大自然の中、初対面の男女がいきなり一糸まとわぬ姿で出会い、
ともにサバイバルする、という番組「ネイキッド&アフレイド」。
日本でも有料チャンネルで放送が始まったことは確認しましたが、
日本ではそれほど話題にはなっていない様子ですね。(ですよね?)
まあ、出演するのが一般人といってもアメリカ人なので、我々からは
やはりどこか遠い世界でやっているような感が拭えず、
まあアメリカ人ならこれくらいやるだろうなあ、と違和感なく
見てしまうのが、逆にセンセーションを感じない理由でしょうか。
今年の夏アメリカでは、相変わらず毎日のようにナショジオで放映されていましたが、
さすがに同じパターンではいくら人が変わっても飽きてくるのか、
それまでにない企画を打ち出していました。
それをご紹介する前に、この番組のオリジナルのパターンを
一つご紹介しておきましょう。
今回出演の女性サバイバーはこの女性。
昔のことで詳細は忘れてしまったのですが(てへっ)、確か
看護師だったような気がします。
お相手はこの男性。こちらも忘れました。
アメリカ国内かブラジルか、サバイバルする部隊はその都度違います。
「服を着ない」というのがウリである関係上、季節は夏、水源地帯が多いですが、
アフリカなどだと夜間は寒さに耐えるというチャレンジもあります。
今回のチームは、船で合流地点にそれぞれが向かい、
船の上に着ているものを脱ぎ捨ててのち出会うという趣向。
パートナーがどんな人物か、出会うまではドキドキです。
3週間もの間全裸で一緒に過ごす相手ですし、なんといっても
サバイバルがうまくいくかどうかはほぼ相性で決まりますから。
腰の深さまでの穏やかな湿地(沼?)で握手を交わします。
ここでハグする二人もいますが、少数派です。
さすがのアメリカ人も最初はさすがにテレというか遠慮があるのでしょう。
早速二人は火を起こすという大事な仕事に取り掛かります。
今回は特に男性が用意万端、おそらく練習までしてきたので、
簡単に火を手に入れることができました。
お互い何か一つだけギアを持ってきてもいいことになっており、
男性は大抵の場合サバイバルナイフ持参です。
火おこし棒の回転を受け止める部分にビンのようなものを使っていますが、
これ、まさか現地で拾ったもの?
もしかして、ここ無人地帯でもなんでもないんじゃあ・・・。
当初から「やらせ」が疑われているこの番組ですが、どこからどこまでが
「本気」と書いてマジなのか、我々に知るすべはありません。
夜間、ハンディカムを持って自分語りをしている以外の映像は
角度的にも質的にもプロのカメラクルーによる撮影にしか見えず、厳密には
サバイバーの男女と少なくともカメラマン、ディレクターは一緒なのでは、
と思うのですが、番組の宣伝では「二人きり」とするものがほとんどです。
さて、火が起こせたので、次は食べ物の確保です。
以前ご紹介した「ファットガイ・イン・ザ・ウッド」では、
脂肪を蓄えたデブ三人がサバイバリストの指南を受けながらサバイバルを学ぶ、
という趣向ですが、こちらは凍え死ぬ可能性のない季節だけあって、
専門的知識はほとんど参加者に委ねられた状態。
サバイバルについてのスキルはプロ並みの人もいればほとんど皆無の人もいます。
あっという間にこの二人は何か食べ物を見つけてきました。
女性はすでに着るものを製作したようですね。
きっと事前に何かで練習してきたのに違いありません。
この番組、見えていけないところには終始ぼかしが入るのですが、
画像処理するスタッフも結構大変なのではないかと思われます。
番組側も当初、参加者はすぐにこのように着るものを調達するだろうから、
と甘く?見ていたらしいんですね。
ところが蓋を開けてみたら、ほとんどの出演者は「それどころではなくなり」、
番組は最初から最後までぼかしを入れるという手間を強いられるのだとか。
ですからこの二人のような人たちは番組にとって多分「ありがたい」のです。
(手間的な意味で)
最初の食事は、何かの幼虫でした。
それにしてもよくこんなの見つけられたなあ。
これは結構クリーミーで美味しいんじゃないかしら。
もちろん食べたことはありませんが。
なぜか小指を立てて虫を食する女性。
覚悟はしてきたようですのでそう悲壮な感じではありません。
男性の方はどうやらサバイバルについてはかなり研鑽を積んでいるようで、
この二人はこのような罠を製作して川に仕掛けることまでしております。
現地に到着した時に、ここにはワニがいるらしい、
とこの死骸を見て確認しておいたのが役に立ったんですね。
おお!早速なんかかかってるよ!
