前回の「ファーンコーム」をもちまして、
国際観艦式参加艦艇の全てを紹介し終わったわけですが・・・
・・・おっと、実はまだすんでませんでした。
これまでのように、好奇心を持ってその歴史について
真摯に調べる気に一向にならない(これはもう仕方なし)あの国の船が。
■ 昭陽(ソヤン)
ROKS「昭陽」(AOE-51 ソヤン Soyang)
なのですが、この韓国海軍の艦艇の参加については、
全くもって事前からとほほなニュースばかりが囂しく、
ハッキリ言って真面目に語る気にもならない心情なのです。
ウィキにも全くと言っていいほど資料がなく、
●昭陽江にちなんで名付けられた。
●2018年防衛事業庁は現代重工業が大韓民国海軍に宗陽を引き渡したと発表
●2020年11月17日、新型コロナウィルス感染症に伴う支援のため、
マニラ沖においてマスク、消毒剤等の支援物資を3隻のボートを介して
フィリピン海軍艦艇BRP Conrado Yap(PS-39)に引き渡した。
●2022年10月27日、2022年11月6日に日本で開催される
「海上自衛隊創設70周年記念国際観艦式」へ参加する事が発表された。
としか紹介されていません。
補給艦なのでこんなものかと思ったのですが、
「アウテアロア」なんかはもっと色々詳しく紹介していたよなあと。
よっぽど特筆する点がないのか?
ちなみに、接頭のROKSとは
「Republic Of Korea Ship」
を意味します。
なぜ"of"の「O」をに入れたのか。
これが気になるのはわたしだけ?
RKNではあかんかったのか?
Kさんが艦艇巡りや田浦などで目撃した艦影を
送ってくださっているのですが、キャプションに曰く、
「南朝鮮の🇰🇷不審船も御出掛けの様子です」
ふしんせんって・・・。
誰がうまいこといえと。
しかし、不審船かどうかはともかく、この輸送艦、
正直言ってかな〜り変わった作りだとは思います。
なんか見た目のマンション感がすごい。
前から見たところですが・・・トップヘビーっていうんですか?
実にバランスが悪いというか、素人目にも不細工な設計だと思います。
純粋に疑問なんですが、仮にも日本に対して敵愾心を燃やす国なら、
こういう時少し見栄えのいい船を送って「どや」ってやるもんじゃないのか?
この件についてちょっと調べてみたところ、どうやら韓国は、
本来なら憎たらしい日本の観艦式などに海軍を参加させたくはないが、
北朝鮮関係で、昨今安全保障情勢がいよいよ厳しくなり、
(アメリカに怒られるし)形だけでも参加せざるを得なくなったようなのです。
そこで苦肉の策として、戦闘艦でなく支援艦を派遣し、せめて、
「旭日旗である海自の自衛艦旗に
韓国の戦闘艦乗組員が敬礼することだけは回避」
することで、なんとか国内にアリバイを作ったということらしいですね。
なぜ戦闘艦の乗員が敬礼するのがダメで、
支援艦ならいいのか、その辺も全く意味が分かりませんが、
彼方の国の中では、誰が言い出したか名案ということになったんでしょう。
そういえば、2018年に南部・済州島で行われた韓国主催の国際観艦式に
海上自衛隊をを招待した際、自衛艦旗を揚げて入港すること、
観艦式での自衛艦旗の使用を禁止し、代わりに国旗の掲揚を要請したため、
海自側がそんななら行かねえわ、と参加を拒否した事件がありました。
これには、ごく最近始まった、韓国内における、
「旭日旗を旧日本軍の象徴と決めつけ糾弾・排斥する民族運動」
が根底にありました。
とにかく旭日旗を目の敵にして、放射線状のものを見つけると、
相手が誰であろうと、どんな意図のものであろうと、
いつできたものであろうと、(アメリカの古い大学に文句をつけたことも)
どこにあったものであろうと、とにかく騒いで相手にそれを撤去、消去させる、
というビジネスをしている一韓国教授がこの運動の文字通り旗振り役でした。
反日ビジネス活動家ソ・ギョンドク
(wikiがえらいことになってる)
今回も、案の定その人物は、観艦式参加予定国海軍に対し、
「旭日旗は『戦犯旗』(意味不明)であるから参加を取りやめるように」
