「担がれたなあ」
これがこの一連の騒動を見てまず感じたことです。
今回の野次事件では、まず登場人物が
グラビアアイドル出身でテレビ局の放送作家であり、
過去にテレビ番組で性を売り物にして金銭を得ていた過去を暴露、
同じ都議の倫理委員長と不倫疑惑が持たれる女性都議
に、「自分が結婚すればいい」と野次ったとされる
尖閣に上陸したこともある自民党議員
であったことで、まずメディアが大騒ぎを始めました。
そして、各社が一人の「一般」女性に自社の主張をさせて
その映像を使い回すという相変わらずの仕込みなどを経て
この件を大事件に祭り上げ、しかも「被害者」はわざわざ
外国人記者を呼んで世界に発信してしまったのです。
「今21世紀だよね」
「議員達は国家を助けるために選出されたのにも関わらず、
自らのネアンデルタール人レベルの意識から抜け出せていない」
こんな海外からの意見が寄せられているようですが、
これは塩村文夏議員が、
未婚女性や不妊女性の話は聞く価値がないとする男性議員の意識を指摘した。
そんな彼らが女性のために政策立案するのは困難であり、
政策担当者が女性の生の声を聴き理解する必要性を強調した。
と、つまり問題を日本の男性社会への警鐘のように仕立て上げ、
外圧につなげようとしたことが一部実を結んだといえます。
しかし、この人一体何のためにこんなことしてるんですか?
世界に向かって日本が「女性の人権後進国」であると、
しかも「生めないのか」という発言をねつ造してまで発信する意味は?
ところで、今回騒ぎになったことで塩村都議は脛に傷、どころか
痛くもない腹、どころか腹も脛もアイタタタな過去を暴かれてしまいました。
「男性と別れるときにいつも慰謝料を要求し、
多いときには1500万円を受け取っていた」
「妊娠したと偽って金銭を要求したこともあった」
「一度に何人もと『婚約』していた」
これらの香ばしい過去の行為は、女性の性を自ら貶め、侮辱するも等しく、
「そんな未婚女性」がいまさら「結婚しないのか」といわれてくらいで
そもそも傷つくような「タマ」だろうかと残念ながら世間は思ってしまうものです。
都議の一見もっともな「女性の人権問題提起」を取り上げた海外メディアは、
果たしてこの女性のこういう過去を知って記事にしたのでしょうか。
それ以前に、今ほど彼女の出自や過去がクローズアップされていたら、
そもそも選挙で都議会に選出されていたでしょうか。
「過去がどうでも今ちゃんと都議として都政に携わっているなら
そんなことはあげつらうべきではない。
それより悪質なのはセクハラ野次をした自民議員だ」
とセクハラ発言の方を糾弾する意見も勿論あります。
わたしはこういう「仕組まれたっぽい騒ぎ」を見るとき、まず、
1)これを利用して政局につなげたい政治関係者
2)問題を大事にして何かを糊塗したいメディア
そして、
3)これを弾幕にして政府ひいては日本を攻撃しようとする層
の暗躍というものを疑うのが最近の習慣になっています。
セクハラ発言があった直後の映像によると本人は笑っており、
これは明らかに本人は結婚を切実にしたがってはいないが、
「相手がいないんですよ〜(笑)誰かいい人いません?」
とかなんとかからかわれて答えるような、彼女のおそらく
日常のノリがそのまま表れていると感じました。
ましてや後になって本人が言うように
「言われたショックで頭が真っ白になって涙をこらえて」
というような深刻な打撃であったようには全く見えません。
つまりこれを奇貨として、あわよくば政権批判につなげようと
いつも自民党議員の失策失言を鵜の目鷹の目で狙っている
マスコミがまずこれを攪拌して波立たせたとわたしは見ます。
「生む機械」発言、「酩酊会見」、「カップラーメンの値段」
「バー通い」「漢字の読み間違え」・・・・。
酷いときには顔に貼った絆創膏までを政権批判のためにあげつらい
マスコミは(とあえて言います)政権交代を成し遂げました。
つまりあの政権交代までの流れよもう一度、というわけでしょうか。
最近、石原伸晃議員が「金目」発言でその失言を責められましたが、
おそらくそれより「セクハラ」の方が「生む機械」のときのように
焚き付けやすく盛り上がりやすいことをマスコミは嗅覚で察知し、
こちらに殺到したものと思われます。
勿論安倍叩きが「社是である」と公言している朝日新聞は
ここぞとばかり
”自民ゆるゆる、失言続き 都議会ヤジ・石原氏・麻生氏…”
というタイトルで過去の発言集までわざわざ引っ張り出し、
自民都議の事務所にも「もう票は入れない」との批判が次々と寄せられた。
ある自民都議は「長引けば来春の統一地方選にも影響が出かねない」
と危機感をあらわにした。
その都議って、実在するの?とつい聞きたくなるのですが、
とにかく朝日好みの結論に結びつけて大はしゃぎ。
そもそも批判を寄せてきたり「もう票は入れない」と言っている人たち
(本当だったらですが)って、今まで自民党に投票してきた人たちなんですか?
