次から次へ、ブログネタが増えていく今回のアメリカ滞在です。
インターネットで調べていて、観光地であるフィッシャーマンワーフで、
なんと第二次世界大戦に就役し日本と戦った、
PANPANITO SS383
の艦内ツァーができることを知りました。
航空博物館、ホーネットに続き潜水艦です。
潜水艦と言えば、呉にあるてつのくじら「あきしお」で、自衛隊の潜水艦を
垣間見ただけで、あとは映画だけでしか知らなかった
(でもそのわりには、さんざんこの世界についてお話ししている)エリス中尉としては、
これは万難を排してでも行って、見て、撮って(以下略)
ちょうど日本からTOが来ていたので、久しぶりのフィッシャーマンワーフ観光を兼ね、
行って参りました。
ここから見ると、なぜかこのビルしかないような角度。
「サンフランシスコ」というと出てくる摩天楼群の一つで、最も象徴的な
「トランスアメリカ・ピラミッド」。48階建て。
フィッシャーマンズワーフというのはサンフランシスコの「おのぼりさんスポット」なので、
まず車を停めるのが大変であるという印象が強く、住んでいたわりにはあまり行ったことがありません。
最近では3年前にアルカトラズ島観光をしたときが最後です。
今回は、いわゆる一律25ドルの観光客用パーキングではなく、スーパーマーケットや
ちょっとした店が入っているモールの駐車場に入れました。
ここだと、水のボトルでも一本買えば、1時間半無料なのです。
この日は水曜で平日ですが、このあたりに平日などと言う言葉はありません。
いつ来ても全米からの観光客であふれかえっています。
コダックの看板の後ろに見えるのは、ワックス・ミュージアム、蝋人形館の宣伝。
クリントン大統領やブラッドピット夫妻、マイケルジャクソンにモナリザ?など。
こちらに見えているのがサンフランシスコ名物ケーブルカーの線路。
混んでいるので利用するのは観光客だけですが、皆これでもかと外に乗り出して乗っています。
マイケル・ベイの映画「ザ・ロック」では、ショーン・コネリーの運転する車がこのケーブルカーを
なぎ倒し、ぶら下がっている人が道に投げ出されて、運転手のおじさんが怒っていましたっけ。
外に出たところでセグウェイ軍団に遭遇。
この一帯をこれで巡るために借りることができます。
ただし、どこにでも行けるわけではないらしく、いつみてもツァーのように団体で、
ガイドのような案内人が引率して移動しています。
面白そうだし一度やってみたいと思いつつ、今まで乗ったこともありません。
ところでセグウェイのオーナーって、グランドキャニオンだかどこだかに、
セグウェイのまま落ちて死んでしまったそうですね。
「自分のところの製品で死んだんだから本望だろう」
なんてアメリカ人が言っているのを聴いて、アメリカ人でも本望なんてこと言うんだ、
と驚いたものです。
だいたい、自分で発明したわけじゃないんだし、それって本望、かなあ。
おまけ:
自分の発明で死亡した発明家一覧←ちょっと楽しんで読んでしまった
こういうゴーカートを借りて移動することもできます。
お父さんの運転でうれしそうな息子。
こちらは普通免許がないとダメだったと思う。
大道芸人が今からパフォーマンスの準備。
「全く動かない人」の芸ですね。
こっちの「動かない人」は、写真を撮らせてお金を取るので、動いていない時間より
観光客を手招きして一緒に写真を撮ったりしていることが多く、なんというか
あまりありがたみがありません。
ミラノ街角に微動だにせず立って大理石像になりきっていた女の人はすごかったですけどね。
平日でもご覧の通りの混雑ぶり。
大道芸、と言えば、人だかりがしていたこのパフォーマンス、ペンキスプレーで
いろいろやっているうちに、
こんな「ペンキ絵」を仕上げるというパフォーマー。
大音量で音楽をかけて、一つ仕上げると皆から盛大な拍手をもらっていました。
しかしなんか、こうしてみるとあまり大したことはないような気も・・・・。
日本の切り絵大道芸の方がすごいと思うなあ。張り合うわけではありませんが。
この線路はもしかしたら昔の船の引き込み線?
ケーブルカーの線路かもしれませんが、わかりませんでした。
おなじみ、アルカトラズ島。
一度は行ってみるべきですが、一生に一度行けば十分だと思います。
専用のえさをもらっていたカモメ。
観光客の座るベンチの前はこの通り。
地面の糞から、ここがいつもの「餌場」であることがわかります。
だから、カモメにポプコーンとかやるんじゃねーよ観光客。
ここで問題が。
潜水艦パンパニートが停泊している、という情報だけを頼りに来て見たものの、
一体それがどこにあるのかわからない。
フィッシャーマンズワーフと一言で言っても結構広いんですよ。
そこで、水族館の切符を討っていたお兄さんに聞いてみました。
「この辺に潜水艦があるらしいんだけど、どこか知ってる?」
「うーん、そんなの聞いたことないから、無いんじゃない?
