さて、佐世保探訪シリーズも最終回となりました。
コメント欄では佐世保を知る読者の皆さん(二人だけど)から
連日熱ーい「佐世保で押さえておくべき情報」が寄せられています。
というわけで、わたしなりに
「佐世保ネイビーツァー」
を計画してみました。
1日目、ハウステンボス泊。
到着と同時にハウステンボス内観光。
海軍兵学校針尾分校跡の見学。
2日目、朝ハウステンボス、昼は針尾通信塔の見学。
夜は佐世保に移動、弓張の丘ホテルチェックイン。
夕食、皿うどんorレモンステーキ
自衛官のエスコートがあれば基地内「ギャラクシー」で一杯
なければ基地の外のその手のバー。
米海軍の軍人が良く来る、いわゆる「外人バー」はたくさんあるらしい。
3日目、朝10時から一般公開の艦艇見学
昼は「ふくろう」のカレーor佐世保バーガー
セイルタワー見学(時間は好きなだけ)
佐世保駅利用者は、ログキットの佐世保バーガーを食べてから出発
なお、余力があれば有田の深川製磁本店で海軍関係の陶磁器見学。
本店の二階は(揮毫壷のあったところ)は一般公開しているので、
(たぶんですけど)誰でも見られます。
水族館と九十九島も入れたいところですが、そうなると三泊コースですね。
さて、今日は佐世保で購入した記念品のことをお話しします。
まず、佐世保地方隊の倉島岸壁にある厚生棟売店。
ここで買ったものは、
1、海上自衛隊礼式参考書(300円税別)
このコーナーには、自衛官の試験のための問題集など、
確かにここでしか買えないものがたくさんあって、どれも欲しかったのですが、
どれもせいぜいブログネタにするくらいしか用途がないので、一つにしぼることにし、
その中でも最も汎用性があると思われるこの「礼式参考書」を購入しました。
この旅行のときには、晴海埠頭で行われた練習艦「かしま」での
艦上パーティの予定はすでに決まっていましたが、まさかその後の
練習艦隊出港式まで参加が叶うとは夢にも思っていなかったのです。
礼砲に始まって、と列員のことや自衛艦旗掲揚降下のこと、
この後にお話ししたことは皆これに書かれていました。
因みにその後、この参考書に「帽振れ」が書かれていないのは、
「帽振れ」は礼式に規定されたものではなく、伝統様式であるから」
だったということが分かりました。
このとき、小説「帽振れ」があるということも教えていただいたのですが、
ほとんど同時にM24さんに全く同じ小説を紹介して戴いたので驚いたものです。
礼式参考書を買ったこともそうですが、一つのことに意識をフォーカスしていると、
情報が時々線を結ぶのかこういった偶然が多々起こって来るようです。
皆さんにはもうご紹介済み、2、サイドパイプ。(1400円くらい?)
1回だけ吹いてみましたが、その後放置してあります。
3、佐世保基地パッチ。
この手のもの、ついつい見るとなにかしら買ってしまうのですが、
増える一方で何かに付けたためしがありません。
そもそも取り付け方が分からないんですけど、
やっぱり糸でちくちく縫い付けるんでしょうか。
そういえば曹・士が自衛官になって最初にする仕事はお裁縫らしいですが、
やっぱりこういうものも、もれなく縫い付けたりするんですか?
4、「しらせ」のバッジ。
2センチくらいの小さなものです。
「しらせ」は護衛艦ではないけど、仮にも海軍所属の艦艇が
こんなかわいらしいペンギンをマークにしているとは・・・・・。
海上自衛隊の萌え攻撃力恐るべし。
「しらせ」と言う艦名ですが、これを日本の陸軍軍人であり、
最初に南極に足を踏み入れた
白瀬 矗(しらせ・のぶ)中尉
の名前にちなんで付けられたと思っていたあなた、実はこれ、違うんですよ。
自衛艦は人の名前を付けることはしません。
たとえ南極大陸に最初に到達した人間であっても、軍人ならなおさらです。
「自衛艦の名称等を付与する標準」において砕氷艦の名称は、
「名所旧跡の名」とされています。
したがって、砕氷艦の「しらせ」は、
「白瀬中尉ではなく、白瀬の名を取って付けられた南極の
『白瀬氷河』から取ったものである」
と海上自衛隊では言い張っているのでした。(笑)
氷河が名所旧跡なのか?という疑問はともかく、
これで規則に準拠したことになり、例外を設けずにすんだわけです。
5年前の2009年に就役した「しらせ」は、当初艦名を公募したところ
対象から外されていたにもかかわらずこの名が2位になり、
秋田県にある白瀬中尉の出身村から嘆願書が届いたため、
「国民の熱意と受け止めた」として、この名前に決定されました。
自衛隊も実は「しらせ」にしたかったんじゃないかという・・・。
「着きましたよ。佐世保バーガーはあそこです」
というわけで、来たぜログキット。
この右側の看板は、故やなせたかし先生の作品だそうです。
タクシーの運転手が指差す方に行ってみると、飲食スペースはなく、
カウンターで作ったものを売るカウンターになっています。
立って食べろというのか。
お店の人に聞くと、
「向こうにショッピングモールのテーブルがありますよ」
シアトルコーヒーで飲み物を買い、ベーコン抜きのチーズバーガーを
テーブルに座って味わってみました。
美味しい!
