先週末、お台場のビッグサイトで開催された模型ホビーショーに、
またしてもご招待を受けて行ってまいりました。
本当は業者招待の金曜日に行けば駐車場も空いていたのですが、
どうしても外せない用事があって一般招待の土曜日に行くことになりました。
車を近隣のビルの駐車場に入れたので、初めてこのエントランスから入場しました。
年一度秋に行われる模型玩具の見本市であるホビーショー、
今年でなんと57年目を迎えるということになります。
会場は今回二箇所に別れていて、まずイベントステージのある方に進むと、
ガールズパンツァーらしきコーナーがありました・・・・が、
これはどう見ても旧ソ連のそり。
ガルパンコーナーにはなぜか果物とか野菜を売る店が出ていました。
去年も展示されていたプロモデラー奥川泰弘氏のジオラマ作品展から
見学することにしました。
これ自体が壁掛けになっている小さなジオラマ。
カリフォルニア州旗がペイントされている木の壁がいい具合に剥げています。
オート三輪のあるイギリスのパブの光景。
後ろが一輪で前が二輪の車です。
手前をぼかして本物っぽく撮る工夫をしてみました。
建物は公衆トイレではなく「バードソング」というバーです。
手前をぼかす設定のまま撮ってしまってこれは失敗(笑)
いかにもアメリカの農場主、なおじさんとトラクター。
フレームアームズガールというのはコトブキヤが出しているロボットの
プラモデルの「スピンオフ」というか擬人化イラストで、それを
バスに塗装した「痛バス」がそのまま展示されていました。
痛バスをバックに自分のモデル(ガンダムらしい)を
記念撮影していた人。
これでふと思い出したのですが、最近、自衛隊のイベントや研修会で、
自分のシンボルというか、トレードマークとしているらしいぬいぐるみ、
(あるいは自分のアバター?)をこういう場所に持参し、
自衛官に持たせて写真を撮っている人(100%女性)をよく見かけます。
わたしも、SNSにアップするために、自分の食べるものをすべて
小さなぬいぐるみと一緒に記録している人を一人知ってますが、
一人で楽しみとしてやっているだけならともかく、自己承認欲求のために
頼まれるとノーと言えない自衛官を顔出しでそんなことに使うのはどうなんだろう。
見て見て!
自衛官とわたしの〇〇(ぬいぐるみの名前)の取り合わせ!
このギャップが微笑ましいでしょ!
なんて嬉しがるのは自衛官に対する敬意が感じられないというか、
むしろ失礼?と思うのは、わたしのアタマがお堅いんでしょうか。
あきらかに戦記物の単行本の表紙で見覚えのあるタッチです。
ミリタリーアートの画家、生頼範義氏の原画ギャラリーがありました。
プラモにそう興味がなくても、こういうコーナーがあるので
十分楽しめるのが模型ホビーショーです。
会場でいただいたパンフレットに男性の顔があり、さらにカウンターに
そっくりな人が座っていたのでその人を生瀬氏だと思い込んでいたのですが、
ご招待くださったハセガワの方に聞くと、生瀬氏はもう2年前に他界されたこと、
生瀬氏の自画像だと思っていたのはジャンボ尾崎の肖像画だったことを知りました。
あっぶねー。
もう少しでその人にサインくださいっていうところだったぜ。
というくらい素晴らしい作品群だったのですが、アクリルのケース越しでは
写真もうまく写らず、ここにアップすることは断念しました。
さて、通路を隔てて反対側の会場は、各社展示となります。
入るとすぐ東京マルイというエアガンの会社の展示があります。
男子(とか元男子)が群がるようにお試しをしていました。
各展示ブースの上空に的があってそれに向かって撃つことができます。
製品のポスターを展示してあるコーナーから。
豆戦車って何!
