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Channel: ネイビーブルーに恋をして
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京都紅葉のライトアップ(おまけ 国際空港のコロナ水際対策の現状)

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昨日MKがアメリカから帰国してきました。

成田に迎えに行ったのですが、結論としては連れて帰ることができませんでした。
今、海外からの入国状況がえらいことになっています。

迎えに行く前日、厚労省のHPに
「到着から検査が終わって外に出てくるまでの所要時間は1〜3時間」
と書かれていたので、自分の経験から、到着時間2時間後に
空港に着くように家を出たわけですが、駐車場に到着してから
MKからきたテキストを見てびっくり。
「着いた でも3日間ホテルで待機」
えええ〜!

オミクロン株の感染者が急激に増えたことを受け、水際対策が強化されて、
対象地域から入国した人は有無を言わさず3日ホテルで隔離され、
その後PCR検査で陰性なら空港に戻されるということになったのです。


いきなりの変更だったため、航空会社からの連絡などが全くなく、
わざわざ成田までいったのに連れて帰ることはもちろんできず、
(拒否したら『検疫法に基づく停留の措置を取る』とのこと)
ゲートから出てきてバスに乗せられるMKを見て帰ってきました。

帰ってSkypeで聞いたところによると、彼が連れていかれたのは水戸でした。

「水戸?なんで水戸」
空港から水戸まではバスで1時間半。検疫所が棟ごと確保できるホテルが、成田&羽田周辺では足りなくなり、
急遽遠隔地のホテルを待機用にしているらしいのです。

ホテルに着いたMKによると、ベッドはメイクされておらず、
シーツも3日分積み重ねてあり、(ハウスキーピングが入れないから)
食事は時間になればドアのノブにかけてあるという拘置所並みの待遇だとか。

「こんな目に遭うとわかってたら絶対帰ってきてない」
まあそうだよね。

後から分かったところによると、水戸くらいならまだマシで、
便によっては、入国後そのまま飛行機に乗せられて福岡や名古屋に飛ばされ、
現地のビジホで3日待機して、また国内便で戻ってきているのだとか。

どんなイカゲームだよ。イカゲーム知らんけど。



さて、気を取り直して、今日はこの秋唯一の行楽となった
京都の紅葉見物旅行のご報告です。

旅行といってもTOは定期的に京都に仕事で行っており、秋からは
それまでリモートで行っていた各種作業が自粛明けにより
対面に変わったので、それに着いていったという程度ですが。
宿泊は前回もお世話になった祇園白河の料理旅館です。

今回は三年前に町屋を改築した別館の方に泊まりました。
暗証番号で鍵が開く方式で、一階と二階に一室ずつがあります。


寝室と座敷別、トイレと風呂は二箇所あって外国人もOK。
この日はもともとスイスからの家族連れが一棟全部予約していたのを
キャンセルして空きが出たので泊まることができました。

次の朝、表通りから人の声が聞こえてきました。


この近くには結婚式プランナーの事務所も多く、吉日の朝になると
この通りで町屋をバックに写真を撮る新郎新婦が何組も現れます。

「過激な愛情表現はご遠慮ください」
「大声での撮影指示などはご遠慮ください」
そんなポスターが街角に貼られるくらい、ここは結婚写真撮影の名所で、
人通りの少ない朝の時間帯にフォトセッションがいくつも行われるのですが、
ポーズをつける人が笑ったりする声が、案外家の中に響いてきます。

まあ、中国人観光客が京都中にあふれていた頃は、
聞こえてくる声の大きさはこんなものではなかったわけで、
今回の京都は人出の多さの割に街は静かな印象でした。
また、着物を着付けて街中を歩く女性は何人も目にしましたが、
皆日本人のせいか、とんでもない着付け(服の上に着物を着て靴はブーツとか)の
思わず目を背けたくなる集団がいなくなったのにはほっとしました。


関西ではCMにも出ているらしい女将は、元CAで英語も堪能。
泊まるたびに毛筆の心のこもった手紙を下さるのですが、
この日、チェックアウトの日に置かれていたのは
鳥獣戯画にさりげなく筆を加えた傑作でした。


マスク未着用のうさぎ、密そのもののお相撲を撮るウサギとカエル。


こちらのウサギさんはマスク着用です。


この後、非常事態宣言は解除されました。

ここでちょっと不思議な話を。

前回姉と妹が一緒にこの旅館にきてこの部屋に泊まったのですが、
妹がスマホで撮ったこの庭の写真には、半分透けた男性が写っていました。
「板前さんだ」「板前さんにしか見えないね」
男性は角刈りで、10人に見せたら10人が板前だというような容姿をしていました。
昔から同じこの場所で歴史を重ねてきた料理旅館ですから、
板前さんの想念が留まって居ても不思議ではないという気がします。
そのことを思い出しながら、今回何枚か撮りましたが、
わたしの写真にはその気配もありませんでした。


