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Channel: ネイビーブルーに恋をして
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マスクを外し始めたアメリカ人〜アメリカ到着

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またしてもピッツバーグに来ております。

今年はMKが日本企業にプレゼンするプロジェクトに参加するため、
夏休みも帰国しないことが決まり、わたしの渡米が前倒しになったというわけです。

 

今日プロジェクトについて聞いたところ、来週企業とのミーティングがあるそうで、
前回、MKが同じ企業とのプロジェクトに出て、

「〇〇組の社長は出ていなかった」

と言ったのに超ウケたわたしが、今回思い出し笑いしながら、

「その話日本人にしたら、全員『大手ゼネコンの社長がそんな会議に出るか!』っていうわ」

と言うと、MK、

「隣のグループはNASAのプロジェクトしてるけど、
その会議にNASA長官が出てなかった、とかいうレベル?」

「それほどじゃないけど、近いw」

「それならよくわかる」

 

ところで、こっちにきて猛烈な昼間の暑さに参っています。
夜間はとりあえず23度くらいなのですが、朝から気温がぐんぐんあがり、
昼には30度を超えるという異常さ。

去年こんなに暑かったかしら、と思ったのですが、なんでも今、
カナダとアメリカ北西部が歴史的な暑さに見舞われていて、
カナダでは45度という史上初の高温を記録し、人が死んでいるとか。

そうかと思えば、さっきからここピッツバーグでは雷雨となり、
気温だけは21度に下がったものの、鉄砲水警報が出て、しかもこれが週末まで続く模様。

いつも日本の蒸し暑さを逃れて避暑気分だったのが、今回は
日本の方がずっと過ごしやすかった、と嘆く事態になっております。

 

今回は時差ボケから立ち直るのにえらく時間がかかってしまいました。

シカゴ・オヘア空港からの国内便が機材到着遅れで2時間も遅くなり、
ホテルに到着したのが深夜12時になってしまったためです。

こんな時にはバスタブにゆっくり浸かってのち、メラトニンでも飲んで寝れば
だいたい一晩でリズムを取り戻せるのですが、メラトニンはともかく、
着いた晩お風呂に浸かることができなかったのが、敗因だと思われます。

ホテルは最初にピッツバーグに来た時に家族と一緒に泊まったところ。
そのためバスタブのことなど毫も心配せずに予約をしたのですが、
部屋に入るなりあるはずのものがないのに気づきました。

すぐにフロントに戻って部屋を替えてもらおうとすると、
なんと全てのベッド一つの部屋にはない、というではありませんか。

「それって重要なんですか?」

若いアフリカ系の女性フロント係が不思議そうに言うので、

「とっても大事なことなんですよ。なぜならわたし日本人だから」

と「日本人の風呂に対する執着」について教えておきました。
向こうにとっては超どうでもいい情報だと思いますが。

このホテルは、コロナ以降ピッツバーグ大学が借り切って学生寮にしていたのですが、
今回ダメ元で予約してみると、学生が戻ってくる8月23日までは予約できました。
学生が夏休みの間は一般客を取り込んでいるようです。

ただ、チェックイン後、エレベーターに一緒に乗ってきてボタンを押してくれ、

「どこからきたんですか」

と話しかけてきた愛想のいい男子に聞いてみると、彼はピッツ大生で、
MKのように夏の間用事のある学生も結構残っているらしいことがわかりました。

 

ところで、ホテル側には、学生に貸し出すと、部屋を汚されたり、
傷をつけられたりするんじゃないかという懸念もあったと思うのですが、
案の定、学生がつけたとおぼしき痕跡がわたしの部屋にありました。

現場証拠

アイロンを直に床に置いた男子学生(に決まってる)がいたようです。
各部屋にはアイロン台が備え付けてあるのに、それを使わず床で仕事をした模様。

この焦げ具合からして、変な匂いがして煙が立ち昇るまで気づかなかったと見えます。
ねっからのおバカなのか、それとも家でアイロンなど見たこともなかったのか。

 

