国某協会主催で行われた田母神俊雄氏講演の最終日です。
時間より1分半長く喋り終えたあと、一人だけ質問を受けることになり、
4人が立ち上がったのでじゃんけんで質問する人を決めました。
写真は最後に勝った二人が決勝じゃんけんをしているところですが、
残念ながら勝ち残った方の質問は質問というよりご自分の意見の部分が多く(そういう人いるよね)
何を質問したかったのか、残念ながらわたしにはよく理解できませんでした。
さて、というわけで続きです。
■ 中国と韓国との「歴史戦争」
中国や韓国は日本が戦後そういう教育が行われていることから図に乗って、
南京事件や慰安婦の問題などを未だに騒いでいます。
20万の女性を強制連行するって、いったい何個師団必要なんですか(笑)
日韓基本条約が結ばれるまで、8年かけてお互い話し合いを行っているんですが、
そのときに韓国側は慰安婦の問題など一回も出していないんです。
戦争が終わって30年経って、当時を知る人がいなくなったころその問題を出してくる。
南京大虐殺も東京裁判では証明できなかったのに、当時の人がいなくなってから
既成事実化してきている。
昨日わたしはBBCの取材を受けましてね。
南京大虐殺をどう思うかと聞かれて、そんなことはなかったと答えました。
それどころか、森元総理の先祖の森シゲキ中尉はイギリス大使館の警護をしているから
イギリスには感謝して欲しいくらいだなんて言ったんですが、
なんとか日本を貶めようとして意地の悪い質問をしてくるんですね。
731部隊はどう思うのか、とか。
わたしは統幕学校長時代盧溝橋の戦争記念館というところにいったのですが、
そこの展示で「日本軍の命令書」がありました。
中国語の説明で「日本軍が中国人に生物兵器を使えと指示した司令書」とあるんですが、
読んでみると
「戦闘の際中国人に決して危害が及ぶことのないようにせよ」
って書いてあるんですね。
うちの学生が
「校長、これ間違っていると指摘しましょうか」
と言ったんですが、ほっとけ、日本人が見ればわかるといって放置しました。
(註:これは英断だったと思います。指摘すれば彼らは展示をこっそり外すだけですから)
南京「大虐殺」なんて嘘と捏造の最たるものです。
■ GHQは日本を巧妙に壊した
GHQは戦後20万人もの公職追放を行いました。
その穴埋めには戦中左翼とされていた人物が充てられたのですが、
特に最高学府である大学の学長、総長に左翼が座ったことが日本の戦後を歪めたと思います。
東大総長南原繁、矢内原忠雄、京都大学学長滝川幸辰、この人なんかアナーキストですよ。
一橋大学都留重人(コミンテルンの手先)、法政大学大内兵衛。
こんな人たちがそれぞれの大学を自分の左翼の弟子で固めてしまったんです。
戦前、大学というのは将来の日本のリーダーを育てるという明確な目標があったので、
学部を問わずカリキュラムの3分の1はリーダー教育に充てられていたんです。
自衛隊でもやっているように論文を書かせてディスカッションするというようなことです。
戦後、そういう学校が生徒たちは大学に入ればヘルメットをかぶってゲバ棒を持って
走り回り、大学はリーダー教育する場などではなくなりました。
そういう人物が、未だに新聞社の論説委員なんかで生き残っています。
こういう人たちが、戦後の言論の不自由な日本を作ってきました。
日本を悪く言ったり批判する自由はあるが、日本を褒める自由はほとんどない。
「日本はいい国だ」
という論文を書いたわたしがクビになったことがいい例です(笑)
昭和21年になっていわゆる東京裁判が行われましたが、この法律的な根拠は、
「マッカーサー条例」
という 事後法だったんです。
法律は遡求しないというのが先進国の原則なんですが、
「昨日までの日本軍を裁くために」
後から作った法律で罰したという無茶苦茶なものでした。
しかも、戦勝国の側の戦争犯罪は全く咎められず、負けた日本だけが罪を問われました。
わたしは去年市ヶ谷の東京裁判の法廷を見学したんですが、解説員は
東京裁判のことはあまり説明するなと指示を受けているらしいんですね。
中谷元ちゃん、このこと知ってんのかなーと思ったんですけど(笑)
東京裁判のことを説明しないんだったらなんであんなもの残しておくんですか。
(註:わたしが見学した時は東京裁判は映像だけ、三島事件も非常におざなりの説明でした)
政治家もそうですが、役人にもアメリカの歴史観に毒されたままの人がたくさんいます。
