あれは平成何年のことでしたか(遠い目)。
というくらい昔に感じるのですが、去年の秋に行われた観閲式は、
朝霞駐屯地で行われた陸自主催。
大雨の中、傘をささずに石段に座り続けた予行演習から一週間後、
こんどは暑いくらい晴れ渡った本番に参加が相成りました。
そして経過は全て割愛し、恙無く観閲式が終了した、と思って下さい。
観衆の多くはセレモニーが終わるや否や出口に移動していましたが、
わたしたち(この日はチケットをたくさん頂いたので家族で行った)は残って
まず観閲場で行われた音楽隊の演奏を鑑賞しました。
米海兵隊音楽隊。
諸般の事情で小編成の部隊しか派遣できなかったらしく、
広い会場で音があまり伝わってこなかったのが残念でした。
自衛太鼓。
わたしはこのあと武道館で音楽まつりを観たのですが、
太鼓演奏を生で観たのはこのときが初めてでした。
(ところでこの写真の左から5人目の緑の人なんですが、
こんな髪型の自衛官がいるのでしょうか。それともトラ?)
東部方面音楽隊。
しかし、この、ヘルメットと迷彩での演奏は初めて見ましたが、
なんというかものものしいものですね。
遠くから見たらファゴットが銃にしか見えませんでした(笑)
チューバは弾除けになりそうですね。
観覧席から装備品の展示フィールドに移動すると、
国土防衛作戦の武器配置図を大きな看板にして立ててありました。
ここにはこのほとんどが展示されているということです。
今日はこの日見学した装備についてお話しします。
ただし、武器オタクもとい装備ファンの方々にははなはだ申し訳ない、
常に観客が写り込んでいる写真ばかりとなりますがご容赦下さい。
除染車3型(B)
この角度から見るとただのトラックですが、化学部隊に装備され、
2500リットルの水槽を持ち、散布ノズルを搭載。
水や除染液を散布して地域の大規模な除染に使用します。
また、水の温度を45°くらいまで加温することができます。
化学防護車(装輪)(B)
あ、画面左下に虹が出ている(笑)
女の子と赤ちゃん連れのお母さん。
これは間違いなく自衛隊員の家族でしょう。
パパのかっこいいところ、見られたかな?
化学防護車も化学部隊の装備で、空気の浄化装置、各種検知、測定機材などを搭載、
放射性物質や有毒がk酢の汚染地域内で防護服を使用せずに行動できます。
車両の前面には中性子遮蔽板を装備してあり、原子力災害が起こったとき、
放射線発生源の偵察をすることもできます。
93式近距離滞空誘導弾
どの装備にも必ず隊員が見張りのために一名立っています。
右腕の腕章には「装備」と書かれてあります。
この隊員をアップして初めて知ったのですが、陸自の戦闘服、
名札が右胸にあるんですね。
左にあるのが普通だと思っていたのですが、何か理由があるんでしょうか。
男たちが群がっていた89式。
88式対艦誘導弾
愛称はシーバスター、というそうですがその名の通り、
対艦すなわち艦船に対する防衛兵器です。
四方を海に囲まれた我が国ならではの開発で、製造は三菱重工。
日本に取って初の純国産対艦誘導弾となりました。
写真はちょうど見張りを交代したところです。
そして向こうを歩いている女性ですが、なんとパンプスにスカート着用。
陸自隊員の彼氏に会いに来たんでしょうか。
広大な駐屯地に入って出て行くだけでも大変な距離で、しかも足元は不安定。
こんな日にいくらマフラー・スカートと同色でコーディネートしたからって、
新品の7cmヒールはさぞ後半脚が痛かったと思うがどうか。
まあ、彼氏が一目でも彼女を見ることができて「かわいいな」と思えば、
一日の苦痛を耐え忍ぶ甲斐もあるというものでしょうけど・・・。
ところで彼女の足元をチェックするために画像をズームしたとき、
ついでに初めてこの車体がタイヤ部分を設置させていないことに気づきました。(笑)
対艦砲を射出する際、タイヤだと安定できないくらいの衝動があるってことなんですね。
99式自走155mm榴弾砲
防衛省は広報向けの愛称を「ロングノーズ」としています。
隊内では「SP」とか「99式15榴」などと呼んでいるそうです。
いつも思うのですが、防衛省が考えた「愛称」というのを隊員が
そのまま使用している例を見たことがありません。
あくまでも「一般向けに親しみを持ってもらおう」というものなので、
自衛隊内部的にはピンとこないんでしょうか。
ところで、この「自走式」という名称、「戦車」とはどう違うのか。
見た目の境界はわかりにくいのだけど、と思った方はいませんか?