かねてから名前だけは聞いていたけど、これほど美味しかったとは。
店舗の前にパネルがあって「まいうー」の人が満面の笑顔で写っていましたが、
この際全く同じことを今叫んでもいい、とわたしは思いました。
「佐世保バーガー」とは決まったスタイルがあるわけではなく、
それこそ店舗によって味も色々だし、お店のメニューも非常に多いもので、
つまり、
佐世保で食べる手作りバーガー
これを即ち佐世保バーガーと称するらしいです。
だから、高円寺にあったりするのはすでに佐世保バーガーではないのです。
何か特色があるとすれば、巷のハンバーガーチェーン店と違い、
注文を受けるごとに一から作って、作り置きをしない、という新鮮さにあるようです。
佐世保バーガーは横須賀バーガーと同じく、進駐軍のアメリカ人からもたらされ、
1999年、横須賀で旧軍港町(呉・舞鶴・佐世保・横須賀)による物産会が行われ、
佐世保から郷土料理として市内のハンバーガーが出店したところ、
佐世保勤務経験のある自衛官のあいだで「懐かしい」とこれが大好評。
この人気ぶりを見て、佐世保市が 郷土料理としてのハンバーガーを
見直し、広めていこうと「佐世保バーガー」という名称を公的にも
使用するようになったのは2004年のことだそうです。
2007年には「佐世保バーガー認定制度」もできました。
アメリカで「日本の正しい寿司を広める」ことを目的に日本政府が制定しようとした
「スシポリス」みたいなもんですかね。
この認定制度は「独自性・主体性」「信頼性」「地産地消」「手作り」
等の項目を審査し、合格した佐世保市内の店舗に限り
「佐世保バーガー認定店」の印が与えられるのだとか。
認定店には「バーガーボーイ」のシールが貼ってあるそうです。
各店の品質向上のためにいい制度だと思うのですが、これに照らすと、
ファミリーマートで展開していた「佐世保バーガー」は、
佐世保バーガーではない、ということになります。
ちなみに「スシポリス」は、LAでインチキジャパニーズ寿司を経営している
コリアンのシェフ団体が「大反対」したため、実地には至りませんでした。
食べ終わった頃、息子とTOがハウステンボスから到着しました。
わたしが奨めるままに彼らも一つずつ注文し、案の定二人とも
美味しい美味しいと大騒ぎ。
「もう一つ食べたい」
と息子が言い出し、もう一度買いに行くという熱心さです。
息子は急遽気が変わってタコスにしたようですが。
これも「無茶苦茶美味しい」とのことでした。
因みに先日、わたしが
「もう一度佐世保行きたいなあ。
弓張りの丘ホテルに泊まって、窓から佐世保港の夕焼けを見たい。
ハウステンボスも行ってみたいし、針生の通信棟も・・・」
というと、彼は
「俺も。佐世保バーガー食べたいから」
と言っていました。
彼に取っての佐世保はこのバーガーだったようです。
セイルタワーで買っておいたお菓子をついでに味見してみました。
5、佐世保ボーロ。
柔らかい食感のたまごボーロという感じのお菓子です。
そうそう、セイルタワーではこんなものも2揃え買ってしまいました。
6、今や珍しくなった金属製の海軍マーク入りカレー皿。
錨のマークがお皿とスプーンに付いています。
帰ってから一度これでカレーを食してみました。
物珍しいから買ったものの、あまり実用には期待していなかったんですが、
思ったよりもスプーンの当たり具合が良く、悪くない使用感です。
そして、これ。
THE SELF DEFFENCE FORCE
という、正しいような正しくないような表記が付けられた
7、海上自衛隊限定キューピーGROBAL PEACE
グローバルピース、ってのがこの護衛艦の名前なのかしら。
よくわからないけど。
一目見てこのキュートさにしてやられ、買ってしまいました。
なぜ護衛艦がキューピーなのか、キューピーが護衛艦なのか。
全てがシュールです。
艦橋の中央に見える白いのは、おそらく航海用レーダー、
キューピーの額はにあるのが・・・・・なんだろう。
もしかして、CIWS?
そして見よ。
ちゃんとイージスシステムである証拠にSPY-1Dレーダーの、
パッシブフェーズドアレイタイプが4枚あるのです。
黒いのはおそらく第1、第2煙突であろうと思われます。
これ・・・・・こんごう型ですよね。
そう思えば、きりしまに似ていなくもない。後甲板ないけど(笑)
それではこのキューピー搭載型護衛艦を、
「きゅぴしま」JS−KYUPISHIMA DDG- 0.0000174
と(たった今)名付けることにします。
艦番号の縮尺サイズは適当です。
というわけで佐世保の旅が終わりました。
ハウステンボス号で、空港のある福岡まで行きます。
帰りはグリーン車にしました。
一つ一つの席が新幹線のより大きくて広く、とても楽でした。
初めて行きましたが、佐世保、さすがは海軍の町だっただけあって、
あらゆる点で当方との相性は抜群。
また、必ずここには行きたいと心から思いました。
カレーに皿うどん、まだ味わっていないものもいっぱいあるし。
それまで待っててね、佐世保。