さて、三晩過ごしてなんとか体調的に立ち直り、ようやくPCに向かう気力が出てきたので、
恒例となった、出発から到着後までのご報告をします。

成田ではまるでゴーストタウンになってしまった空港でTOとギリギリまで時間を潰し、
ゲートに入った後、出発ラウンジに充電のためだけに立ち寄りました。

現在ANAでは乗客が激減しているため、ラウンジはファーストとビジネスが兼用です。

今回のチケットはまたしてもいわゆる一つの特典航空券なのですが、
無料のチートとはいえ、一応ファーストであるせいか、ラウンジに着くと、
係の方がすまなさそうに?窓際が全部埋まっているので、と、わたしだけを
ビジネスラウンジの奥から続くドアを開けて、この部屋の窓際に座らせてくれました。

どうもここが平常時のファースト専用ラウンジのようです。
水を頼んで充電するだけだったので、なんだか申し訳ない気がしました。

今回の渡米のために地元の警察署で国際免許を申請したところ、交通課の婦警さんが、

「今年ここでわたしが受け付けた初めての国際免許かもしれません」

と言い、取りに行くと、今度は明らかに職務上ではなく個人的興味で、
今海外行くとどんな感じなんですか、と聞いてきました。


今回は出国にもPCR検査の結果かワクチン接種証明が必要となっており、
PCR検査は搭乗72時間以内の結果が求められているので、つまり、
空港でお高い検査を受けるか、民間のやはりお高い検査を受けるかの二択です。
(どちらも2万5千円、予約なしで空港で受けると5万円)

わたしは、これまで何度か受けた検査が全てネガティブだったというものの、
空港で何かの間違い?により陽性が出たら大変なことになると懸念し、
新宿にある個人クリニック(ヘンな集団ダンスのCMをしているところ)で
クィック検査を受け、前日のうちに陰性証明をゲットして出国しました。

その検査とは、ハチ公前の広場でUbereatsの配達用のような黒いバックパックから
配られる検査キットを受け取り、指定された時間にGoogleデュオで看護師に指導されながら
唾液をキットに取り、それをもう一度ハチ公前に持っていって結果を待つというもの。

確かにこんな面倒くさいことをしなくてはいけないのに、
海外に旅行目的で行く人なんていまどきいるはずがないという気がしました。

 

そんな苦労をして取った陰性証明書はチェックインカウンターで提示を求められただけ。
出国カウンターでもアメリカの入国審査でもノーチェックでした。

コロナ以降、アメニティケースはずっと変更されておらず、今回もグローブトロッターです。
前回はこのケースすらぺちゃんこの明らかにコストを下げたものになり、
機内のスリッパもペラッペラの再利用不可能な材質でしたが、今回は元に戻っていました。

機体は初めて見るタイプで、おそらく新型でしょう。
窓のシェードの調整が思いっきり最新式でしたし、モニターも綺麗でした。
モニターは携帯とリンクすることができるようになっており、
座席周りのレイアウトも大変機能的にできていると思いました。

コンパートメントは完全にドアを閉めることができ、機内着に着替えた後は
CAさんがドアの裏に内臓されたクローゼットに服を架けてくれます。

この日の乗客は全部で100人弱くらいはいたと思うのですが、キャビンにはわたしだけでした。
おかげで、この隣のコンパートメントはわたし専用のベッドルームになり、
いつの間にかCAさんがベッドメイクをしてくれて、休んだあとは
着替えている間にちゃんと元通りになっているという状態。

このように至れり尽くせりなのは、コロナ禍以降の数少ない「いいこと」のひとつです。
そもそも特典航空券でファーストを取るということ自体、平常時なら無理だったでしょうし。

そして、お楽しみの機内食!

