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Channel: ネイビーブルーに恋をして
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表彰式と懇親会(と愚直たれコンテスト)〜自衛隊記念日式典

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さて、というわけで自衛隊記念日の式典が始まりました。



まずは起立して国家斉唱。
このときに伴奏を行ったのはもちろん呉音楽隊ですが、
最初に呉地方総監が式辞の際こう述べられました。

「先日薨去された三笠宮崇仁親王に哀悼の意を捧げ、
本日の音楽演奏は国家斉唱だけにさせていただきます」

本来はその他の場面にも予定されていた音楽演奏は
「自粛」という扱いになった模様です。

そういえば、昭和天皇崩御の際にはその前後を通じ、
歌舞音曲の類を自粛するという空気が日本を覆った覚えがあります。



池太郎呉地方総監は最初に親王殿下に対する弔意を表し、
続いて海上自衛隊と三笠宮家との繋がりについて説明されました。

前にも一度書いたことがありますが、海自は練習艦隊の新幹部たちの
マナー講習をを昭和44年から三笠宮殿下から賜り、
平成になってからは親王殿下の孫にあたる遥子女王殿下、彬子女王殿下が
跡を引き継がれて現在に至るという深い関係を持っています。

それ以外にも両女王殿下には基地での行事へのご来臨、
ならびに講演を賜ることもあったということでした。

呉地方総監は、このあと、

◯呉地方総監部は鎮守府時代から121年の間、地元の人々とともにあった

◯近年様々な防衛論議がなされている状況であるが、その中においても
自衛隊は国民の期待と負託に応えるべく努力していかねばならない

◯わが国を取り巻く厳しい情勢の中、海上防衛を全うするためには
隊員一人ひとりが各自に与えられた任務を愚直に完遂していくことが不可欠である

と挨拶されました。
この「愚直たれ」は池新総監の座右の銘であり、当ブログでも
一度紹介させていただいたことがあります。

◯草鹿任一は兵学校生徒を前にこういった
「軍人として職責のために絶対必要なものは何か
心に嘘偽りがあって迷いがあれば戦いに勝つことはできない」
「海軍の敢闘精神とは真の正直であることである
正直者こそが真のリーダーになる」

◯愚直さとは草鹿中将のいう”真の正直さ”に相当する
生の保存という本能にすら打ち克ち、任務を全うせんとするならば
それはこの愚直さあってこそ可能である。

◯諸君とともに任務遂行のために愚直さを追求していく所存である





来賓の挨拶は政治家が三名続きます。
まず寺田稔衆議院議員。
見るからに官僚タイプだなあと思ったらやっぱりそうでした。

財務官僚時代には大和ミュージアムの創設に尽力しています。



宇都隆史議員はもうお馴染みです。(わたし的に)
ご存知のように宇都議員は航空自衛官出身。
外地でのご遺骨収集に関わる法制の整備に奔走したことについて
ある会合でお話しした時に、国民の一人として
わたしは直接お礼を申し上げたことがあります。

参院選当選後初めてお会いしたので、この日は
まず当選おめでとうございますと挨拶したところ、

「この度外交防衛委員長に就任いたしまして」

と嬉しそうに新しい名刺をくださいました。



森本信治議員は民進党の参議院議員です。

「民進党議員は一人しか慰霊式に出席しなかった」

と書きましたが、昨日の慰霊式に野党議員がどれくらいいたのか、
わたしはよくわかりません。

「法務大臣とは良いですね。二つ覚えときゃ良いんですから。
”個別の事案についてはお答えを差し控えます”
”法と証拠に基づいて適切にやっております”まあ、何回使ったことか」

という発言で有名になった柳田稔が慰霊式の弔電披露で名前を呼ばれていたので、
たとえどんな主義主張の人間にも招待状は出すんだなとは思いましたが、
この日民進党の議員が実際に出席していたのには少し驚きました。
挨拶の内容は忘れましたが、そんな変なことは言っていなかった気もします。

ただ、選択的夫婦別姓制度を熱心に推し進めていたり、
蓮舫や社会民主党党首の吉田忠智と連名で、集団的自衛権の行使容認を
支持しないようオバマ大統領に求める文書を在日米大使館に提出したり、
という人がここにいるとはねえ、と多少不思議な気はしましたが。

 

