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Channel: ネイビーブルーに恋をして
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"唇(リップ)が滑れば鑑(シップ)が沈む"〜メア・アイランド海軍工廠博物館

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 メア・アイランド海軍工廠の博物館は、
昔造船所だった頃の建物がそのまま使われています。

If you don't want to wear your goggles

pick out your glass eyes

while you can still see them

標語です。

「もしあなたがゴーグルをつけるのが嫌だったら、
まだその目が見えるうちに義眼を選んでおきなさい」

義眼のことは英語でオーキュラー・プロテーゼといいますが、
ガラスでできているため俗にグラス・アイズといいます。

ゴーグルをつけましょう、というよりインパクトがあって、
誰でもははー、と言いつけを守ること請け合いです。

真ん中に書かれている目玉は、義眼ってことなんですね。

メア・アイランドにあったナース・コーア、看護師部隊の募集ポスターは
二度目になりますがあげておきます。

応募は地元の赤十字で行なっています、と書かれています。

これも2回目ですが、1900年ごろの水兵募集ポスター。
昇進により増給アリ、みたいなことが岸壁に書いてあります。
月17ドルから77ドルまで支給、食費住居費医療費、
最初の制服だけ無料、とあります。

最初・・・ということは二着目からは自費ってことですね。

時々字が裏返っていて(RとN)、どうもこれがアメリカ人の考えるところの
「ロシア語っぽい」書き方らしいです。

ここにあるのでてっきり映画のポスター風標語かと思ったら、
本当にこんな映画があったんでした。

「これが(世界を死ぬほど笑わせた)筋書きだ!」(アオリ)

として、映画のタイトルは

”THE RUSSIANS COMING, THE RUSSIANS COMING"

”ロシア人がやってくる、ロシア人がやってくる”

The Russians Are Coming, The Russians Are Coming Movie Trailer

日本でも公開されていたらしく「アメリカ上陸作戦」という邦題がついていました。
アメリカのグロスター(東海岸)島にある日流れ着いてしまったロシアの潜水艦。

ロシア人が攻めて来たとの噂があっという間に広まり、島中が大パニック。
乗組員たちは半ば暴徒と化した島民に追い詰められて港の建物に立てこもり、
潜水艦も浮上して一触即発、ロシア潜水艦の乗員が島の子供を助けたことで
どちらもがホッとして戦いを止めようとしたところ、誰かが通報したため
空軍がやってきてしまいます。

さて、ロシア潜水艦と島民の運命やいかに。

Russian Submarines Beware

なぜこのポスターがここにあるのかわかりませんが、撮影は西海岸だったそうなので、
メア・アイランドが何か関係していたのかもしれません。

冷戦真っ最中のアメリカで、ロシア人が映画でどう扱われていたのか、
ちょっと興味がありますが、DVDは出ていないようです。

なぜ中国語のポスター(笑)

簡体字なので想像するしかないですが、普段の訓練が侵略戦争の備えになる的な?

全員顔が濃い(笑)
中国人の理想とする顔貌というのがだいたいこれでわかりますね。
若い頃の毛沢東は中国人にとってのハンサム、
北朝鮮の人の理想は若い頃の金日成だったと聞いたことがありますが。

こちらは何かの百周年で、労働階級の支配する政治万歳、
のような気がします。(適当)

"上に上がって手を洗っていらっしゃい!”

マッカーシズムというのはマッカーシー上院議員の告発をきっかけに始まった
いわゆる「赤狩り」ですが、これに批判的だった女性議員、
マーガレット・チェース・スミスが、マッカーシズムという汚い泥を
家(議会)に持ち込んだ ゾウを叱り付けています。

なぜゾウなのかというと、この「マッカーシズム」という言葉が
生まれたのが、この漫画が最初だったから。

曲芸のゾウを「重ねた赤いペンキ缶」の上に立たせようとする議員、
ゾウは嫌がって「ここに立てっていうの?」


これもマッカーシズム批判の戯画のようです。
赤いペンキ缶を持ち刷毛を振り回して人を追いかけているのがマッカーシー、
後ろに立っている人の看板には

「フランコとチャンのためじゃないならお前は非国民だ」?

