかな進言が聞き入れてもらえたように思い、大変嬉しゅうございました。


ここはシンプルに、キュウリにたれをつけて食べてもらうという趣向です。 

総監の挨拶中には、このたれグランプリに応募作品を採用された方、
そしてポスターのデザインを採用されたカメラ係の海曹が皆に紹介されました。

続いて挨拶は小村呉市長。

呉は海上自衛隊とともにある、というようなことを述べた後、
あの「呉氏」のPVでは海上自衛隊に大変お世話になったという話をされました。
後でお話しした時、呉氏のビデオの話もしましたが、

「あんなもの(呉氏のこと)がキャラクターになるなんて不思議〜」

みたいに おっしゃっていました。

おぢさんにはなかなか理解しがたい感覚のようです。

おなじみ衆議院議員寺田稔先生。
やはり東京から飛行機で来て雪のため会が始まってしばらくしての登場です。
わたしの時には飛行機の遅れはなかったのですが、その後空港では
雪が積もって結構大変だったようです。

滑走路の雪かきなども必要になったということでしょうか。
ちなみにこの翌日、わたしは昼の飛行機で羽田に帰ったのですが、
広島空港は昨日の天気が嘘のように晴れて地面も乾いていて、
まるで狐につままれたような気分になりました。

「マリーンナイツ」という名前でジャズやラテンの曲を中心に演奏していた
呉音楽隊選抜メンバー(もしかしたら同好会かな?)の皆さん。
キーボードの方がお上手でした。 

と思ったら女性歌手が登場。
桜にちなんだJポップスを何曲か歌いました。 

ちょうどわたしは幹部学校長に、卒業式のことを話していたので
じっくり聴けなかったのですが、お上手だったと思います。

学校長には部内選抜幹部の卒業式にご招待くださったお礼を言い、
九十九瀬戸でのお見送りの話を聞かせてもらいました。

「宮様(彬子女王殿下)のご出席は何しろ初めてのことだったので、
皆緊張して現場は大変でした」

彬子女王がご来臨賜ったのは、呉地方総監のお招きによるものだったそうです。 

冒頭写真にも出しましたが、フルーツカーヴィング、さりげに匠の技です。

この季節、というか花見の席にスイカというのもすごいけど、それより
スイカに「桜」という字とバラの花を彫り込んでしまうアナーキーさに乾杯。 

「カメラを持っているから撮ってもらおう」

と右側の方がおっしゃったので一枚撮らせていただきました。
左側は秋岳周作(あきおかしゅうさく)江田島市長です。 

その時、会場に

「自衛艦旗降下の時間となりましたのでご静粛に願います」

というアナウンスがありました。
外は雨、体育館の中には自衛艦旗というものはどこにもないわけですが、
皆が一斉に体育館の入り口の方を向いたので、きっとその方向に
自衛艦旗が掲揚してあるのだと解釈しました。

喇叭譜「君が代」が吹鳴される間、会場の人々は静粛になります。
自衛官は一人残らず背筋を伸ばし、拳を握って立っていました。

 

わたしは自衛隊出身の民間の方が艦内で自衛艦旗降下に遭遇し、
椅子に座っていながら姿勢をただすのを目撃したことがあります。

自衛官生活を一度でも経験すると、このラッパを聴くと
自然と背筋が伸びてしまうものらしいですね。 

花より団子、と申しますが、そもそも花がまだ全く咲いておらず、
さらには雨が降っていて花を思わせるものは何もない体育館での観桜会。
せめて参加した人々との名刺交換と歓談に花を咲かせ、
団子ならぬ海自カレーを味わうのがよろしいでしょう。

というわけで、お約束、会場のカレーをいただいてみました。
スープ状の辛いカレーにはご飯が少なすぎる気もしましたが、
この辛さがあるいはここの特徴なのかもしれません。

さて、ところで我らが「愚直たれ」の評判はどうかな?

屋台の奥では何人かが一生懸命キュウリを刻み、ホイルケースに乗せて
「愚直たれ」をつけ、爪楊枝を刺す作業を黙々としておられます。


「愚直たれ」、出て来たらほとんど瞬時になくなってしまう人気ぶりです。
一人で抱え込むようにたくさん手に乗せて持っていく人もいるではないですか。

これを見たとき(このブースがわたしの提案によって生まれたとしてですが)
現場の自衛官の仕事を増やしてしまって済まない気がしたくらいです。 

わたしもなんとか一ついただくことができましたが、一緒に食べたTOと

「おいし〜い!何これ」

「冷たいキュウリとよく合うねえ」

さすがはいくつもの応募から愚直大賞を射止めた作品だけのことはあります。

会場にはこの通り、レシピもちゃんと公開されていました。
マヨネーズとごまドレッシングを使うのがちょっと反則という気もしますが、
まあ美味しければよろしい。

 生のキュウリにもこれだけ合う味でありながら、唐揚げの下味や
トーストに塗って食べるなど使い方は無限大です。 

この度呉地方総監部がホームページ上で呼びかけたところ、9つの店舗が
愚直たれを使ったレシピをそれぞれ考案し提供することに名乗りをあげました。

天ぷらに添える、丼に添える、カレーセットに添えて何にでもかける、
バーベキューのたれ、ドレッシングがわり・・・。 

どれも試してみたいですが、お店が考えたらしい特徴欄の

「愚直な仲間とワイワイ!愚直な店員さんとワイワイ!」

とか

「三つ子の魂百まで!愚直たれで愚直の食育!」

もう、愚直という言葉がゲシュタルト崩壊を起こしそうです。

「愚直たれ」メニューは、すべて総監自らが味見をし、(マジですか)
総監直々に認定して初めてお店で提供することを許されます。

さて、そんなわけで、桜を一切見ない(桜という文字は見たけど)観桜会は
盛況のうちに終わり、わたしたちは呉の駅まで大尉殿の車で送ってもらいました。
この日は広島にホテルを取っていたのですが、どちらがいうともなく

「やっぱりここは呉で『愚直たれメニュー』を試して帰るべきだろう」

ということになり、わたしたちがタクシーで向かったのは・・・

 

 

続く!

 

 


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