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Channel: ネイビーブルーに恋をして
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乗艦〜平成三十年度 練習艦隊 体験航海

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 「かしま」艦上で行われたレセプションから明けて一夜、
わたしたちは再び晴海にやってきました。

晴海埠頭にはいつも車でやってくるのですが、今日は電車でJR新橋からタクシーです。
なぜなら今日は晴海から横須賀までのワンウェイだからです。

出港前、晴海のターミナルからレインボーブリッジを望むテラスから撮った写真。
今日は素晴らしい体験航海日和になりそうな空の色です。

テラス二階からこれから乗り込む「まきなみ」と「かしま」のメザシ状態を一枚。
岸壁には体験航海の乗客がいますが、まだ乗艦は始まっていません。

この時になって初めて、今年の練習艦隊が二隻で行われることに気がつきました。

この後、受付のために結構な時間並ぶことになりました。
今回のわたしは、TOの職場団体の一人としての参加です。

今回あることからTOが自衛隊に関わったところ、幹部学校が
体験航海への集団での参加をお誘いくださったため、わたしとTO二人で行こうか、
と思っていたら、TOの職場の人たちが我も我もと参加を申し込んできました。
中には在宅勤務で浜松から駆けつけてきた四人家族もいたほどです。

自衛隊の船になんとなく関心はあったものの、実際に乗る機会など全くないので、
それにすぐにでも乗れるとなると皆驚くほど『食いついてきた』とのことでした。

 

この日わたしたちは随伴艦の「まきなみ」に乗ることになっていました。
担当の自衛官が送ってこられた「ご案内」には、

「皆さんは(かしまではなく)まきなみに乗れてラッキーです!」

と!マーク付きで書かれています。
どうして「まきなみ」がラッキーなんだろう、という疑問は最後まで残りましたが、
今にして思うと、乗艦者の数の違いだったかもしれません。

「かしま」甲板にはもう一番乗りした乗客の姿が見えます。

受付済ませた後、わたしたちはグループにまとめられ、一緒に乗艦することになりました。
「まきなみ」組は「かしま」後方にある別のラッタルから乗艦するようです。

わたしたち一団を案内してくれた方は制服は着ていませんでしたが、
どうやら防衛省の職員が駆り出されていたようです。

「かしま」後部から左舷を回っていよいよ「まきなみ」に乗艦です。

案内されたのは格納庫。
ここでわたしたちは一行をこの日一日エスコートしてくれる自衛官とご対面しました。

「今日1日よろしくお願いします。
わたしは艦艇出身で、大抵のご質問には答えられると思いますので、
何か質問があったら遠慮なく聞いてください」

という挨拶を聞いた時、わたしは、どうやら今日の体験航海では
自分勝手にいろんなところに行くことはできないらしい、
と知りました。

いや・・・いいんですけどね。いつも自分勝手に動いてるので、たまには。

搭載ヘリの周りにはまるで結界を張るように舫が敷かれています。

「このヘリのプロペラの先の形、おもしろーい」

TOがいうので、この形でSH-60はKかJかを見分けるのだと説明したところ、
ものすごい勢いで博識ぶりに?感心されました。

そういえばわたしがそれを教えてもらったのもこのブログのコメント欄だったなあ・・。

形は違いますがどれにも「ガスタービン」の表示。

ガスタービンとは、燃料を燃やして動力を得るエンジンの一種です。 
取り入れた空気を圧縮し『燃焼器』の燃料に噴射して燃焼させると、
高温高圧で「ガス」になった気体が『タービン』を回転させ、推進力を得るので、
「ガスタービン」です。

ガスタービンは『圧縮機』で圧縮するために大量の空気を吸い込む必要があるので、
外側に先端が繋がっているのだと思ったのですが、果たしてこれは
「まきなみ」艦内のエンジンのためのものなのかどうか・・・・?

