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防衛大臣も「レンジャー!」~陸自降下訓練始め 

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平成27年度降下始め、最初の演目である指揮官降下が終わりました。

なぜ一番先に指揮官降下があって、それから賓客入場かというと、
ホストである団長など空挺団の上層部が、防衛大臣始め賓客をお出迎えし、
さらには防衛大臣に訓練の状況を解説するという公開訓練の進行上の都合です。

こういうのをきっちりとやるのが自衛隊。
あの松本龍復興大臣(当時)も言ってましたね。

「長幼の序がわかってる自衛隊ならそんなことやるぞ」

ってね。
ちなみに余談ですが、これを言われた元陸上自衛官の村井知事は、その後、

「国と地方自治体に主従関係はない」

つまり、知事と大臣は「長幼の序」で計れないと不快感を示し、結局これが原因で
松本氏は(これだけではないですが)大臣退任に追い込まれました。



さて、指揮官が降下を行って警備が手薄になったことで、なんと諸島部に某国部隊の侵入を許し、
この山は敵軍に制圧されて、頂上に旗を立てられてしまったようです。

敵軍は山の頂上で横座りしていたり、山のふもとではコンビニの駐車場でたむろしている
金髪のニイちゃんみたいな座り方をしていて、見たところあまり強そうではありませんが。



そしてお次には賓客入来。
4つ星を掲げたCH-47のパイロットが見えます。
「 SGT I.AKAOGI」、つまりアカオギ軍曹がこのパイロット?
それとも空自の機体のように、これは整備した人の名前かな? 



着陸態勢に入るチヌークさん。この角度から見るとまるでカエル。



この角度からもかなりカエル(笑)
ダウンウォッシュで豪邸も揺れると雷蔵さんから報告があったように、
ローターによるものすごい巻き上げに、瞬間あたりは真っ白に。

ちなみに、息子の学校には「アーミーにいたことがある」という
アメリカ人の先生がいるのですが、生徒と一緒にいるときにヘリの飛来音だけで

「あの音はツインローターだからCH−47だ」

と断言していたそうで(どんな先生だよ)、独特の音からその筋の人に見ないでもわかるようです。



第一弾には陸幕長と防衛省のえらい人(花リボン付き)が・・・・、
と思ったら、おお!海自迷彩を着て歩いているのは女性ではないか!
このお方はいったいどなた?



つい拡大してしまいました(笑)
ダブダブなので、洋服の上に借りたを重ねて着ているようにも見えますが、
下に着ているのも海自のTシャツみたいだし・・・。
花をつけていないので、自衛隊側であることは間違いないところです。



次のチヌークからは、若宮けんじ議員が先頭で降りてきました。
若宮議員は昨年10月、防衛副大臣(兼内閣府副大臣)に就任したばかりです。
わたしは防衛政務官のときに「ふゆづき」の引き渡し式でお会いしています。

ところで海自迷彩の上に陸自迷彩を重ね着している怪しい人影が河野統幕長に見える・・。

一番左の自衛官は、降りるなり風で帽子を吹き飛ばされてしまいました。



軽やかに転がる帽子を追いかける隊員。凛々しいです。



なぜか先頭に立って「こちらにどうぞどうぞ」している若宮防衛副大臣。



ローターの跳ね返す砂埃と草を避けるための透明のゴーグルが、中で配られた模様。
何人かは着用しながら出て来ました。



これはやっぱり河野統幕長でしたね・・。
これら一切、肉眼では全くわかりませんでした。



そして!
ついに3機目のチヌークから降りてきた、中谷元防衛大臣。


これに先立ち、中谷防衛相は、11mの降下棟から飛び降りるというはた迷惑な、
いや意欲的なチャレンジを行っています。

去年わたしは降下始めに参加しなかったせいで、報道にも気がつかなかったのですが、
中谷大臣が「飛んだ」のはこのときが最初で今回は二回目だったそうです。
防衛大臣として史上初めて降下塔から一瞬ぶら下がるだけとはいえ、隊員と同じ訓練に
挑戦したのですから、これは話題にもなるし、本人の意気も示せたというものでしょう。

冒頭のニュース映像を見ていただくと、大臣のマシュマロ系男子な体型の見かけもあって、
訓練で飛んだというよりは一瞬吊られただけという感じです。
去年の「防衛大臣として歴代初降下」のユーチューブには、