まず、装甲のことだけに限っていうと、
「戦車」は厚い、「自走砲」は薄い
という分かりやすい違いがあります。
自走砲の中には装甲を持たないものも存在するそうで、というのも
敵に近づいて敵の戦車や対戦車ミサイルなどの向かって来る戦地を駆け回る戦車は
当然ながら分厚い装甲が必要ですが、対して自走砲は比較的離れた場所から
砲弾を無誘導で、放物線を描いて敵地に射撃するというものだからです。
ですから砲塔も戦車は360°回転するのに対し、自走砲は前方への発射に限定されます。
まあ確かにこんな鼻の長い(ロングノーズ)なやつがぐるぐる回ったりしたら
安定が悪過ぎですぐに倒れてしまうかもしれん。
10式戦車(ヒトマルしきせんしゃ)
男たちの10式に向ける熱心さは異常(笑)
この戦車がなぜ戦車好きの男たちの熱いまなざしを浴びているのかというと、
なんといってもこれが現在の自衛隊の最新式国産主力戦車だからでしょう。
開発は陸自防衛省技術研究本部の技術開発官によって行われ、
試作・生産は主契約企業の三菱重工業が担当しました。
10式、と名付けられたのに、制式化は2009年。
2010年には報道公開が行われただけです。
「入魂式」、つまりテープカット行事が行われたのも2012年ですし。
これは、「9式」としたら「旧式」みたいに聞こえてイマイチ盛り上がらないから?
と勝手にその理由を考えてみたのですがいかがなものでしょうか。
注目の10式は、戦車を動かすデモンストレーションがありました。
74式戦車
74式はこのように足場を組んで、上から見られるようにしてありました。
たしかに戦車を俯瞰で見る機会など滅多にありません。
わかってるなあ陸自。
見張りに立つ隊員はキョロキョロすることは厳禁。
よってなにか気になることがあった場合もこの隊員のように目だけを動かします。
見張りの隊員は、皆さんの質問にも答えなくてはなりません。
「弾、どれくらい飛ぶの?」
「それは秘密です」
というやり取りを一日に何回も繰り返す・・・んだろうなあ。
1月の習志野駐屯地における第一空挺団の降下始めでは、
この偵察オートバイは本人も車体も偽装してCHから出てきました。
あのときは随分小型に見えましたが、こうして見ると大きいですね。
泥よけ?に付けられた桜がワンポイント。
やっぱり郵便屋さんの配達バイクとは性能も違いそうです。
ホンダのXLR250RとカワサキのKLX250が併用されてるようですが、
これは新型のカワサキの方だと思います。
オート隊員は日頃の訓練によってアクセルターンやウィリーをマスターし、
さらに隊内の競技会で技を競うことで腕を磨き、
災害派遣で荒れ地を走行するための技術を習得するのです。
ところで、自衛隊の装備、特に被服関係の質がよろしくないのは
自他ともに認める事実ですが、特にオート隊員は可哀想で、
昔は彼らの着用ていた革製のオートバイ服は雨に対して全く抵抗力がなく、
逆に水を吸って重くなり、体を芯から冷やしたものだそうです。
これも10年以上前の話なので、被服素材が格段に科学的進歩を遂げた今、
彼らの被服ももう少しましな仕様に変更されていると信じたいですが。
遠隔操縦観測システム
面白いものみーつけた(笑)
無人機、偵察用のドローンですね。
ドローンと言えば!
韓国軍合同参謀本部は6日、東部の江原道三陟の山中で、
墜落した無人飛行機1機を韓国軍が発見したと明らかにした。
最近発見されたものでは3機目の無人機。
というニュースがありましたね。
北朝鮮から実は何十機も偵察機が飛んで来てたのに、韓国は気づかなかったんでしょうか。
おまけにそれらは大統領府の真上まで来て写真を撮っていたという・・・。
そして、この話にはオチがあって、いままで飛来し、墜落した無人機のうちある通報者は
墜落現場で日本のキヤノン製のカメラを拾ったが、
水にぬれて使用できなかったため捨て、
カメラに入っていた記録用のメモリーチップは持ち帰り、
個人的に使用したという。
カメラは使用できなかったため捨て、メモリーチップは持ち帰り
カメラは使用できなかったため捨て、メモリーチップは持ち帰り
カメラは使用できなかったため捨て、メモリーチップは持ち帰り
メモリーチップを持ち帰るくらいだから、全くIT関係に疎い爺さんとかじゃないよね?