自衛隊記念日の主な行事は、自衛隊に貢献した
民間人に感謝状を贈呈することです。

この日表彰されたのは6名の方々。
賞状と盾を呉地方総監から授与されたあとは
こうやって全員が地方総監と並んで写真を撮ります。



功労の内容はいろいろで、例えばこの方は
元アナウンサーで、自衛隊員に「話し方講座」を行ったとか。

他にはJMUの人事で退職隊員を多く受け入れてくれた、とか。



こちらの女性の感謝状には、

「特に呉基地業務隊において休日や課業時間外も厭わず
四十四年の永きにわたって理髪店を営業され、当地区で勤務する
隊員の清潔なみだしなみの堅持と部隊全体の威容の保持に
寄与されるとともに、広島東洋カープに関する話題を通じて 
隊員間の融和保持に多大なる貢献をされました。

自衛隊記念日にあたりここに深く感謝の意を表します。」

とあります。
奇しくもこの日、ペナントレースを制した広島東洋カープは
日本ハムと日本シリーズの第1戦目に入ろうとしていました。

わたしは野球の動静については全く認識をしていなかったので、
カープが優勝したことも空港のポスターで知ったのですが。

カープはともかく、懇親会でこの方とお話ししましたが、
80歳になったら引退する、とおっしゃっていました。

新入隊員の時に頭を刈ってもらったたくさんの自衛官が
退官の時にもまだこの「理髪店のおばちゃん」は
現役で仕事をしていた(している)ということになります。



記念式典のあとは、懇親会のために講堂に移動しました。

わたしはただの一般人ですが偉い人の皮を被っていたため、
こんな上座に名札が置かれていて恐縮しました。
家に帰ってTOに

「右側が陸自の総監代理で左が検事正だったんだよ〜」

というと、

「検事正wwwwあんた一体何様www」

と爆笑されました。



しかしあちらもこちらも広くて立派な建物があるもんですね。
その広い会場を埋め尽くす招待客。

40代くらいの女性の一団がいたのでなんだろうと思ったら
みなさん防衛モニターの名札をつけていました。
なるほど、防衛モニターになるとこういうご招待があるんですね。



海上自衛隊のパーティというとかならず出現するのが舟盛り。
鯛のお頭が二匹も直立しております。

懇親会の最初に池総監が呉地方隊の先任伍長を紹介しました。



皆代わる代わる台の上に立ち、自分の関わる任務についての説明を行いました。

給油だけを行う基地で任務をこなしていたり、
エルキャックなどの整備を専門に行う部署での任務だったり。
巨大な自衛隊という組織が動いていくためには、
一般の目に触れないあらゆる部門にわたって、
その専門分野で力を尽くす自衛官の努力が必要なのです。



左端の女性は、呉地方隊の女性海曹の最高位。
左腕のマークが「洗濯板」だー。



本日の懇親会に出された美味しいお料理を作った料理人も、
こうやってちゃんと紹介されます。

潜水艦隊で出している焼きそばを作った、と紹介されている人もいましたし、
たしか一番右の隊員はカレーを監修された方。
 


「海軍カレーが出てますよ、行きましょう」

同行の方にこう誘われて(海軍じゃないし)まだ誰もいないうちに
早速一皿いただいてみました。

 

とにかくジャガイモの多さが印象的だった中辛のカレー。
大盤振る舞いで大変量が多く、これを食べきったら
あとはお刺身くらいしか食べられませんでした。



最後に挨拶された方は

「とにかく今海上自衛隊は隊員の募集に苦労している。
皆様もどうかご留意の上ご協力をお願いしたい」

ということを力一杯おっしゃっていました。 
そうじゃないかとは思ってましたが本当にそうなんですね・・。



ところで、「愚直たれ」をモットーとして就任した新呉地方総監。

今回わたしは自衛隊のHPに「愚直たれコンテスト」なるものをみつけました。
指導方針を広く告知しあまねく隊員に浸透させるための試みです。
てっきり「自分の愚直エピソード」を競い合う企画かと思ったら、

愚直たれコンテスト

・・・そっちかい。 

「厳正な選考」を行っている会議の真剣な様子がじわじわきます。
いやー、味見してみたいですねえ。「愚直タレ」。 

ちなみに結果発表。
「愚直大賞」ラベル部門とレシピ部門の表彰式の様子です。

愚直たれコンテスト結果発表&表彰式




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