音楽まつりのご報告が終わったので、中断していた
防衛大学校開校記念祭の続きに戻りたいと思います。
レバ
観閲行進が始まるまでの間、朝ごはんを食べがてら校内散策をしました。
観覧席後ろにある体育館の中では校友活動の展示が行われています。
1日目に来ればパラシュート部と第一空挺団の降下が見られたんですけどね。
ところで、体育館にかかっていたこの巨大なスクリーン風バナーには驚きました。
わざわざ開校記念祭のために製作したらしいのですが、なんと!
たくさんの防大生活のスナップ写真でできているのです。
こういうのをフォトモザイクというのですが、どうも今はカメラロールにある
たくさんの写真から一枚の写真を作ってくれるアプリなんていうのがあるらしいですね。
しかしこの作品の凄いのは、それを実際にプリントアウトした写真で
再現した(つまり写真を並べて貼り付ける作業を行なった)ということです。
さすがは防大、人海戦術はお手のもの?
えーと、レンジャー部?(多分違う)
ヨットが風を帆にはらんで展示されておる。
将棋部の机では、ちびっこ棋士と真剣に対戦する防大生の姿あり。
なんと防大に自動車部がありました。
部車で軽自動車の耐久レースなどに出場しているそうです。
ちなみに部車には「National Defence Academy」のロゴあり。
今まで特に考えたこともなかったのですが、防衛大学校の英語名称は
「国際防衛アカデミー」だったんですね。
このナショナルはやっぱり留学生を受け入れているから?
日本国自衛隊の幹部養成学校なのに「JAPAN」が付かないのは何故なんだろう。
耐久レース参加時熱で溶けてしまった(!)エンジンの展示あり。
レース使用車はやっぱりというか萌え自衛官のイラスト入りだ!
舎前の模擬店は留学生グループが着々と売り上げているこの時間にも
まだ全然オープンの気配なし。
「程田さん家のケバブ」?
これが程田さんのようです。
通りがかりの人に「インスタ映えにいかがっすかー」と声をかけて
写真を撮らせていた謎の集団の訓練士。
女性二人、インスタ映えという言葉に見事籠絡され写真を撮る羽目に。
いやー、今最強の言葉だね。「インスタ映え」(笑)
防大生もインスタ映え狙い?
最初に開校記念祭に来た時にもこの怪しげ()な集団はいましたが、
その頃にはまだインスタグラムなるツールは存在していませんでした。
ツィッターといいインスタといい、ほんの数年前にはなかったことが
登場し市民権を得てその中毒性が何かと非難対象になるまでがワンセット。
例えば5年後に開校記念祭に来たら?
おそらくこの集団は中の人を変えてそのまま存在すると思いますが、
彼らの姿はその時どんなツールで捉えられ拡散されているのでしょうか。
さて、儀仗隊がミニドリルを行うこともあるこの広場を通りかかると、
隊員が観閲行進前に家族知人と交流をしていました。
もう一度くらいは通しのリハが終わっているのでしょうか。
校舎の反対側には専用のテントも設営してありました。
時間がなくて立ち寄りませんでしたが、広報ブースと思われます。
というわけで、観閲行進が終わり、儀仗隊のファンシードリル、開始です。
音楽まつりよりも人数が多いような気がします。
今数えて見たら音楽まつりは隊長を入れて25名でした。
音楽まつりは「選抜隊」だったということですか。
最初は正面に向かって(来賓席に向かって)敬礼を行います。
「ファンシードリル」と云う名称には、
Fancy=趣味的な意匠を凝らした Drill=訓練
と云う直接の意味があります。
たまたま見つけたタイ海軍の儀仗隊の人のブログによると、どの国かはわかりませんが、
平時の軍隊において兵士たちが自由時間に銃を回したりして遊んだことから
自分自身と他のものが楽しむためにそれを組織しだしたのが始まりだそうです。
今では軍のみならず国際プロトコルに欠かせない儀仗隊ですが、
ファンシードリルはさらにその団体の統制と技術、研鑽の成果を
わかりやすく人々に伝えることのできる手段となっています。
音楽まつりと同じく、隊長は唐川航輝学生が務めます。
HPによると唐川学生第62期隊長ですので、防大儀仗隊の歴史は今年で62年目、
1955年(昭和30年)に始まったということになります。
防大開校が大きなフォトモザイクにもあったように今年で65周年ですから、
開校して3年目、儀仗隊が開設されてそれ以来の歴史があるということです。
つまり初代儀仗隊のメンバーはもう80歳台になっておられるんですね。
ちなみに儀仗隊の歴史について何かわかることはないかとHPを見たら、
儀仗隊の歴史コーナーは鋭意(たぶん)工事中でした。
一旦グラウンド中央で指揮刀を掲げたのち、来賓席に向かって進んできます。
来賓に向けて、捧げ〜〜〜〜〜〜
銃(つつ)!