とメールを送って見事に全員から無視されております。
アメリカをはじめ、日本と戦争をしていた国、
日本が軍事占領していた国も今回の観艦式には参加していますが、
そんなことで騒ぐ国は世界ひろしといえども韓国だけなのです。
そもそも、肝心のなぜ韓国軍が観艦式参加を取り止めなかったのに、
なぜ他の海軍が参加をやめると思ったのか。
いずれにしても、こういうノイジーマイノリティが大騒ぎした結果、
観艦式の参加も、自衛艦旗に対するプロトコルとしての敬礼も問題化し、
海軍同士の交流も、昔は普通にやっていたのに、今では
ことあるごとに上へ下へと右往左往する慌てぶり。
すっかり常識のある世界の失笑を買うようになってしまいました。
最初に旭日旗を問題化したサッカー選手と、反日ビジネスおじさんの罪は重い。
それでも韓国海軍は観艦式に参加しました。アリバイ作りのため、韓国議員の中から、苦し紛れに、
「自衛隊旗は旭日旗ではない」
という意味不明な(そして非常識な)言い訳のつもりの言葉まで捻り出し、
選挙があるからという理由で出席の返事を送らせるなどやりたい放題の挙句、「昭陽」は結局観艦式に出席し、岸田総理大臣の観閲する
「いずも」にプロトコルに則って無事登舷礼を行いました。
終わったら終わったで、韓国の野党はこれに改めて文句をつけ、与党は、
「自衛艦旗は(旭日旗と異なり)国際的に認められている」
「旭日旗に対して(敬礼を)したわけではない」
などと苦しい言い訳をし、何とか野党の政治問題化を収めようと試みました。
ところが、観艦式が終わってすぐ、まだ韓国議会が揉めている
このタイミングで、我が海上自衛隊の酒井良海幕長が、
例のレーダー照射問題に対し、バッサリと、
「ボールは韓国側にあると認識している。
今後韓国側から整理された回答があると認識している」
(意:問題をいつまでも有耶無耶にしてねえでさっさと謝れゴラア)
という発言を行い、さらには、
韓国による自衛艦旗(旭日旗)の不当な排斥
を日韓の防衛当局間の問題として挙げた上で、
「二つの問題が明確にされない限りは、
(日韓間の)防衛交流を推進する状況ではない」
(意:今回は観艦式だからマルチの枠組みで呼んでやっただけ。
そっちが謝るまで一対一の付き合いは絶対にしねーからそのつもりで)
とあっさり切り捨てました。
韓国側にすれば、散々苦労して旭日旗に敬礼までしてやったのに、
全くその「譲歩」に対し、日本側は報いることをしない、と言ったところです。
現に全てのメディアが同じ論調で、MBCなどは、このことを
「後頭部を殴られた」
(韓国人特有の表現、不意をつかれ打撃を受けた的な)
とまで表現しています。
日本の国旗を揚げながら半旗を上げる「昭陽」
あれこれ文句をつけ、選挙中だからと出席の返事をいつまでもよこさず、
戦闘艦に敬礼させたくないという自意識過剰な理由で補給艦をよこし、
係留中は半旗(多分圧死事故の件)を揚げて一般公開には全く応じず・・。
おそらく自衛隊や他海軍と全く交流もしないまま帰っていったのでしょう。
(国内にバレないよう海軍同士こっそり親睦会をした可能性は微レ存)
そんな経緯だったはずなのに、どうやら韓国側は、観艦式で
「自衛隊旗ではなくいずもに敬礼した」
だけで、何かものすごい貸しでも作ったような気になっていたようです。
海幕長の「ボール」発言は、まさにその後頭部をぶん殴る結果になりました。
ちなみに、レーダー照射問題については、
韓国海軍艦艇による火器管制レーダー照射事案
として、我が国と防衛省の立場を日本語、英語、そして
韓国語で世界に訴えています。
このページには、事件発生時のP-1からの撮影動画、
そして英語、韓国語による同じ動画、さらには
火器管制用レーダー探知音と創作用レーダー探知音のデータなどが閲覧でき、
日本の立場を明確にするための発信を行っています。
日本側からはこの問題を決して有耶無耶にしないという
強い姿勢が伝わってきます。
今後の日韓関係はどうなっていくのか。
最近、解決の糸口がより見えなくなりつつあると感じているのは
決して一部の人だけではないと思います。
続く。