前回の失敗から、今回はできるだけレンジ調理の少ない和食を選びました。

今、健康上の理由で小麦と乳製品を控えているのですが、
和食だとほぼストレスなくこの条件もクリアできます。

ちなみにこの食餌療法により、月一回はあった偏頭痛がなくなりました。
偏頭痛は低血圧の女性に多い症状で、わたしもその例に違わず、これまで
看護師がドン引きするほどの低血圧だったのが、上100の大台を越しました。



もしかしたらこれまでの人生で一番満足した機内食だったかもしれません。
これなど野菜はパリパリ、長芋はシャリシャリで、タタキも美味しかったです。

メインの黄色い物体はナスの黄身焼きだと思います。
これに取り掛かるところでお腹いっぱいになり、残念ながら残してしまいました。

そしてシカゴ・オヘア空港に到着。

空港上空に来ると、飛行機は向きを変え、いったんミシガン湖の上に出て、
そこから空港に向かってアプローチを行います。

シカゴの街は実に直線的に計画されていると感じます。

そこそこの大きさの家が連なる住宅街ですが、西海岸と違うのは、
プールがある家はあまり多くないこと。

冬には氷のトンネルができると言われる土地なので(前回の乗り換えの時も−12度だった)
プール文化は根付いていないのかもしれません。

乗り継ぎ便も特典航空券だとエコノミーで空港ではラウンジなしとなります。

今回アメリカ入国後驚いたのは、コロナ前より明らかに多い空港利用客の多さでした。
ゴーストタウンの成田から一気に人ゴミの世界へと。

 

恐竜の骨がマスク着用なのは以前と変わらず。
空港職員も利用客もここではマスク着用は義務付けられているので、
マスクのアメリカ人がコンコースを埋め尽くすという前代未聞の光景が展開していました。

ところが。

到着した夜、応対したホテルフロントがマスクをしていたため気づかなかったのですが、
翌朝買い物に付き合わせたMKはもちろん、その辺にいる人はほとんどノーマスクです。

「マスクしてない人多いね」

とMKにいうと、

「皆ワクチン受けてるから」

そういってワクチンの摂取証明カードを見せてくれました。

彼は救急隊員の公的資格を持っているので、その枠で受けたそうですが、
最近ではほとんどの人が摂取済みとして、マスクの義務がなくなっているのです。
(もしかしたらその中には実際にはまだ受けていない人もいるのかもしれませんが)

大型店の「入場制限」や「カート消毒」もなくなりましたし、
前回は中止になっていたホールフーズのフードコーナーも、
コーヒー豆のグラインダーも、ジュース絞り機も再開していました。

ただし、ホテルのフロント始め、お店の人はどこにいっても全員マスクをしています。
それはどこかでそう公式に決まっているからかもしれません。
日本のように「自粛要請」という曖昧な言葉では、アメリカ人を縛ることはできませんから。

 

ワクチンについては、当初、時期尚早すぎないかとの懸念がありましたが、
これだけ多くの人が受けており、各種疑念についても明らかにされている現状と、
MKの担当教授が、ご両親が来られるならアメリカでワクチンを受けていくといい、
と言った話に後押しされて、わたしも今回ワクチンを受けてみることにしました。

まず、どこにでもあるドラッグストア(ウォルグリーン、ライトエイド、CBSなど)に
オンラインで予約を入れます。

ストアによってはワクチンの種類を選べない(在庫処理のため?)ところもありますが、
基本的にモデルナ、ジョンソンアンドジョンソン、ファイザーから好きなのを選べます。

時間になったらドラックストアに行き、奥の調剤薬局に声をかけると、
ファーマシストが出てきて熱を測り、IDを確認して、ちょいちょいっと消毒して、
次の瞬間上腕部への筋肉注射は終わり、となんともあっけなく終了。

摂取後はしばらく椅子に座ったまま様子を見るようにいわれ、
この時間に何かあれば(何かあったら困るんですが)対処できるようになっています。

色々と心配や懸念がある方向けに、ネットでも情報公開をしています。

そして、3週間後に二回目を摂取すれば、次からはPCR検査なしで飛行機に乗れるというわけ。
これこそわたしが今回摂取を決めたメインの理由でもあります。

アメリカ人は合理主義ですから、サイドエフェクトが起こる確率と、
ワクチン摂取による罹患回避の確率、そしてマスクの煩わしさからの解放を秤にかけて
ほとんどが摂取を選択した結果、現在の状況に至っているのでしょう。

おまけに皆が気軽に近所の薬屋で受けられ(もちろん無料で)るとなれば、
まさに受けない理由がどこにあるのか、というところなんだろうと思います。

 

 


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