教科書検定ではたとえば「南京大虐殺を書かないと検定を通さない」となっていました。
しかし今回相当政治家が動いてくれて、書かなくても通る教科書がでました。
相当根が深くてまだ時間はかかると思いますけどやっていかなければならないと思います。
アメリカは戦後、日本を巧妙にぶち壊しました。
まず、大家族制が壊されました。
その結果、いろんな問題が起こってきています。
昔は子供が家に帰って来ればじいちゃんばあちゃんがいて、若い夫婦が二人で働いていたとしても
日本の伝統文化や生活の知恵を授けられたものですが、今は保育所に預けるしかありません。
家督相続制も壊されました。
これは長男が全財産を受け継いで「家」を受け継ぐという制度なんですが、
この制度で「家」が残っていきます。
これだと自分はこの家の何代目だという形で「家」が残っていくのですが、
兄弟皆平等で相続すれば、「家」は分割されてなくなってしまうようなものです。
田舎ではまだ残っているところもありますが、都会では全くなくなりました。
昔は50過ぎれば財布は若夫婦に渡して隠居でしたから、老人の孤独死など起こりようがなかった。
東京都には今一人暮らしの老人が70万人いて、孤独死も大変多いそうですが、
そんな街であっていいわけないと思います。
年金問題も子供と一緒に住むのが普通ならそんなに必要ではなくなってくるし、
子育ての問題も解決しますね。
同居なら子供に対する虐待も起こりにくくなってくる。
これを取り戻すには同居すれば税金を安くするとか、家督相続制は
一人が相続する時にはこれも税金を安くするとかすればいいかもしれません。
戦後2DK住宅が雨後の筍のようにできましたが、これも住むところがないから、
というのではなく、この狙いは日本の大家族制を壊すことだったと思います。
占領軍は日本の若い女性に囁いたんですね。
「日本の若い女性って大変ですね。結婚したら大きな家に住んで旦那さんだけでなく
舅姑、旦那さんの兄弟にも仕えないといけないのだから。
夫と二人だけで新婚生活を過ごしたくありませんか。嫌な姑などと離れて暮らしたくありませんか」
そうすると日本の女性はアメリカっていいこと言うなと歓迎するのです。
そしてわたしもわたしもと2DK住宅を選択して、その結果大家族制はなくなりました。
また、公民館が戦後日本全国津々浦々に作られましたが、何のためだと思いますか?
これは
神社で集会をさせないため
であったんです。
昔は地域共同体の中心は街や村の神社で、何かあれば皆神社に集まっていました。
というわけで、神社の数だけ公民館が作られました。
日本人のモラルを崩すためにもいろんなことが行われました。
「軍艦マーチ」がパチンコ屋で鳴らされるのを戦後GHQが禁止しなかったのは、
パチンコという賭け事に日本人をのめり込ませるためであり、
今、そのお金はせっせと北朝鮮に貢がれているというのが実態です・
日本ぶち壊しは巧妙に行われてきました。
財閥解体って、いいことだったんですか?
農地解放、これもいいことだったんですか?
こういうのは日本の弱体化にしかなっていないんです。
日本はとにかく自分の国は自分で守るという体制を作らなければ
国家政策の自由も確保できません。
今はなんでもアメリカに相談しながらやっているという状態ですが、日本が何か
情報の強化を行おうとすると、アメリカは必ず邪魔に入ってきます。
表向きはお互い独立国家ですから言ってきませんが、巧妙にそれを行います。
中国も、日本が今法的に自分の国を自分で守れないことを知っているから
尖閣に挑発にきているんです。
日本を挑発して戦争をしようとしているわけではないんです。
戦争って準備しないとできませんから。
大部隊を動かすのに、頭きたから明日から戦争だってわけにはいかないんです。
自衛隊は
「中国が戦争の準備を始めたかどうか」
ということを眼目に、毎日毎日情報収集活動を行っています。
今のところ全く「準備」はしていません。
だから、すぐに戦争になんてなりません。
領海に入ってきて出て行けという指示に従わなければ、よその国なら撃たれます。
海上保安庁は撃てませんから過激な放水なんかで対応していますが、
わたしはあんなことはやめるべきだと思うんですね。
もっと穏やかに銃撃して速やかに沈めるべきなんです。
「そんなことしたらせんそうになるじゃないですか!」