真ん中の女性は嘆願書に署名してもらおうとしていますが、
人々は怖がって逃げているという・・・。

「私はFBIのコミュニストだった」

フランク・ラブジョイ主演、1951年の映画です。
FBIに所属する主人公が共産党本部に入り込み、スパイを行なっていた、
つまり当局に共産との情報を報告していたという話ですが、
これは実際にあったことだそうで、ある手記を基にしています。

赤狩りについては、例えば映画界でも告発された方、した方と真っ二つで、
調べられた俳優にチャップリン、ウィリアム・ワイラーなど。
反対運動をしたのは

グレゴリー・ペック、ジュディ・ガーランド、ヘンリー・フォンダ、
ハンフリー・ボガート、ダニー・ケイ、カーク・ダグラス、バート・ランカスター、
ベニー・グッドマン、キャサリン・ヘプバーン、フランク・シナトラ

で、逆に告発者側となったのは

ロナルド・レーガン、ウォルト・ディズニー、ゲイリー・クーパー、
ロバート・テイラー、エリア・カザン

など。

こういうのを見ても、どちらが正しく、どちらが間違っていた、などとは
後世になっても誰に判定することもできない気がします。

日本でも昔人気のあった女優さんが自称リベラルにまつりあげられていますが、
その年代の人って、この時代の「反マッカーシズム」は表現者としての使命、
と捉えてそれに乗っかることをよしとしているような・・。

今回の「空母いぶき」の佐藤浩市さんのあれも、本人がというより
どこかからそうするように依頼なり意向があったんじゃないのかな。

映画関係者は昔から反体制左翼が伝統的に多いんですよね。

最近、国の助成金で映画を作っておいて、その映画がなにやら賞を取ったら
国からの祝意を辞退したい、と言い放った監督がいましたが、あれもそんな感じ。

公権力と距離を保ちたいなら最初から助成金を断るべきだったよね。

水爆実験の時らしく、キノコ雲の根元に艦船の影が見えていますね。
なんでこんな不穏な画像を使うの?

まず、「それはここでも起こりうる」として。
「自警団(だと思う)に加わりましょう」と言うお誘い。

ニュージャージーのニュー・ブルンスウィックと言う街の自警団らしく、
ジェイズドラッグストア、マジェスティックベーカリー、メイドウェル家具店、
写真現像店、不動産屋、宝石店、ホテル兼レストラン・・。

つまり、街のお店が協賛しているというわけですが、
それにしても大層な・・・・。

自警って具体的に何をするのかというと、つまりこの流れで言うと、
赤い人を告発しましょう、ってことなんだと思います。

こえー(笑)

ここで時代は少し巻き戻り、戦時中のポスターを。

A slip of the lip can sink ship

「唇から漏れた一言がフネを沈めることもある」

向こうで真っ赤に炎上しつつ沈みゆく船、そして乗員は悲壮な顔つきで
(まあそうなるでしょう)助けの手を求めています。

その下には、

「部隊の移動、船の航路、武器などについて会話しないでください」

とあります。
真珠湾後作られた映画でも、日系人やドイツ人が会話に耳をすませている、
と啓蒙するためのシーンが描かれていましたね。

Loose Lips Might Sink Ships

その一言がフネを沈める

「このポスターは国家の勝利に寄与するための役割を担って、
シーグラム株式会社が作成いたしました」

企業がこんな啓蒙ポスターを作っていたんですね。
シーグラムは2000年にコカコーラに買収された飲料会社です。

アンクル・サム(アメリカ合衆国の擬人化)が、造船所の
工員たちにシルバーのお皿を運んでいる絵。

ジョージ・ミラーと言うのはカリフォルニア下院議員で、
民主党の議員です。


自由でない社会の自由メディア(Free media in unfree societies)

を標語に、アメリカ合衆国議会の出資で運営されていたラジオ。
現在でも放送は毎週1,000時間以上、28の言語で、短波、AM、FMおよび
インターネットによって行われています。
公式の任務は、

「事実の情報と思想を広めることにより、民主的な価値と制度を促進する」


「真実の」になっていないところがまともな気がします。
「真実」ではなく「事実」を伝えて欲しいですよね、日本のオールドメディアも。

こいつら、フェイクニュースを作り出すだけでなく、自分たちに都合の悪いことは
報道しない自由を行使して伝えないばかりか、例えばアリバイ作りのための記事に対しては
卑怯にも検索されないように検索回避タグを記事に埋め込んでましたからね。
事実を報じず真実を封じる、こんな団体を報道機関と呼ぶのか?って話ですよ。

アメリカも含め、今世界的に旧態メディアの劣化が極地に来ていると感じます。


「彼女に真実を聞かせずに育てないで」

ラジオ・フリー・ヨーロッパのポスターです。
あれ?こっちは「真実」か・・・・。

それでは聞きたい。
真実ってなんですか?

 

 

 


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