左舷側から煙突、艦橋など上部構造物を見上げたところ。

実は、この時わたしは格納庫で待たされているのにすっかり飽きてしまい、
勝手にグループを離脱して独自に艦内見学を始めてしまったのでした。

前甲板にはすでにたくさんの人が到着し始めています。

「まきなみ」からすぐ下の海面には、クラゲが大量に発生していました。
これは日本近海でどこにでも見られるミズクラゲですね。

四つの輪に見えるのは胃腔と生殖腺なんだそうで、この輪のせいで
「ヨツメクラゲ」という名称も持っているそうです。

端っこをお魚にかじられてしまったらしいクラゲもいました。

さて、勝手に艦内ツァーを決行中のわたしとTO。
出航作業を艦橋で見たいので、外階段から上がっていきます。
体験航海などの時、自衛艦は狭いラッタルを一方通行にすることがあり、
「まきなみ」でも艦橋には外付け階段から上り、退出は艦内の階段、
と決められていました。

外付け階段にはチャフ・ロケットシステムを見ながら上っていきます。

アルミニウム箔やワイヤー等の入ったコンテナを空中に射出して、
飛来するミサイルの誘導装置や、相手方のレーダーを欺くための装置です。

艦橋横ウイングに到達しました。
当たり前ですが停泊しているので速度は0ノットを指しています。

ウィングから甲板を見下ろす。

艦橋には本日参加のお子様たちがたくさんいましたが、どうもそのほとんどが
「まきなみ」乗員のご子息たちではないかと思われました。

ちなみに今モニターの前に座っているのが後ろに立っている自衛官の御令息で、
とーちゃんに「お前早くそこ次の人に代われ」などと言われ、
頭を叩かれたりしておりましたが(笑)息子はそれにもめげず色々と質問し、
とーちゃんもまんざらでもない様子でそれに丁寧に答えてあげていました。

そうか、この日は「昼間のパパはちょっと違う」を見せる絶好の機会でもあるのね。

艦橋にいた実習幹部のお嬢さん方。

操舵室後方には、今日の予定が丁寧な字で書き込まれています。

0940の「晴海出発」の後にあるMKNは「まきなみ」KSAは「かしま」でしょう。

1010 航空機ローターラン 

1245武器操法展示

1115手旗・ラッパ演奏(格納庫)

など、今日の体験搭乗者に見せるための展示予定も。

燃料等の「ネザミザコクザセリザチョリザヒリザ」
この表記にはいつ見てもウケます。

「在庫量」として「燃料」「水」とかじゃいかんのか。

先ほどの息子くんに、とーちゃん自衛官はずっと船のことを説明してあげていました。
実にほほえまC。


さて、このまま出航作業に入るのを待つか、とわたしたちが艦橋隅に落ち着くと、
その時TOの携帯に下にいる同行者から電話がかかってきました。

「みんなと一緒にいてほしいそうです」

とほほ、やっぱり単独行動は禁止されていたのか・・・。
出航作業を艦橋で見るのを諦め、格納庫に戻ることにしました。

甲板からは人がいなくなり、こちらでも出航作業が始まりました。

こちらはその時折しも海面に着水していた水上艇。

舫作業を行う時、必ず甲板のハッチが開けられます。

作業を行う海曹海士がスタンバイ。
右から二番めの人が持っている棒は何かしら。

舫の作業メンバー打ち合わせ中。

格納庫に行くために甲板まで降りてきました。

舫作業に合図を送る赤旗白旗の人もスタンバイ。

そして格納庫まで戻ってきました。

こちらでも出航作業の準備が始まろうとしています。

TOの職場の女性たちは、自衛艦に乗るのが初めての人たちばかりだったのですが、
彼女らが事前に、「もし海に落ちたらどうなるんだろう」と心配していたので、
わたしは艦尾にいる黒ウェットスーツのダイバーを指差し、

「その時には、あそこにいるイケメンが飛び込んで助けてくれますよ」

女子にこれをいうと、必ずと言っていいほど

「そんなことになったら恋が芽生えるかもですね!」(ワクワク)

という返事が返ってくるのももはやお約束のようなものです。

 

さて、いよいよ平成三十年度練習艦隊体験航海、横須賀に向けて出航です。

 

続く。

 

 

 


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