「まず体型をなんとかしてから飛んだほうが」

という非情なコメントも寄せられていたようですが(T_T)、ハーロック三世さんが
経験者から聞いた話によりますと、10mちょっとというのが一番怖い高さ、
つまりこれは実際の降下の恐怖を和らげるための「最初の関門」であったということで、
かつての経験者でも、何十年ぶりの降下塔は、さぞ飛び出しにも勇気が要ったことでしょう。

去年はおそらく安保法制決議に向け並々ならぬ覚悟を持って、この訓練を視察したであろう
中谷防衛相ですから、たかだか降下塔から飛び降りることなど、その茨の道に比べれば
なんのことはない、という法案審議への覚悟を示すために自らが提案したことではないでしょうか。


そして、この時には二回目の跳躍を無事こなし、高揚も冷めやらぬまま、
すっかり「元レンジャーな俺様」状態で、意気揚々とチヌークから降り立ったに違いありません。

「ふっふっふ、今年も降下始めのニュースは俺の映像が独占だな」

まあ実際そうだったんですけどね。

各社の報道を見ると、軒並みこの写真か映像でトップが占められています。
読売新聞だけは中谷大臣が飛んだことすら報じませんでしたが、なぜか朝日は

「下が全く見えないので清水の舞台から飛び降りる気持ちだった」

というインタビューの内容までを掲載しています。
これを好意的というより、何かの比喩に引用しようと思っての下心ありきの報道ではないか、
と勘ぐってしまうのは、これが朝日だから?それともただわたしの心が荒んでいるから?




そういえば「いずも」の就役・引き渡し式で、わたしは中を視察して出てきた中谷大臣が、
出てくるなりそこに立っていた警衛の隊員に握手を求め、水兵さんが
ドギマギしてそれを受けたのを目撃したのですが、中谷大臣、また同じことをしようとしております。

降機を迎えるために敬礼しかけたチヌークの乗員に、不意打ちの「握手攻撃」で
先手を取るべく、向きをくるりと変えてにこやかに近づいていく防衛相(笑)

隊員「・・・・(え・・・?オレ?握手?)」



防衛相の握手攻撃に毒気を抜かれて立ち尽くす隊員。
心なしか固まっているように見えます(笑)

防衛大臣旗を持つ隊員は、風が強いので旗がなびかないように必死で抑えております。



「あのあたりにいるのは一般の見学者かね?」

降りるなり自衛隊員に質問を浴びせる積極的な防衛大臣。
左後ろの黒いコートはSPで、コートでガンホルダーを隠しております。(多分)



総理大臣旗が立てられ、報道陣のカメラの放列の中を昂然と顔を上げて進む大臣。
かつてレンジャーバッジのために蛇を食べていた頃(笑)、自分がいつか第一空挺団で
全隊員に訓示を与える立場になることを、少しでも想像したことがあったでしょうか。

その感慨を我々は知るべくもありませんが、ごくありふれた想像をするならば、
この瞬間大臣は「古巣に錦を飾る」とでもいうべき晴れがましさの絶頂にあったに違いありません。




第一空挺団長、兒玉陸将補とまず握手。



陸将補との握手が終わった後、不意に横に控えていた隊員に向き直り、
やおら握手攻撃を仕掛ける防衛相。

「え・・はっ? わ、わたしでありますか?!」



「ちみ、頑張ってくれたまい」

「は!閣下!命にかえましても!」

ところで右から2番目の眼鏡の隊員は、写真から類推するに副団長の濱本1佐だと思われます。
前職は陸上自衛隊研究本部の主任研究開発官ということですが、
なんかそんな感じの風貌の方ですね。(これが当たっていればですけど)
浜本1佐も指揮官降下を行ったのだと思われますが、眼鏡は外して飛んだのか、
だとしたらいつどうやって装着したのかが気になります。




というわけですっかり主役気分で(主役ですけど)観覧席に向かう防衛相殿でした。

中谷元、防衛大学校本科理工学専攻卒業。
元レンジャー部隊教官を経て(中略)現在防衛大臣。

現在の得意技は、予期していない相手に不意に向けられる握手攻撃。


続く。

 


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