とワクワクしながらググったら、
「軽戦車よりさらに小型・軽量・軽装備な戦車。
タンケッテ(Tankette)や豆タンクとも呼ばれる」
ということがわかりました。
ソフトスキンなのでガチンコで戦った場合には生存率は大変低かったようですが、
この九四式軽装甲車は、九二式重装甲車、九七式軽装甲車とともに
日中戦争でかなり有効だったとされています。
わたしはこれも一種の豆戦車?と思っていたのですが、
上に乗るんじゃ装甲の意味全くないですよね。
鹵獲したドイツ軍の自走地雷「ゴリアテ」で遊ぶアメリカ軍の人。
ゴリアテは11センチくらいの段差すら越えることができず、
しかも遠隔とはいえケーブル式なのでそれ切られたら終わり。
しかも費用が結構高く、ドイツでもなんのために作ったの?感満載だったとか。
まあ可愛いから許してあげよう。
ピットロードという会社の「真実の大和」というモデル。
模型会社で大和を出していないところはないと思いますが、
当社は呉市が行った海底の大和の調査結果を製品に反映させているそうです。
手前の「はるな」来年の三月に竣工、就役予定の「あさひ」のモデルがもう出ています。
「あきづき」の体験航海が終わって上陸するとき、工事中の「あさひ」の横に
メザシ状態で接舷してくれたので、甲板を通って岸壁に降りました。
おかげでわたしは「あさひ」の甲板を歩いた最初の民間人のうちの一人になれました。
(結構自慢)
このホビーショーに来ると、世の中にはどんなマイナーに見えることでも興味を持ち、
それを趣味にしている人が一定数いるんだなと改めて感心します。
エンジンの模型(もちろん実際に動く)専門店。
会場の片隅には、模型パーツのバラ売りコーナーがあり、多くの人が
熱心に「お宝」を商品に入れていました。
このコーナー、その名も
「お宝発見!ジャンク市2017」。
模型業界大手、タミヤのコーナー。
コルセアの大型モデル。
眼下に見えているのはラバウルのタブルブル山ではないでしょうか。
ラバウル攻撃をして意気揚々と帰還するところかもしれません。
F4U はこの夏見学した「ミッドウェイ」の艦載機でもあります。
キットで14,800円って結構いいお値段ですね。
ドイツ国防軍戦車兵セット。
戦車兵と士官のモデルは双眼鏡やホルスターなど細部まで表現され、
士官の帽子も野戦帽とサイドキャップから選べてお得です。
電波安全協会のコーナーには、何をするわけでもなく暇そうな感じで
左下に見えているキャップをかぶったおじさんが座っていました。
電波のルールを守るようにデーモン小暮閣下が熱く訴えているのは
総務省がこの6月に打ち出した
の周知ポスターです。
主に不法無線局を取り締まるのが目的みたいです。
模型といえばジオラマ。
息子と一緒に学校の課題であるジオラマを作るために、
ジオラマ模型専門の会社訪問までしたわたしとしては、未だに
この用の風景ジオラマを発見すると細部までまじまじと見てしまいます。
たいていのジオラマは鉄道模型のためのもので、メインではないのですが。
あのー、学校の校庭に人が転々と倒れているんですが・・・・。
新旧色々並んだ車のコーナー。確かABCホビーだったかと思います。
右上のパトカーはライトが点滅していました。
ハセガワさんに聞いたところ、模型を作るには基本車なら車の会社に
デザイン使用料の支払いが発生しますが、パトカーなども
トヨタならトヨタにその許可を得るんだそうです。
お城の模型を主力商品にしている会社(ウッディ・ジョー)もあります。
今息子が江戸時代のことをペーパーに書いていて、資料の中から
当時の城の設計図を見せてくれましたが、これどうやって書いたの?ってくらい
線が緻密で間違いがないので驚いてしまいました。
同社商品、浅草浅草寺の雷門。
日本化線というワイヤアートの専門会社の商品で、「仮面ライダー」。
針金工場としてスタートした同社は産業用だけでなく、このような
カラーワイヤーでのクラフトを提案しているそうです。
ブースの前では
「今ワイヤーがお安いです〜」
とお店の人が叫んでいましたが、安いと言われてワイヤー買う人がいるかしら。
これとんでもなく敷居が高いものなんじゃないのか。
この会社ではなんと盆栽を模型にして売っております。
ちっちゃな剪定ばさみが付いているということは、
剪定を自分でするってことなんだろうなあ・・・。
動物のフィギュアをメイン商品にしている会社も。
そうりゅう型潜水艦塗装前。
バンダイのコーナーはいつもスクリーン展示が多い。
ガンダムシリーズの新作らしいビデオが流れていて、ファンらしい男性が
ずっと熱心に見ていました。
スターウォーズのコーナーもここです。
模型にデコトラというジャンルがあるとは知らなんだ。
このキンキラキンのデコトラは、「女のなんとか〜」「あなたのために〜」
「耐えて尽くします〜」みたいな内容の演歌をBGMにぐるぐる回っていました。
警察が電飾などの取り締まりを強化したり、またこういうデコレーションが
ヤクザっぽいとか反社会的という目で見る傾向のある企業などが
眉をひそめたことから、デコトラのブームは下火になりましたが、最近では
こういうのがキッチュで面白いと模型業界では受け入れられているようです。
最近は「萌え」を取り入れた「痛トラック」も出現しているそうです。
これば別の意味で眉をひそめられそうだなあ。
模型ショーに来る楽しみは、こういう妙なコンセプトの模型に遭遇できることです。
昔は日本のどこでも見ることができたエレベーターなしアパート。
JRの職員住宅がちょうどこんな感じで、何人か友達が住んでいたりしました。
それを、自転車置き場付きで模型にしてしまうという・・・。
はっきり言って、皆同じ種類の布団ばさみで干した布団がリアリティを損ねてます。
わたしとしては人が退去して廃墟となった建物を再現して欲しいです。
後半に続く。