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Channel: ネイビーブルーに恋をして
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キャッスル航空博物館

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その気になれば、いたるところにそれなりの航空博物館がある、
それがアメリカ。

航空機の生産にかけては車なぞと違い世界の独走状態ですし、
ふんだんに生産してきた歴史があるうえに、土地が有り余っているから
展示する場所には事欠かない。

今回少し検索しただけで、ここから行ける範囲だけでも結構な数の
航空博物館があることを知ったのですが、その中でも特に興味を惹いたのが、
ここ、

CATSLE AIR MUSEUM(キャッスル航空博物館)。

ここはかつてキャッスル空軍基地があっただけあって、軍用機が充実しているとのこと。
これは行かずばなるまい。
しかし、ここパロアルトから、キャッスル航空博物館のあるアトウォーター市まで、
片道2時間あまりかかるというではありませんか。

休暇を取ってこちらに来ていたTOと、息子を学校に送った後すぐに出発・・・・・・



する前に、まず朝ごはんを食べることにしました。
二時間のドライブなので、まずは腹ごしらえからです。



ディナーに何回か来たことのあるスタンフォードのベーカリーレストラン。
クロワッサンが本当においしい。



スタンフォード大学の関係者と思しき雰囲気の客多数。
隣は中国系の学生と朝ごはんを食べていた教授らしく、
「うん、君の意見は面白いね。今度うちのゼミで話してみよう」
などといいながら、テーブルクロス代わりの紙にグラフを書いていましたし、
この写真の左に写っている男性はユダヤ系で、ノーベル賞くらい取っていそうな
いかにも知的な風貌をしていました。

そんな雰囲気とともに朝食を楽しみ、10時に現地出発。



アトウォーターはカリフォルニアのちょうど真ん中に位置する町で、
そこに行くのは内陸にめぐらされた高速をひた走るわけですが、途中には
このような風力発電地帯があります。



巨大な風車が小さく見える広大な丘陵地。
本当にアメリカって広いなあと思います。



我が家は、免許保持者がわたし一人しかいません。
つまり、TOは免許を持っていません。

車の移動はすべて妻であるところのわたしが一手に引き受けています。
何時間かかる移動であろうが、運転を代わることはできません。
というわけで、ここへも当然わたしの運転で(TOは後ろで爆睡)。

国内ではあまり使わないクルーズコントロールのままずっと走れるほど道がまっすぐです。
高速を二回乗り換えて、休みなしの2時間10分くらいで到着しました。

昔空軍基地だった名残りで、鉄条網が貼られたフェンス。



オークランドの航空博物館に比べると段違いに立派な施設です。
やはり空軍の関係だからでしょうか。



駐車場は広大です。
平日であるせいか、おそらくスタッフの車の方がおおいのではないかという状態。

この右手を見やると・・・・・



空軍基地だった名残りのプレート各種と国旗空軍旗掲揚ポール。
そしてうしろに控えるのはハスラーポッド。
B-58ハスラーが搭載していた爆弾です。



第93爆撃航空隊がかつてここにいたということですが、1995年に閉鎖しました。
そのあと、非営利団体によってこの博物館が立ち上がったのです。
「キャッスル」というのはフレデリック・F・キャッスル准将にちなんでいるそうです。

この隊章の横には・・・・・



さりげなくブラックバードが。

うちのTOはそんなに軍用機好きと言うわけではありませんが、その彼ですら
「うわー!すごい!ブラックバードだ!」と興奮気味。

いきなり駐車場に(つまり博物館に入ることなく見られる)ステルス。
これは期待できそうですね。オークランドと違って本来の意味で(笑)

そして駐車場に立ってもう一方を眺めやると・・・・



うわー、いるわいるわ、貴重な歴史的航空機が。
コンソリデーテッドの爆撃機、レベレーターですね。

それでは中に入ってみることにしましょう。
車を停めて奥の建物に。



入口のわきにあった子供用。

扉をあけるとそこは売店とちょっとした食堂。
食堂は平日はやっていないようでした。



ただの食堂と違うのは、壁に所狭しと隊章部隊章が飾られているところ。
「ダイナー」と言う言葉がぴったりなレトロな雰囲気です。

この受付で、入場料を一人10ドル支払います。
パンフレットは無料ですが、63機もある展示航空機の解説パンフは1ドル50で購入しました。

広大な展示場は左回りに順路通りに行くように、と言われたのですが、
このパンフはその順番に航空機が写真付きで解説されていて、とても便利。
特にわたしのようにあとからいろいろをチェックする目的があると助かります。