わたしはとてもそうは思えないのですが(笑)
だいたい議員の失言というなら、わたしが選ぶ最も酷いセクハラ発言は、
田中眞紀子が子供のない安倍晋三議員のことを指して
「種無しスイカ」
と言い放ったことであり、史上最悪の現役議員による「国益を失う失言」は
鳩山由紀夫の
「トラストミー」「最低でも県外」「温室効果ガス25%削減」
だと思っているのですけどね。
さて、そこで2番についてですが、マスコミの報道が
「最も今国民が関心を持つべき重大な事件」
を得てして全く無視してどうでもいいことを騒ぐ、
という傾向があることは皆さんも薄々ご承知のことと思います。
今のようにインターネットで即座に情報が多角的に確認できる時代、
「ああ、メディアは今これをスルーするためにこちらを騒ぐんだな」
ということもまた検証されてしまうようになったのです。
いまのメディアが大きく取り上げるべきはまず
「河野談話が『河野談合』であることを政府が検証した」
という事案であり、あるいは
「高松市の選管事務局長が、自民党議員の票を300票抜いて
白票で相殺して不正をしていた」
という、日本の民主主義の根幹を揺るがすような大事件でしょう。
「それをお前が言うか」
とツッコミ必至の真っ黒黒子さんが少子化を語って野次られて、
どんなプライドか知りませんが、それがズタズタになったからって
それを女性問題に結びつけ、さらには「産む産めない」をでっち上げ、
「自民党批判」につなげてメディアが騒ぐのは、なぜか。
今世界で「慰安婦の強制連行」を訴え日本を貶めている韓国の
「日本弾劾の根拠」とされてきた「河野談話」が、実は韓国側からの
「これを出せばこの件は問題にしない」
というネゴを受けてのつまり「談合」であったということが明らかになりました。
わたしは安倍政権が当初「河野談話は見直ししない」と表明して、
保守派をがっかりさせたとき、これもアメリカからの圧力だろうか、
と暗然としたのですが、今回の件で
「見直しはせず継承するが、その成立過程を明らかにしないとは言っていない」
とばかりに日本の政府には珍しく開き直ったのを見て、
その権謀術数というか、いい意味での黒さに驚嘆しました。
これは日本に取って、今後の国際的地位を堅持する意味でも快挙であり、
だからこそメディアはこのことをもっと取り上げるべきだと思います。
もう一つの「選挙結果操作不正事件」は、これほどの事件であれば
第一面トップの見出しになってもいいくらいなのですが、
なぜかそれほど取り上げられていないらしい。
わたしは今海外におり、テレビを見ることもないので実感はありませんが、
都議会セクハラ野次について某番組では50分も割いたという話などからも、
報道の中心は全くこれらの案件にはないことは明らかです。
この一連のメディアが「焚き付けたい事件」そしてその反面
「最小限しか報道したくない件」には一つの共通ワードがあります。
それは「自民党」。
「自民党議員のセクハラ発言が問題になっている事件」
「自民党議員の票を操作して落選させようとした事件」
「政府自民党が日本を貶めている談話を談合と検証した件」
つまり自民党を糾弾非難できる件は大仰に騒ぎ、
自民党に相反する勢力の犯罪は軽くスルー。
日本を窮地に陥れている談話を談合と検証したという快挙には
「日韓の関係を悪くするな」などという理由で不快感を表明。
非常に分かりやすい「反自民」「反安倍」の力がメディアに
こういう不均衡を恣意にもたらしていることがはっきりしています。
というわけで、担がれた塩村都議ですが、おそらくどこか
・・・・少なくとも「みんな」の上層部かメディアの一部から
「誰が言ったかを徹底的に究明させよ」
「海外メディアに記者会見せよ」
などと指示を受け、その通りにしたのでしょう。
冒頭にも言った通り、一定の成果はあったかもしれません。
しかし、マスコミというのは必ずしも一枚岩ではなく、
必ずしも反体制に与するばかりではないとまでセットで考えなかったのは
担いだ側の誤算だったといえます。
さすがに政権交代とまでは空気読んで言い出さないまでも
「自民一党の奢りが失言多発にフンダララ!」
ということにしたい朝日新聞も、売れれば勝ちの週刊誌が
こぞって塩村都議の不倫に始まって過去の痛い発言、
さらには実家の産廃業者である父親の恐喝事件など、
次々と暴露するにいたってはそっちのインパクトが強すぎて
塩村都議一人を「被害者」にしようにもなんとも説得力がなく、
せめて「自民党の失言体質」に落とし込もうとしているようす。
わたしは今回の件に対する非難コメントでは
デビ夫人の
「塩村都議が 日本外国特派員協会で記者会見を行っていますが、
日本の恥を これ以上 晒さなくてもよいのではないでしょうか?
