などというタイトルをつけると、まるでNIKON専属のカメラマンみたいですが、
もちろんこれは見てその通り、ニコン1で撮ったというだけの映像です。
ここシリコンバレーマウンテンビューにあるベイショアパークは、
何度かお伝えしているように自然保護区域なので、大きなカメラを持ち込んで
本格的に写真を撮っている人がたくさんいます。
わたしも、ここに来るときには必ずデジカメではなくこちらを携え、
あわよくばナイスショットを、と思うのですが、たとえば前回のペリカンも、
実際のところかなり遠くの被写体を狙うことになるので、どうしても
ナショナルジオグラフィックのような写真にはなりません。当たり前ですが。
こうなると欲が出て、「もっと倍率の高いレンズが欲しい・・・」
となり、人間の欲望のメカニズムを端的に見る気がしていたものですが、
最近ついにその欲望に負けてしまい、
空挺団降下始めのときに望遠レンズを買ってしまったのはいい思い出。
さて、ここにはこれも前回お話ししたヨットスクールのあるクラブハウスがあって、
カフェが併設されています。
レイクサイドカフェ。
ここは前年来てクロワッサンが美味しかったので感激し、
何度か訪れて野菜たっぷりのサラダとともに朝ごはんを楽しみました。
TOが休暇でやってきたときにここで食べるのを楽しみにしていて、
さっそく朝の散歩かたがた寄ってみたのですっが、どういうわけか、
サラダがメニューから姿を消し、卵とハムとか、そういう
「普通のアメリカ人の朝食」メニューに変わってしまっていました。
余談ですが、アメリカ人って、本当に「野菜だけ」を食べないんですよ。
日本のホテルの朝食バッフェでは当然のようにある生野菜のサラダ、
これがアメリカではめったに見られません。
さすがに夜になるとバッフェにはシーザーサラダみたいなのを並べますが、
朝はかたくなに野菜を食べようとしないのがアメリカ人。
かれらにとっては「フルーツジュース」が野菜がわりのようです。
ポテトフライ食べて「今日は野菜食べたから大丈夫」なんて言ってる人達ですから。
それで、ここのカフェでもメニューからなくしてしまったのではないかと。
かなりがっかりしましたが、クロワッサンとカフェオレという、
フランス式の朝ごはんで我慢することにしました。
うーん。クロワッサンの味が少し落ちたような・・・・。
いや、気のせい気のせい。
カフェオレもミルクの量が少なすぎて異様に苦いし・・・。
これも多分気のせい気のせい。
最近歳のせいか?濃いコーヒーが「しんどい」と感じるようになってしまって、
めったにコーヒーを飲まないのですが、これだけ苦いと問題外。
何口か飲んであとはギブアップしました。
とはいえ、色とりどりの花が咲き乱れる湖畔のカフェで、
水面に遊ぶ人々を眺めながらゆっくりと朝のひと時を過ごすのが
楽しい時間でなくてなんでしょうか。
爽やかな風に吹かれながらクロワッサンを味わっていると、
足元にいつものテリムクドリモドキが。
カフェの横の草地には、このようにむくどりもどきとグースが共存していて、
ケンカすることもなく平和に暮らしています。
まるで放牧場のようなグースの集団。
座り込んだまま餌をついばむ不精なグース。
一本足で立っていることもあるのですが、
このように片方を地面にたらすこともあるようです。
こっちを見て「何撮ってんのよ!」と文句言いたげなグース。
カフェ駐屯部隊の鳥たちのお目当ては、外のテーブルの客がこぼしたパンのかけら。
これは隣の一人で来ていた女性のテーブルで、じつはまだ座っています。
コーヒーカップがないのは彼女が今飲んでいるからで、
目の前に鳥がやってきても追い払わないため、だんだん調子によって
テーブルに大集合してきています。
隣のテーブルのマフィンの包み紙をつつく鳥。
むくどりもどきとは別の種類のカフェ駐屯部隊偵察兵。
下のテーブルに客が付くなり、伝令に走り、仲間が集まってきます。
ふと視線を感じるので横を見ると、じっと見られていました(笑)
テリムクドリモドキといつも一緒にいるため、勝手に「雌認定」している茶色い鳥。
いまだに種類が判明しません。
そばの椅子に座って物言いたげにひたむきな視線を投げかけられると、
日本に残してきた「すずめ食堂」のすずめどものことが思い出されました。
「いまごろどうしているのかな」
「もう忘れてるんじゃない?鳥だし」
「餌が無くなってもしばらくは探しに来てたんだろうねえ」
「ダメ押しで猫がテーブル占領したから、もう来ないと思うよ」
そんな話をしながらも、ついついかけらを下に落としてしまうわたしたち。
「鳥には絶対にエサをやらないでください」
と立札まであるというのに、期待されるとこういうことをしてしまうんですね。
ちゃんとした餌でもダメなのに、こんなバターたっぷりのクロワッサンのかけらや、
砂糖たっぷりのマフィンのくずをやるのはもっといけないことだと思うのですが・・・。
この鳥さんはしかも、片足が使えないようでした。
片足でしか立てないので、じっとテーブルの上で待機。
まさかこれ、糖尿病(鳥の)とかじゃないよね?
気のせいか、ここに常駐しているらしい鳥さんには「足腰の立たなさそうな」
つまり、生きている虫などをとらえる能力のなくなったものが多いような・・・。
我々としては鳥が糖尿病になるほど餌をやったわけではなく
量的にも彼らの期待に添えたとはとても思えないのですが、
ふとカフェの隅にある「食器置き場」に目をやると・・・
鳥その1。
鳥その2。
その1その2配置図。
下げられたお皿の一時置き場のごみを漁っているんですね。
人間が温情でパンくずをやらなくても、勝手にごみを漁っているのでした。
ところで、夏の間休業していたすずめ食堂ですが、帰って来て少ししてからふと思い立って、
お皿にお米を入れておきました。
驚くことにお米は一ヶ月以上手つかず(すずめだからくちばしつかず)で放置され、
雨風にさらされたので、仕方なく廃棄することになりました。
その後、例のネコが遊びに来たので煮干しをやったりしているうちに、
さらに危険ゾーン認定されてしまったようです。
すっかり諦めたまま、いつの間にか年が明けてしまいましたが、
先日ふと思い立って冷蔵庫の中の賞味期限切れのごまをおいてみました。
優秀な偵察隊の斥候が気づくのは何日目か、今観察中です。
というか、すずめって、ごま、食べるんでしょうか。