平成30年度の降下始め、ようやく微に入り細に入りの報告が終わりましたが、
番外編をお送りします。
ところで、今回、日本の空挺団歌である「空の神兵」の聴き比べ企画が見つかりました。
空の神兵
07:23ボニージャックス
09:04ペギー葉山、ボニージャックス
12:46橋幸夫
26:09陸軍士官学校・海軍兵学校出身者有志
29:53戸楽会(陸軍戸山学校軍楽隊出身者有志)
31:52帝國陸海軍軍楽隊大演奏会
35:00四谷文子、鳴海信輔
41:40坂本博士、ボーチェ・アンジェリカ
44:55灰田勝彦
48:20帝國吹奏楽団
陸軍戸山学校軍楽隊出身の有志が上手いのは全員管楽器奏者だったから
当然と言えば当然ですが、旧陸士海兵有志がうまいのでちょっとびっくりです。
ボニージャックスの演奏はNHKで放映されたもののようですが、
現在のNHKから考えるとこのような企画を行ったことが信じられません。
ボーチェ・アンジェリカ(天使の声)とは女性ばかりのコーラスグループで、
代表的なヒット曲は「忘れな草をあなたに」。
この曲を彼女らのために書いたのは江口浩司。
「月月火水木金金」の作曲家江口夜詩(えぐち・よし)の息子で、
海軍兵学校76期に入学しましたが、在学中に終戦を迎え、
戦後は流行歌の作曲家として活躍しました。
わたしの知人である兵学校同期の方は、江口氏が芸能界で派手に活動していた頃、
「一緒によく遊んだ」ということです。
この方のおっしゃる「遊んだ」とは山登りや麻雀のことではありませんので念のため。
さて、番外編はこの日演習終了後、習志野演習場で招待者を招いて行われた
「野宴という名のバーベキュー大会」です。
招待者参加だった知人の方、K氏が野宴の写真を送ってくださいました。
これはぜひ皆さんにお見せしたいものだと思い、当ブログ上での公開をお願いしたところ、
快くお許しをいただきましたので、ここでご紹介させていただきます。
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これはまたお高いところからの写真ですね。
空挺降下しながら撮ったと言われても信じてしまいそう。
野宴の会場は、一般参加者には全く目に触れない、奥の方にあります。
降下始めが降下中心になる前は、降下始めが終わったらフィールドに
ヘリや装備を並べて展示を行っていましたが、その準備を待つ間、
どこからともなく風に乗って肉を焼く匂いが漂って来たものです。
もちろん会場の全景を見たのは初めてですが、思っていたよりずっと広大。
これだけキャパがあるならば、誰かに頼めば一人くらい、
簡単に入場資格は得られそうな気もしますね( ̄ー ̄)
ただ、この日の外にいるだけで辛くなるほどの寒さを思うと、
こんな寒々しいところでバーベキューとはいえ食事をすることはどうか、
と思えないこともないのですが・・。
招待者席にも若干の問題があります。
K氏によると、招待者観覧席は傾斜が緩く、正面も左右も視界は悪い上、
招待者は全席指定で否応無く場所が決められるので、写真を撮る気なら
朝から並んだ今回のわたしの席の方がずっといいと思う、とのことでした。
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ところで、わたしの座っていたところからは撮れなかった、
小野寺防衛大臣のご来臨の時の写真もアップさせていただきます。
防衛大臣の着ているジャンパーには左胸に「小野寺」と刺繍されています。
空挺団のキャップは現場から贈呈されたものでしょうか。
スーツの人たちは防寒用に迷彩のジャケットを借りて着ています。
そういえばわたしも朝霞の「りっくんランド」で迷彩を借りたことがありますが、
毎日洗濯するのか、洗い立てのような香りがしていました。
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ほー、Kさんはこんなところから写真を撮っておられたんですか。
随分前の方ですね。
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これもせっかく送っていただいたので。
なんと、「大臣用」。
「小野寺防衛大臣用」と書かなかったのはさすがです。(何が)
しかし、これってどうなんだろう。
自分一人だけのブースを用意されていても嬉しくないというか、
積極的にありがた大迷惑って気がするんですけど。
特に女性は絶対に嫌だろうなあ、と考え・・・あっ、去年は(略)
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さて、冒頭写真は野宴会場の正面ですが、国旗の上に
「祈 降下安全」
という文字が掲げられています。
やはり降下始めは年の初めに安全を記念する行事だってことですよ。
くどいですが、本当に今回、あの傘が絡んだアクシデントで怪我人等が出なくて
よかったと今更ながらに思いますね。
毎年この野宴会場のセッティングは決まっているようで、スロープの高い部分に
防衛大臣始め政治家などが座る「貴賓席」が設けてあります。
天幕を張って寒さを防いでいますが、きっと偉い人たちは吹きさらしで寒かったと思うの・・。
会場の外側には、エスコートやお世話係の自衛隊員が中腰で待機してます。
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そこからずずーいと後ろに下がっていくとこんな光景が。
手前には「特科大隊」と旗がありますね。
向こうには「空挺団本部中隊」など、大隊、中隊ごとに
関係者が焼肉テーブルを囲むという趣向になっていることがわかります。
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宴会に先立ち、やはり小野寺大臣のご挨拶がありました。
元空自隊員(自称”空飛ぶ参議院議員”)宇都隆史議員の姿がありますね。
(普通のスーツで寒そう・・・)
そして、小野寺大臣の後ろ、酒樽越しに見えるのは、
野田佳彦元総理大臣ではございませんか!
