東京ビッグサイトでこの週末行われた模型ショーについてです。
会場には何人かの外国人バイヤーが英語の案内人に
アテンドされて見て回っていました。
しかし、昨今は日本の製造会社と契約して輸入したものより、
オンラインで注文する方が安いという「Amazon現象」があるため、
会社との契約そのものの件数が減る傾向にあるのだと
現場の方が話していました。
模型、というとシップモデルや航空機モデルなどだけではなく、
このような線路を電車がぐるぐると走るジオラマも含みます。
ジオラマ。
そういえば息子の学校の課題、ジオラマ制作では燃えたなあ(主にわたしが)。
(主にわたしの)努力の甲斐あって、あの作品は今でも優秀作品の見本として、
学校に飾ってあるそうです。
やったことのある皆さん、あれはやりだすと夢中になりますよね。
田舎のおじいちゃんのうちに息子娘の2家族が集まり、
お天気がいいので外にテーブルを出してごはん(カレーらしい)
を楽しんでいるの図。
こういうドラマが盛り込まれているジオラマには、
時間を忘れてつい見入ってしまいます。
日本全国どこにもありそうな駅前の街。
駅前に公園があり自転車放置が可、という街なので、
もしかしたら昭和の時代を表わしているのかもしれません。
作っていてさぞ楽しいだろうなあと思われる田舎の線路沿いの光景。
つくづくと見ていたら、信号機が倒れているのを発見(笑)
さて、さらに歩いていくと、巨大なテーブルの展示スペースに、ずらりと並んだ
喫水線モデルが。
ここは何と、
「艦隊これくしょん」通称艦これとシップモデルのコラボ商品コーナー。
「ゲームをする人とモデルを作る人は一致しないと思っていましたが」
「そういう層も取り込もうということでしょうな」
今までのモデルのパッケージに「艦娘」をあしらう、というだけですが、
それでもこういう売り方をすると自分のご贔屓の艦娘なら買ってしまう、
という提督もいるのかもしれません。
元からこの世界になじみがあれば尚更のこと、おかげで
子供のとき以来何十年ぶりにプラモを買うという人だっていそうです。
ただ、こういうファンは模型よりも「艦娘フィギュア」に走りそうだなあ。
見ませんでしたが、その手のフィギュアもどこかで展示されていたようです。
愛宕さんをお持ちの提督も確か読者にはおられましたか?
冒頭画像の「間宮」は割烹着に籠に抱えた間宮羊羹、
艦内で作っていたというアイスクリームを・・・。
大和が「非理法権天」のソックスをはいているとは知りませんでした(笑)
パッケージはこのような感じ。
ところで後ろに積まれているパッケージに
「すずつき」「あきづき」などの自衛艦が見えるのですが、これらも
まさか「萌えパッケージ」・・・・?
と思って調べましたが、取りあえず現行の護衛艦は
普通のパッケージで売られているようです。
ほっとしました(笑)
写真は「ひゅうが」とその隣の「いせ」。
不知火、阿武隈、霞が並んでいました。
確かにこういうのを見ても思いますが、絵があるとないでは
ぱっと見訴えかけてくるものがかなり違いますよね。
東京マルイは模型メーカーですが、どうやらこれを見ると
メインはトイガンのようですね。
迷彩の人はサバゲーの常連かな?