それではいよいよ展示フィールドへ。



アトウォーターは内陸なので、同じカリフォルニアと言ってもサンフランシスコのような涼しさはありません。
まるで砂漠のような強烈な日差しが遠慮会釈なく照りつける過酷な天気で、
浜松の航空祭ですっかり懲りたエリス中尉は、長袖のパーカに手の甲を隠す布手袋、
勿論長いトレーニング用のパンツにウォーキングシューズ、
腰にはカメラが使えるようにウェストポーチ、そして斜め掛けしたニコン1、
サングラスに肩まで覆う巨大な日よけ帽という怪しいいでたち。

確かに日焼けはしませんでしたが、あまりにも暑くて帰ってきたら汗だくでした。



入るなり謎のミサイル。



AMMOって何かしら。
さらに
IYAAYAってもっと何かしら。

「いやああやあー!」

って読むのかしら。

今日はさわりと言うか予告編なので、航空機のあれこれはまた今後、
少しずつでれでれとお送りしていくつもりです。

見学通路にはガイドとして点々とこのようなマークが。



ところどころわけのわからない展示物(というか置いてあるだけ?)も。



なぜ半分に切って、ここに据え付けてあるか、なのですが・・・・。
空軍基地時代これは灰皿として使われていた、に1ドル50セント。



柵の向こうにはメンテ中?
放置されているように見える飛行機が。
これは・・・・・・・・艦載機ですね。(誰でもわかるって)



当時使われていたと思しきレトロな雰囲気の車両もさりげなく。
消防車・・・・・ですよね?



これも見る人が見たら、なんか曰くのありげなトラック。

というわけで一回りしてきて元の処に戻ってきました。



カートで移動する人もいるのかもしれません。
何しろ広大なので。

黄色いのはボーイングのB‐17フライングフォートレス。
まさに飛ぶ要塞。でかいです。

そして外を全部観終わったら、室内展示の部屋へ。



セスナが飾ってある中庭を挟んで、ギフトショップと室内展示室があります。
入っていくと、三人のおじいちゃんが解説のボランティアで来ていました。

「ここに名前書いて」

と言われて、入館名簿みたいなのに名前を書いていると、興味深げにおじその1が、

「どこから来たの?」
「東京です」

TOが答えるとおじさんその2が

「なんと。それはようこそ。もし何か質問があったら遠慮なく聞いてくんな」
「はーい」



館内はこの航空基地にまつわる伝説的な人物の遺品や、ここを舞台にした映画
「B52爆撃隊」で登場人物が着用した衣装、そしてこのような壁画やプラモ、
写真多数、そういったものが展示されていました。

こういうプラモですが、だいたいはボランティア、たいてい退役軍人が趣味で作ったりしたのを
飾っているようです。
各種展示はレトロながらになかなか凝っていて、



外から見るとこんな感じなのですが、これ実は本物のB52のノーズ。



これがその内側。
退役した飛行機を惜しげもなく使いまくっている感じですね。


無料のパンフレット。



やっぱりブラックバードが「目玉」なんですかね。



上空から見るとこんな感じです。
すごいでしょう。
そうたくさんの航空博物館に行ったわけではありませんが、
文句なしに今まででここが数ではナンバーワンです。

売店にはエアフォースが出している無料の「エアフォース・マガジン」があったので
ありがたくいただいてきました。
その筋のマニアの方にはきっと垂涎の内容です。

各種お知らせや職場紹介、歴史や世界の名機など。

今月号の特集は「コンバットにおける女性の役割」



最後に、艦内を取るふりをしておじさんの写真を撮りました。
でも、これを見たらおじさんしっかりカメラ目線ですね(笑)
気付いていたのか・・・・・。

もっとゆっくり見ていたかったのですが、帰る時間が来てしまったので、
入口にある「もしよろしかったら寄付を」と書かれたボックスに、
お札を何枚か入れました。

このおじさんたちはボランティアなので、おそらくこういうチップは
そのままおじさんたちのお小遣いになると思われたからです。
すると、彼らはニコニコして「来てくれてありがとうよ」(みたいな感じ)

そしてこのお知らせをくれて



「9月1日にコクピットデイがあって、飛行機に乗れるからいらっしゃい」

と言っていただきました。

残念。
そのころにはもうアメリカにはいません。
でも、いつかチャンスがあれば来てみたいな。


というわけで、ホーネット、オークランド、そしてこのキャッスルと、
三つの見学した場所の報告を並行してお送りしていきます。
目黒防衛省で見学したもののお話もまだまだ続きます。

なんだか連載を何本も抱えた売れっ子作家の気分(笑)





 


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