一体 何の為? 売名行為?」
という部分と、特にタレントのフィフィさんの
「一部議員が起こしたヤジ問題を特派員協会で会見して、
あたかも女性軽視が風潮であるかのように誇張するのも如何と思う。
慰安婦だとか日本のネガキャンに精を出す団体や国も多いんだから
マイナスにしか働かないのに」
「国益を考えて冷静に動けないなら議員失格」
という意見に同感です。
もっとも懸念されるのは、女性の人権問題をわざわざ内部から告発することで
日本=女性の人権を顧みない人権後進国
というネガティブイメージが、河野談話をあくまでも堅持してこれからも
それを根拠に日本の地位を貶めていきたい韓国に利用されることなのですが、
懸念の間もなく、実際に韓国政府はこの件を光の速さより速く受け止め、
さらにそれを世界に再発信し、河野談話成立過程の検証と絡めて
非難の補強に使っている様子。
さらに、憂慮することがあります。
この件にかまけて高知県の選対委員長が自民党議員の票を抜き、
白票を300(選挙用紙を用意できたのも内部の人間だから)混入させる、
という、文明国ではあるまじき犯罪で逮捕されたことを
どのメディアもセクハラ発言ほど騒ぎ立てないという異常な事態。
わたしはこれはこれが行われたのは初めてでもなく、個人の犯行でもない、
つまり組織の関与が疑われる大変な事件だと思います。
それをさしおいて、セクハラをしたのが誰かなどと声紋検査まで持ち出して
こういう状況に置かれた国の議員が、都議会とはいえやっている場合でしょうか。
さらにわたしが塩村とかいう都議が問題だと感じるのは
インタビューで
「被曝2世であること」(だから泣いた)
「苛め問題を思いだした」(だから泣いた)
「わたし一人への野次ではない」(だから泣いた)
などと、明らかに後付けの補強を行い、調子に乗って「告訴も辞さない」
などと言い出したことです。
彼女には、担がれて舞い上がって周りが見えてないのかもしれないけど、
そろそろはしごを外されて自分が落とされそうになっているのに
気づいた方がいい、といわせていただきたいですし、さらには
「さんまさん(テレビ出演のときの司会)に助けてもらえればありがたい」
とか言ったという報道にいたっては思わず
「もしかしたら、ばか?」
と口に出してしまいました。
皆の反感を買うだけで誰の得にもなっていないと思うんですがこの発言。
勿論それとは別にセクハラ野次が褒められたことでもないのも事実です。
女性と見ればセクハラ発言をするのが当たり前と思っているらしい
議員というのも現実問題としてかなりいるらしく、そいつらが今回の件で
身を引き締めて今後の言動を慎むようになれば、
それはそれで意味がないわけではなかったとも言えます。
しかしながら、最初から「自民の席の方から聴こえてきた」などと言っていたあたりで
なんだかなあ、と思わずにはいられないうさん臭さ。
そもそも野次は別に自民党の議員の専売特許ではないのであってだな・・。
たった今入ってきた情報に寄ると、現在塩村都議が「お付き合い」
しているのは「朝日新聞記者」で、会見の原稿もこの人物が
書いたようです。
・・・・・・なるほどねえ。わかりやすい。
日本人を「罪人」にしようという動きなのかもしれませんね。