後で調べると、他にはラジコンを得意としている会社のようです。
さすがにここに立ち寄っている女性は一人もいませんでした。
「セメダイン」のコーナー。
そういえばわたしは小さいとき、接着剤のことを
商品名とは知らず「セメダイン」と呼んでいたのを思い出しました。
同行の方と後半盛り上がったのがここ。
なんと、すでにある程度形の出来ている紙のパーツを
接着剤で組み合わせて作る模型のお店です。
このコーナーにはジブリシリーズでこの
「千と千尋の神隠し」の「湯屋」、「さつきとめいの家」、
「魔女の宅急便の時計台」などが展示してありました。
これが盛り上がった一因。
いかにも古いかんじのビルに、黄色いテキサン。
「航空情景シリーズ」と称して、たとえば海自の創成期の
航空機と指揮所などのモデルを発売していたのです。
説明もちゃんとしていました。
海上自衛隊の航空隊は昭和28年9月に旧海軍館山基地で
創設された,海上警備隊館山航空隊から始まります。
翌29年海上自衛隊へと名称が変わり、同年9月米軍の指導のもと、
館山基地で訓練を受けたパイロットによって鹿屋航空隊が編制されました。
当モデルは現存する写真を元に、現存する海上警備隊の編成当初より
館山基地飛行場で航空基地指揮所として使われた建物を再現したものです。
昭和34年には新造管制塔の傍へ位置を移し、解体撤去される
平成8年まで任務を支えました。
ハンガーの中は床が鏡のようになっていました。
飛行機は都合により出払って一機もおりません。
「はつゆき」のヘリコプター甲板部分だけ。
お店の人に聞いたところ、あくまでも「飛行情景」なので、
関係のある部分だけを抜き出したのだそうです。
この部分を水面の上に於くのはいかがなものか?とか、
この格納庫にこのSHは入れないよ?というツッコミはなしです。
これは確かに同行の方(関係者)ならずとも欲しい(藁)
ただし1万2千800円というのは高いなあ。
この細密なカッティングは、レーザーによる紙加工が
自由になってから以降可能になった技術です。
このTKワークスという会社は京都にあるボードパーツを使った
模型の専門店だそうです。
この航空情景シリーズは今年の11月から発売開始。
航空レーダーをぐるぐる回す仕組みもあります。
そしてこれ。
小さいとき「ミニチュアの台所用具」などを集めていたわたしは
筋金入りの「小さい物好き」。
その小さい物好きの血が騒がずにいられません。
写真に撮ると大きく見えますが、実はこれどれも3〜4センチのもの。
蚊取り線香など、表現力にリアリティすらありますね。
楽器シリーズもありました。
譜面台の楽譜は拡大しても何の曲か分かりませんでしたが、
何かの伴奏譜で、オルガンの曲でないことは確かでした。(笑)
11月発売の札を持って立っているロボットが可愛い。
わたしがもし何か一つ選んで作らせてもらえるなら、これかな。
ピアノの内部や椅子の造りががびっくりするくらいリアルです。
これならわたしにも最後まで出来る。(といいな)
比較的簡単かなと思われた「昭和の街並シリーズ」。
スケールが大中小と3種類あって、これが一番大きなものです。
大作としては姫路城などのお城シリーズもありました。
最後に大御所タミヤコーナーを見学。
零戦だけでこんなにあります。
皆何かしら違うバージョンなんですよね?
コルセア。
これも大きなものですが、先ほどの輸入モデルより精密な気がしました。
お値段も多分よろしいのでしょうね。
どうも羽がたためるようです。
このモデルはターンテーブルの上で回って展示されていました。
機体に描かれている「爆弾投下マーク」によると、このパイロットは
今までにちょうど100発の爆弾を投下するミッションを行っているそうです。
よくよく見るとマスクを被ったとてもリアルなパイロットもいます。
かなりの上級モデルと見た。
出口近くにあった大型のラジコン模型の会社。
この日は模型を買うことは出来なかったので、「タミヤ」の売店で
くまモンキャンディとショカコーラ(チョコレートらしい)を
お土産に買って帰りました。
どちらも中身より、入れ物が欲しくて選んだものです。
というわけで生まれて初めての模型ショー、
こんな世界があることを初めて知ることになりました。
それにしても、
「本物を縮小した、限りなく本物のようなもの」
に、人が心惹かれずにいられないのはなぜでしょうか。
わたし自身がそういうものを見るのが大好きなので、
この世界に夢中になる人たちの気持ちというのはよくわかります。
何しろこのわたしをして、
「簡単なのならちょっと作ってみてもいいかもしれない」
と思わせたくらいですから、その奥の深さ恐るべし(笑)