このおっさん、初期化する前にどんな映像が写っていたのか見たんだろうか。
見てないんだろうな。
キヤノンのカメラももし壊れてなかったら確実にネコババしてたんだろうな。
という、斜め上の話があったばかり。
この陸自の誇る遠隔操縦観測システムならおそらく墜落することもなかったと思いますが、
それより墜落したなぞの飛行体からめぼしいものをあさる国民って・・・・。
ここにカメラが搭載されているわけですが、韓国内で回収された無人機には
キヤノン製以外にもニコン製が搭載されていたものもあったとか。
もしかしてそれって、日本で在日工作員が購入したものじゃないんですか?
北朝鮮制作の「試作機」だったということだけど、そのための資料として
こういった公開イベントのときに写真を撮りまくり、母国の技術チームに送ったのでは?
そして、根幹技術のスパイはさすがにできなかったので、無人機は回収できず
韓国国内で墜落しまくっていたってことなんじゃないでしょうか。
これはやっぱり、特定秘密保護法案の整備の正しさが証明されるような案件ですね。
そしてこの法案に必死で反対している人の素性が窺えるような気がするのはわたしだけ?
それはともかく、この観測システムは富士重工業製。
3時間飛行することができ、新システムになってからはその行動半径は
百数十キロから数百キロとしているそうです。
90式戦車(きゅうまるしきせんしゃ)
90式もやはり上部から見られるように脚場を組んでくれています。
脚場は混乱しないように必ず一方通行で通過させられます。
90式の制式は1990年の8月6日。
この日にするのに何か意味があったのかどうかは分かりませんが、
とにかく90年の制式なので90式となったようです。
冷戦下、ソ連の着陸侵攻を想定して開発されたというこの戦車、
三世代戦車のトップクラスに比肩する性能を有しているとされます。
脚場から写真を撮ってみました。
主砲は44口径120mmです。
ハッチ横の砲塔上面にあるのは副武装で、
12,7mm重機関銃M2
もう一つの副武装は主砲と同軸にある機関銃です。
この機関銃は人間が手動で撃つものなので、向きを変えるのも手動でしょうか。
90式の見張り要員に熱心に話しかけている女性。
ピンクのジャケットにレースのバレッタ、なかなかの女子力()ですが、
カメラのゴツさといい(PENTAX)、ハウンドトゥースチェックの帽子に付けられた
第一師団の部隊章といい、
関係者親族でなければよっぽど熱心な自衛隊ウォッチャー?
まあ、こんなブログをやっているわたしが今更不思議がることもありませんが(笑)
世の中には自衛隊の熱烈なファン、しかも女性が結構いるもんなんですね。
当ブログへの反応を見ても、当方が女性であるせいか、むしろ女性の方が
自衛隊愛の熱心さにかけては上ではないかという気がします。
男性は自衛隊に身内がいるわけでなければ、どちらかというとその愛は
「武器・装備」に向けられているような気がします。
87式偵察警戒車
たとえば男性はこういう写真を決して撮らないと思うんですよ。
それにしても二人の温度差あり過ぎ。
隊員さんがおかんと一緒に写真を撮ってるみたいな仏頂面で
(●⌒∇⌒●)(´・ω・`)
なんかこんな感じにみえます。
こういう光景をあちこちで見たんだけど、いまいちわたしにはわからない趣味。
自分と自衛隊員の写真を撮って一体どうするの、っていう。
・・・ん?
上の女の人、もしかしたら本当におかん?
冒頭写真は東京地本のゆるキャラ、トウチくん。
彼の正体は翼の先のグレーでもお分かりの通り(わかんないか)ゆりかもめなんだそうです。
ゴーグルをはめたら目がはみ出るのではないかとそんなことが気になるのはわたしだけ?
でも、かわいいですよね。
まーるいお腹から不自然に出た長い脚(中の人の体型にもよるけど)がチャームポイント。
彼となら写真一緒に撮ってもよかったかも。
それこそトウチくんと一緒の写真撮って一体どうするの、って言われそうですが。
(続く)