という人がいますが、なりません、絶対に。
よその国は中国の船沈めてますよ。韓国はこの1年に2回銃撃しています。
だけど習近平とパククネは抱き合って友好しているじゃないですか。
なぜそれを日本だけができないんですかってことですよね。
きっとわたしが防衛大臣になったら中国の船は尖閣に入ってこないと思います。
■ 日本には「日本派」の政治家が必要だ
自衛隊も防衛省もなかなか言いにくいと思いますけど、日本を悪くしているのは自公の連立政権だと思います。
公明党が自衛隊のいろんなことをみんな邪魔するんですよ。
でも現役の自衛官は怖くて何も言えないでしょう。
だからわたしがあえて憎まれ口を叩いているんですが、公明党は見ていてもわかるように、
安部総理のやることは何でも反対ですよね。
わたしは安部総理の近くには「日本派」の政党が必要だと思うんです。
日本の政治家には、中国派に対し保守派といわれる政治家がいます。
でも、この保守派の大半は実は「アメリカ派」なんです。
日本の政治状況は「中国派」に対し「アメリカ派」がいるというものです。
「日本派」の政治家は本当に少ないんです。
よその国はアメリカの政治家は皆「アメリカ派」だし、イギリスは「イギリス派」、
フランスは「フランス派」で、これが当たり前です。
日本だけが違うんです。
今の日本には安部総理以外に適任な総理大臣はいないと思っています。
石破茂さんなんかなったら、これは大変ですよ本当に(笑)
靖国神社に行ったこともないしこれからも行かないって言ってるんですから。
彼が防衛大臣の時わたし空幕長で、直属の上司として仕えたことがあるので、
どんな人物かということはわたしもう見抜いてますから。
いいときにはいいけどダメになったら部下を捨ててすぐ逃げますから。
(註:例の論文事件で野党から攻撃されるのを恐れて田母神氏を罷免したことをいっているのか)
彼はね、話してて思ったんですが、自衛隊が強くならないほうがいいと思っているんです、
自衛隊が強くなったら侵略戦争を始めるなんていうわけです。
わたしは言いましたね。
「いや、先生、侵略戦争ったってやるのは自衛隊でしょう。
我々自衛官も忙しくてそんなことをやっている暇はないですよ。
日曜にはゴルフにも行きたいし。
侵略戦争なんか始めたらわたしの好きな大吟醸も飲めなくなるじゃないですか 」
あの、大吟醸って、米の外側を削ってゴマ粒みたいにしてお酒を作るんです。
外側の二日酔いの成分であるアセトアルデヒドを取ってしまうので、
酔っ払っても二日酔いしにくいお酒なんです。
ここに先輩(元陸幕長)がおられますが、この方もいつも飲んでます。
二日酔いしないお酒なんですが、心臓にはよくないんです。
値段を聞いたらびっくりするからです。
一応わたしは大吟醸が好きだということを皆さんに連絡だけしておきます(笑)
日本の食べ物は美味しい。お酒ももちろん美味しい。
こんないい国ないですよね。本当に。
もっと日本を強い国、もっといい国にして次世代に渡すのが、
今を生きる我々の責任だと思っているんですよね。
そのためには歴史を取り戻さねばならないのではないか。
何より自分の国を自分で守る体制を作らなければならないのではないか。
そうしないと日本はやられてしまうと思います。
飛行機のパイロットって一年間にどのくらい飛ぶかで決まってくるんですが、
中国空軍のパイロットなんてほとんど飛んでませんから。
これ中国でいうと捕まるらしいんですが、これは本当で、離発着もろくにできません。
潜水艦の保有は日本の4倍とされていますが、半分は動かないので稼働率50%、
実質2倍と考えたらいいんですが、中国の潜水艦は静謐性がないんです。
日本のスターリングエンジンが音がいちばん静かです。
潜水艦は位置を秘匿して見つからないことが身上なんですが、中国の潜水艦は
海中で待っていたら向こうから銅鑼を叩きながら現れます。
つまり中国の軍事力なんかに脅かされる必要はないと思います。
わたしが現役時代ブリーフィングでいつも確認するのは
「中国は軍事力で尖閣を取れるか」
ということでした。
7年前までならともかく、今はまた取れないと思います。
でもこんなこと公に言いませんけどね。
言ったら自衛隊の予算を削られてしまいますから(笑)
さて、そんなわけで時間となってしまいましたが、
今日はいいたいことも全く言えないまま終わってしまいました。(大笑い)
ご静聴ありがとうございました。
終わり