捧げ銃は「銃の敬礼」、隊長が行なっているのは指揮刀の敬礼です。
礼式が終わると元の場所に戻っていよいよドリルの開始です。
全体で大きな十字フォーメーションを作っての演技。
タイ海軍の人によると、これを「サークル」と呼んでいるとか。
ちなみに手前のモヤモヤしたものは、前に座っている人の帽子の飾りです(笑)
ドリルの間、ずっとリズムを刻んでいるパーカッション隊。
華やかな演技を支える重要な役割ですが、正式になんというのかは知りません。
午前中はグラウンド反対側の芝生にはそれほど人がいっぱいではありません。
棒倒しの時間には立ち見も含めて大変な人になります。
儀仗隊HPの自己紹介のページによると、なぜ儀仗隊員になったかという理由で
圧倒的に多かったのが「かっこよかったから」そして「防大ならではのことをしたかった」。
中には同室の上級生の勧誘がすごくて(断れなかった?)という理由もありました。
二列縦隊になって対面通行しながらのドリル。
銃を地面に立てたまま歩いていき、次の人が倒れる前に拾うという趣向ですね。
銃の置き方にも注意が必要です。
これは広いグラウンドならではのフォーメーションですね。
全員で一列になってそのまま中央を芯に回転していくサークルです。
今数えたところ本日のフォーメーションは30名で行なっていることがわかりました。
真横に来たときにちゃんと列をまっすぐに保っているかがわかります。
うっ、向こう端の一番外側3名、もしかしたら少し遅れてますかー?
こちら側はほぼ一線です。すごい。
地面に写る影を見てもまっすぐかどうかわかってしまうという・・・。
順番に銃を空中で一回転させていくドリル。
銃が空中にある間手は拳にして下が基本です。
ギリギリになって落ちてくる銃を迎えにいって掴みます。
さて、いよいよ最後のフォーメーションに入りました。
二列で隊長の通る「通路」を作りました。
そう、正式には何というのか知らないのですが、わたしが勝手に
「銃潜り」と呼んでいるフォーメーションが始まるのです。
しかし、残念ながらこの日の観覧場所からはいまいち何が起こっているわかりません。
角度のせいで銃の交換も隊長の姿も人の壁に阻まれて見えなかったのは残念です。
ただ、この写真で銃を投げる前には右脚を振り上げる動作をすることがわかりました。
銃潜りはやはり音楽まつりで上から見るのが最高ですね。
全ての演技が終わり、整列してもう一度観閲台前に行進してきます。
演技の最後は「敬礼」。
ただし、隊長以外は敬礼しながら片手で銃を回し続けるスタイル。
今年も開校記念祭に続き音楽まつりで活躍した防大儀仗隊。
音楽まつり最終日には公式アカウントでこんなツィートをしてます。
いよいよ、自衛隊音楽まつり最終日となりました!
最終公演まで全力で走り抜けたいと思います"<( ̄^ ̄)(←かわE)
ちなみに隊長もそうであるところの62期隊員は、音楽まつり最終日をもって
引退し、後進に道を譲ることになっているようです。
みなさん今までお疲れ様でした。
その凛々しさ、爽やかさ、キビキビした動きとひたむきな表情で
いつも見るもの全てを魅了する防衛大学校儀仗隊のファンシードリル。
あなたたちとまた来年再会するのを心から楽しみにしています。
開校記念祭シリーズ、続く。