この尻尾は紛れもなく、ピンポイントでワニそのものです。
ワニを狙ったらワニがかかるなんてやらせくさい、いやなんでもない。
女性は少し「ひいて」いるようです。
この男性が持ってきたのはサバイバルナイフでなく刀でした。
さっそく調理にかかります。
サバイバルナイフではこういう硬そうなものの首を落とすのは
難しかったかもしれないですね。
内臓の処理は丁寧にね。
寄生虫の危険がある内臓部分は食べないつもりかもしれません。
こちらも葉っぱの包み焼きにして食すようです。
尻尾にキャンデーのように棒を刺してあるのがシュールです。
火を通しやすいように串で穴を開けるという一手間を惜しまずに。
「虫に比べたら十分ご馳走よね」
しかし、アメリカ人というのは表情に出ますなあ。
日本人が何を考えているのかわからないと彼らは言いますが、
こういうのを見るとそれも納得です。
この男性、甲斐性があるというのか(笑)せっせとこういうものを
捕まえては持ってきて調理してくれるのです。
この「スモークドスネーク」の調理台も男性考案のもの。
しかし、出来上がりを眺めている女性は浮かない表情。
ワニも蛇も焼けば「チキンみたい」だというものの、
やはりできれば食べずに一生過ごせたらそれにこしたことはありませんから。
日本国陸上自衛隊レンジャー「せやな」
男性、けっこうドヤってますか?
前にも書きましたが、食べ物の確保がうまくいったカップルは
最後までお互いうまくいく確率が高いように思えます。
男性がヘタレると、その反対より確実に空気は悪くなるのですが、
(そりゃそうですよね。女性の見下した目に男性がふてくされたりして)
今回はうまくいった例でもトップクラスではなかったでしょうか。
番組的には「事件」が起こらず制作者にとってはイマイチだったかもしれませんが。
帰りのトラックでもこんどは心を込めてハグし合います。
共通のサバイバル体験を乗り越えた二人は、たとえ全裸の男女でも
もはや「同志」という感覚しかないのでしょう。
経験値もかなり上がったようですし、良かったですね(適当)
ところで、サバイバルが終わって彼らが文明社会というか娑婆、
というかいつもの生活に戻ったところもこの番組ではときどき
後日譚のように見せてくれる時があります。
自宅に帰って感想を語る男性の左腕には包帯が巻かれています。
ただの怪我というより化膿してしまったのではないか?
と思われるような傷が・・・。
もちろん破傷風などの予防注射は万全に打っていくのでしょうが、
順調に見えた今回のチャレンジも結構実は大変だったようです。
いや、あまりにも順調だったので番組としては、オチのようにこのような
「サバイバルの証」みたいな疵をエピソードにいれてきたのかもしれません。
女性の傷も、普通ではありません。
欧米人はたとえそばかすだらけになっても日焼けしたがるので、
彼女の肌ももともときれいというわけではありませんが、
それでもこんな傷跡は嫌だろうなあ・・。
これ虫刺されだったら、もうわたしなら泣く自信ある。
ひえええ、これ、なんかやばいもの刺さってね?
ジャングルで何も身を守らずに過ごすということの恐ろしさは
実はこれなんですよね。
生きていかなくてはいけないから食べることがまず優先されるけど、
元の世界に戻って来れば、これが一番堪えるという・・。
まあ、自らが志願してやっているのだし、おそらくは山ほど
誓約書にサインさせられているので、何があっても
文句は言えないなずですが、それでも何かあれば訴えるのがアメリカ人(笑)
ところでわたしが個人的にすごくウケたのが、このとき画面に
見えてはいけないものと同じぼかし加工をされて、ちらっと映った彼女の旦那。
全裸サバイバルにチャレンジするアクティブな妻にしてこの夫ですよ。
なんというか、人生いろいろってかんじ(笑)
続く。