ここで鱧鍋をいただきました。
松茸が香りを添えます。

柿をくりぬいた中にぬたっぽいものが入った前菜。

別の日にはキノコたっぷりの「猪鍋」をいただきました。
薄切りにした猪肉は京都の名物で、あっさりした味わいです。

京都に来るとつい行きたくなるのが、鶏料理の八起庵。
TOは京都に行くたびに必ずといっていいほどここでお昼を食べ、
それから仕事に行っているので大将とも顔馴染みです。

この日は前もって予約して鴨鍋をいただきました。
先日東京の蕎麦屋で食べた鴨つけ蒸籠の鴨は固くてパサパサで、
まるでレバーのような味がしましたが、ここのはそんなのとは違い、
噛み締めるとじわっと旨味が感じられます。
「カモがネギ背負って」といわれるくらい、ネギとの相性は絶妙。
京都に行くことがあれば一度はお試しいただきたい、滋味なる一品です

タクシーに案内してもらって比叡山延暦寺に行きました。
延暦寺の根本中堂は現在大改装工事中です。

屋根を解体して葺き替えするのですが、作業のために
中堂全部を建物で覆ってそこで作業をしているのです。

逆に滅多に見られない葺き替え過程を見るチャンスです。
梁などには、前の改築のときの大工が残した署名が出てきたりするそうです。
100年に200年後の人々に見せるために自分の名前を書くのは
宮大工に与えられた密かな喜びだったに違いありません。


新し物好き&コーヒー好きの京都ですので、
やっぱりブルーボトルコーヒーが進出しているのでした。


さすが京都、古民家の壁をそのまま残して。
昔は料理屋だったのかもしれません。



わたしはノンデイリー(牛乳断ち)派なので、代わりに
オーツを使ったラテを楽しみますが、オーツと一言で言ってもいろいろあって、
一番美味しいと思うのがイギリス製のマイナーフィギュアズのオーツドリンク。

アメリカでは3ドルで買えるのに、日本ではお高いのが困りものですが、
ブルーボトルコーヒーでは、このオーツで作ったラテが飲めます。



いよいよ紅葉の季節到来です。
まずは旅館から歩いていける南禅寺に行ってみました。



なぜここから撮るのにこれだけ人が集中するのか。


ゆるキャラ風仏様。


南禅寺から哲学の道まで歩くことにしました。



哲学の道沿いでは、左耳を避妊済みとしてカットされたメスの「地域猫」が、
毎日餌をやりに来る近所の「猫おじさん」の出待ちをしていました。


紅葉の名所のひとつである永観堂では、この季節
夜間のライトアップを公開していました。
基本的に京都というところは夜になると神社仏閣は明かりを消して
その周辺すら真っ暗になるというイメージですが、
LEDの登場以来いろいろと変わってきたということです。

自粛が明けたばかりで、昼間の永観堂の参拝(っていうのかな)者も
大変な人出だったそうですが、夜の部のために一旦全員を追い出し、
改めて入場料を取って人を入れるということをしていました。


チケットの購買だけでなく、検温も行うので、
中に入るのにとてつもなく時間がかかりそうです。

わたしたちはこの1ヶ月前に一度京都に来ており、
誰も居ない状態の永観堂を拝観していたので、諦めて帰りました。

この日の夕ご飯は、四条の有名なニシンそばを食べに行きました。
お店の地下は地元のライオンズかロータリーの会合が行われており、
その談笑が1階に居ても聞こえてくるというくらい盛会の模様。
女将によると、自粛が明けてから集まってくる方々は
皆嬉しさのせいか、はしゃいで飲みすぎる傾向にあり、
女将の旅館でも酔っ払って旅館を出た途端転んで怪我をしたり、
ハメを外しすぎてハラハラさせられたりするのだとか。

またこれも女将によると、自粛中は、舞妓・芸妓の同伴も
時間制限が設けられており、8時以降お店にいると「自粛警察」の指導を受けます。

自粛警察は祇園の「中の人」が自主的に行うもので、これは、
舞妓ちゃんや芸妓ちゃんがいる席が感染源にでもなったら「えらいこと」で、
花街が「あかんようになってしまう」という危機感から行われていたとのことです。

そのときは自粛が明けた直後で、女将もこのような話を
思い出のように語っておられましたが、はてさて、
今回のオミクロン株、果たして事態はこのまま何事もなく収まるものでしょうか。

今回MKの入国でわかったのは、政府が必死で水際対策を行っていることですが、
人の流れを完全に止めるわけにはいかない現状ではどうなっていくことやら。



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