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世界に一つだけの花〜平成29年度自衛隊音楽まつり

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平成29年度自衛隊音楽まつり、続いて第3章を迎えました。

ところで超余談ですが、音楽まつり会場前に出ていた地本ブースにいた
とうちくんの「中の人」が誰かが今日わかってしまいました。

「わたしが入っておりました」

と伺ったその人は、「将」のつくえらーい人だったのです。
さすがは指揮官先頭の日本国自衛隊。
まあ毎日ではなく最終日だけだったそうですが。
自衛官はついとうちくんに敬礼してしまったりして(着帽だし)

(参考画像)

「脚が黄色かったらそれはわたしです」

そ、そりゃとうちくんだから・・・。

会場のアナウンスでも音楽まつりの「目玉」と紹介されていた自衛太鼓です。
今年のテーマは「一致団結」。

確かにこれだけの数の太鼓が一堂に集結するのを聴く機会は他にないかもしれません。
最初に音楽まつりに来た人が一様に声を揃えていうのが、自衛太鼓の衝撃です。

今回、 TOは音楽まつり初体験だったのですが、彼もまた、感想を問うと、
もっとも印象的だったのは自衛太鼓だった、と言下に答えたものです。

一斉に掛け声をかけつつ決める動作のキレも只者ではありません。

女性奏者が一般における女性自衛官の割合(10パーセント)くらいいます。
彼ら、彼女ら全員が自衛官であることにこのパフォーマンスの
素晴らしさの意味があるとわたしはいつも思っています。

ちなみに海外でこのyoutubeがアップされると柔道着の袖を切ったようなユニフォームに対し、

「ストリートファイターのリュウがたくさんいる!」

とコメントがあがるようです(笑い)

今年の参加部隊は全部で12チーム。
クラブ活動のように練習をおこなっている自衛太鼓ですが、全国には
陸自駐屯地を中心にたくさんのチームがあり、北海自衛太鼓、入間修武太鼓、
朝霞振武太鼓などの常連以外は交代で出ているらしいことを知りました。

ちなみに海上自衛隊にはその勤務形態の関係上か太鼓チームはありません。

全員演奏の後は会場右と左で交互に行われる部隊ごとの演奏です。

アルプス太鼓は長野県松本駐屯地所属です。

皆上腕三頭筋の発達具合がやばい。

空自の太鼓チーム入間修武太鼓のノリは鐘と太鼓で軽やか。

朝霞駐屯地の自衛隊イベントでもおなじみ朝霞振武太鼓。
昔朝霞にあった陸軍予科士官学校は「振武台」と呼ばれていました。

滋賀十戦太鼓はその名の通り、滋賀にある第10戦車大隊に所属する太鼓です。
てっきりヒトマル式戦車の部隊かと思ったのですが、74式が主体だそうです。

自衛太鼓チームの扱いは他と同じく部活動というものですが、HPによると
その活動は大変熱心でそれこそ同部隊の「目玉」であるように思えました。

ところで今回撮った写真に写っていた太鼓のカバーに、地元小企業の名前が
さりげなく入っていたりするのを発見しました。

自衛官が手弁当で行うのが基本の部活動ですが、地元の寄付もあるようです。
自衛太鼓が地域に古くから溶け込んでいることの証左と言えましょう。

第3章、続いて防衛大学校儀仗隊のファンシードリルです。

24名の儀仗隊は6×4の列ごとに時差で行うドリルから演技開始。

一糸乱れず行われるファンシードリルに出演できるのは4年生だけだろうか、
とふと思って彼らの制服の袖を拡大して調べたところ、さすがに星なし(1年)
はいませんでしたが、2年生から4年までが混在しているようです。

この後フォーメーションは十字型、横2列と変化し、十字型の大回転を経て
横一列のフォーメーションで行われるドリルに移行します。

順番に投げ上げ、銃を回転させるなどを左から右、右から左に行い・・、

一番左の隊員が銃を回し続けながら敬礼を行うと会場はどっと湧きます。

左から右へと床に銃を付いていき、右端の隊員はジャーンプ!