野田元総理は選挙区が千葉県。
父上が自衛官と言うことは知っていましたが、改めて調べると、
父親の勤務がここ習志野駐屯地だったので、ここで育った、
と言う経緯があるようです。
なるほどー、それでは呼んで差し上げるのが礼儀というものですね。
余談ですが、わたしの所属している某国防団体の総会、親睦会では
いつも民進党の小西洋之議員を呼ぶことになっています。
先日市ヶ谷で行われた賀詞交換会でも名前が呼ばれていますが、
わたしはこの議員が出席しているのを今まで見たことがありません。
自衛隊の家族会などと合同で行われ、メインの賓客が防衛大臣で、
(今回は小野寺大臣、稲田朋美元大臣などもお目見え)挨拶では
必ず「憲法改正に向けて」という一言を付け加える議員がずらずら、
という席に、どうしてこの議員を呼ぶのか正直全く理解できません。
ご本人も決して出席しようとせず、頑なに代理の秘書を出席させているのは、
やっぱり「佐藤議員に殴られた後どうだった?」とか
「いつ亡命するの?」とか聞かれる(というか弄られる)からかな。
まるで国会内外でわかりやすいヒールを演じているがごとき言動も
国会議員というものが「あれを仕事でやっている」からこそ、
とはわかってはいるのですが、何より本人が痛くて見てられないので、
防衛団体ももうコニタンを呼ぶのやめてあげて!といつも心の中で思います(嘘)
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宴会開始前の野宴会場風景。
折りたたみ式の真ん中をくり抜いた焼肉テーブルがずらり。
ODカラーの毛布が掛けられた椅子がわりの箱はもしかして
弾薬か何かが入っていたものかな・・・?
待機している自衛隊員たちは宴会が始まったら甲斐甲斐しく
肉を焼いたりして接待します。
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自衛隊が一般人を招待する宴会では、海自は専門の調理員が
刺身と海自カレーに腕を振るい、空自はほとんど業者にお任せする感じ。
(入間だけの情報ですが)、陸自は一般隊員が一切を任されるというイメージ。
ここで調理をしているのもどうやら一般隊員のようです。
炊き出しのカレーも一般隊員が力づくで?作ってしまうのが陸自です。
しかし、この日の実働部隊で一番楽で楽しいのはここだっただろうな。
調理中の様子にも、笑いが見え、それを裏付けています。
ここには
「陸上自衛隊が世界に誇る?秘密兵器」
とKさんおっしゃるところの「野外炊具2号改」という、
無駄にかっこいい名前の調理器具が投入され、熱々の豚汁が
無尽蔵に参加者に振舞われたということです。
豚汁・・・それはこの寒さの中でさぞ美味しかったことでしょう。
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さすが陸自、真昼間からアルコールOKの宴会だったようです。
ビールの他に竹筒に入れた日本酒がありますが、これは
小野寺大臣の後ろにあった酒樽の酒で、おそらくは鏡割りも行われたのでしょう。
新年らしく寿のは仕入れが用意され、各テーブルにはなんと
出席者の名札がちゃんと置かれています。
焼肉なのに指定席とは・・・!?
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肉を甲斐甲斐しく焼くのは陸自隊員の役目。
ちゃんと手袋をして、トングで次々と食物を投下しています。
流石に日本の焼肉だけあって、ちゃんと緑のものが見えますね。
アメリカでバーベキューっていうと、パテを焼いてハンバーガーを
食べることだったりするので、野菜なんてせいぜいコーンしかないのですが。
服が汚れないように紙エプロンまで用意してあるみたいだし、至れり尽くせりです。
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女性ばかりのテーブルで半分が制服。
この女性たちは入隊希望者だったということですが、
まるで女子会のような楽しいひと時を過ごして、
彼女ら、自衛隊入隊の決意が固まったかな?
写真を多数送っていただいて、ここでご紹介しているうちに、
参加していないのにすっかりその気になったわたしです。
これを作成している今、首都圏は大変な大雪が降っています。
4年前、降下始めの次の日がこんな雪だったのですが、今年も重ならなくてよかったですね。
おまけ:
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アップしてからK氏より追加で送られて来たバトラーのデジタル情報。
K氏の同行者が
「貴賓席にしかディスプレイがないはずなのに」
と不審がられながら撮ったものだそうです。
丘の麓で赤軍が狙い撃ちされて死屍累々になっている様子が判ります。
実際のデジタル管理システムでは兵士の脈拍・血圧(!)まで把握し、
生存・怪我・戦死を判定するのだそうです。
血圧を測られたら、わたしなど低血圧すぎて負傷扱いされてしまいそう(笑)
資料提供して下さったKさんに御礼を申し上げます。
降下初めシリーズ終わり。