そしてお待ちかね、銃潜り。
二列になった隊員が互いに銃を投げ交わす中を、隊長が進んでいく、
わたしの一番好きなフォーメーションです。

今回は上階からのこの角度が一番よく撮れていました。
この写真を見ると、本当にギリギリであることがわかりますね。

受け取った銃は背中で、しかも縦にまっすぐ支えています。

銃は練習の段階で落として壊すこともないわけでないようです。

ここまで軽々とドリルをおこなっているその陰には、何度も銃を落とし、
上級生に叱責されながら訓練を積んだ日々があるのでしょう。

武道館の本番、彼らはやっぱりたくさんの観衆の前で緊張するのでしょうか。

儀仗隊長の正帽には一佐以上相当の縁飾りがあることに今気がつきました。

皆が中央に目を奪われているとき、ステージの隅で銃を手に立っていた二人。
万が一のアクシデントに備えて銃を渡す係でしょうか。

そして一番最後、全員で敬礼しながら銃の片手回し。

頭(かしら)中で全く視線を手元にやらずに片手回しをしています。

肘の高さも全く変えずに、手首のスナップだけで回転させていますね。
当然のように全くミスをすることなく終わった儀仗隊のファンシードリルです。

わたしは何度か彼らのドリルを実際に見ていますが、今まで銃を落とす者がいたのは
防大開校祭でのただ一回だけで、音楽まつりではもちろん全ての演技が完璧でした。

音楽まつりの恒例、最終ステージの前に音楽まつりの設営部隊、
陸上自衛隊第32普通科連隊と隊長の一等陸曹が紹介されます。

「タタタン、タタタン、タタタタータタン」

と手拍子を打ちながら自衛太鼓、防大儀仗隊、カラーガードなどが出てきました。
いよいよフィナーレです。

みんな楽しそうー!

空自のカラーガードのお嬢さんたち。

最終公演ではこの時に泣いてしまう人もいるそうです。

自衛太鼓の凛々しい女性たち。

そこにまず陸海空それぞれの音楽隊が位置につき、外国バンドを迎え入れます。

みんなで片っ端からハイファイブ。

米陸軍と陸自は、今年の9月に15年ぶりに総火演でおなじみ
東富士演習場などで合同訓練を行ったというニュースがありました。

タイ空軍音楽隊と中央音楽隊。

全員が入場後、儀仗隊に続き参加国の国旗が入場してきました。
音楽はエルガーの「威風堂々」、今日は1番ではなく4番の第二主題できました。

(有名な『威風堂々』は実は5曲ある同名の1番であることをご存知でしょうか。
ちなみにわたし個人はあえて無名の5番推しです)

こののち陸海空3人の歌手が登場して中島みゆきの「糸」を歌いました。
海自、陸自は専属歌手である三宅由佳莉三等海曹、松永美智子陸士長、
そして空自からはモリタ・サキ二等空士。

専属歌手を持たず、音楽まつりには歌の上手い人を選抜していた空自ですが、
昨年度の募集要項に「ボーカル兼ピアノ」という応募があったということなので、
もしかしたら彼女がその応募で採用された初の声楽枠隊員かもしれません。

彼女の声の素晴らしい伸びの良さは聴いていただければお分かりかと思います。

「ラーラララーラララーラララーラー」で国旗と第302保安警務中隊が退場。
最初のセレモニーでは真っ白だった儀仗隊の制服が、最後には合服の
上着紺、ズボン白になっていたことに気づいた方はおられるでしょうか。

小さな緑のポンポンを振っている人発見。

手を振って出演部隊が退場していきます。
音楽隊、自衛太鼓、防大儀仗隊、そして舞台設営を行なった部隊の隊員も。

米陸軍の皆さん、キャンプ座間のマークに富士山を使ってくれてありがとう。

会場に残った3人の歌手は、ピアノの伴奏で「世界に一つだけの花」を
それぞれワンフレーズずつ歌い・・・、

手話で残りのワンフレーズを静かに歌い終えました。

フィナーレ指揮は陸自中央音楽隊隊長、樋口孝博一等陸佐でした。

長々と語ってきた音楽まつりシリーズ、
今回の参加に手厚いご配慮いただきました皆さまに対する感謝の気持ちを
厚い御礼に代えさせていただき、報告を終わりたいと思います。

ありがとうございました。

 

 


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