10分ほど歩いて行ったら船の博物館があるのは知っているけどなあ」
感じのいいお兄さんでしたが、にこやかにこんなことを言います。
「そうなのかな・・・・博物館の中にあるとか?」
「でも、あれだけきっぱり無いって言っているんだから、とりあえず行ってみよう」
そう言いながら歩き出すこと3分。
岸壁沿いに見えてきたものがあります。
あのー。
お兄さん。
あなたのいらっしゃる場所から三分行ったところにこんなものが見えてるんですが。
「しかしはっきりと言い切っていましたなあ。ありません!って」
「アメリカ人と言うのはどうして自分が知らないととりあえず『ない』ことにするかね」
「あの根拠のない前向きな自信だけは見習うべきかもしれん」
文句を言いつつ近づいてみました。
舳先を住処にしているらしいカモメ。
長年代々カモメのおうちになっていたらしい痕跡が錆を残しています。
かわいい。
胴体部分にはいたるところにこのような「水抜き」の窓が開いています。
昔の潜水艦と言うのは、完全密閉された機体ではなかったんですね。
しかしこれだと潜水に時間を食いそうだけどなあ・・。
「パンパニート」という妙な名前は、「ポンパノ」という魚から取られているそうです。
1943年の3月に、まさに対日戦争のために建造された潜水艦です。
うーん、この艦体が、日本の潜水艦と戦い・・・・そして6隻を沈めたのか・・・・。
この銃で日本機を狙ったこともあるんだろうな。
いちいち日本を絡めてこのように考えてしまうのも、わたしが日本人だからですね。
原爆資料館を見たわたしの友人は「泣いた」といってましたが、
自国がかかわっているもの(どちらが被害を受けたとか関係なしに)を
何の感慨もなく見ることはたいていの人間にはできないのかもしれません。
とにかく乗艦してみることにしました。
見学料は一人15ドル。
決して安くはありませんが、こういった観光名所にあるからには、入場料がタダだったり
1ドル2ドルの安価だと物見遊山の客が押し掛け小さな潜水艦が大混雑してしまいます。
この周りでは観光客が岸壁から写真を撮っていましたが、やはり15ドル出してまで
中に入ってみようとは思わないらしく、外の人手の割に見学している人はほんの少しでした。
おかげで中をゆっくりと写真を撮りつつ進むことができたというわけです。
それはともかく、この窓口の係員がやる気なくってさ・・・。
エクスキューズミーを5回くらい言うまで客が来ているのに気付かないのよ。
あんたはいったい何のために一日そこに座っているのかと。
表にはパンパニートのパンフレットが売っていると書いているのに、
尋ねても「ない」の一言だし。
アメリカの、とくに、大型量販店とかこういうところで一日をとりあえず過ごしている風の店員って、
特に男は、軒並みやる気が無くて、実にレベルが低いです。
同じ職場なら、絶対女性の方が優秀。
女性も同じ職種なら断然日本の方が優秀ですがね。
艦上には、細い一方通行のはしけを渡っていきます。
昔はなかったに違いない(あったのかな?)手すり付きの通路(滑り止め加工済み)を、
後ろの入口に向かって歩いていきます。
一人しか通れないので、後戻り禁止。逆行も勿論禁止です。
向こうに停泊しているのは「ジェレミア・オブライエン」。
この船も乗れるみたいなんですが、今年は時間がなく断念。
ところで、何気なく艦橋?部分をアップしてみたのですが
人がいる。
で、その下の、爆撃機のノーズペイントのノリだと思うのですが、
女性の半裸を描いたつもりのこの絵の壮絶な下手さは、なんだあああああっ(笑)
たくさん船員がいたんだろうに、どうしてよりによってこの絵を描かせたのか。
よほど絵心のある人間に不足していたのか。
それとも艦長クラスの「誰も文句の言えないような偉い人」が描いたのか。
これを見て誰も「へたー」とか思わなかったのか。
いろんなことを瞬時に考えさせられるペイントです。
写真をアップして初めて知ったことで、この時にはまったく気づいていませんでしたが。
そしてようやく中に入っていくわけですが、この扉、
こんなもので海水の流入が防げるのか?
防げたからこそ、2年間もの間太平洋を偵察に行ったり来たりしていたんですけどね。
なんだか見たところまったく防水性がなってないという気が・・・・。
昔はゴムのパッキンでも挟んであったんでしょうか。
というわけで例によってこの先からは次回のお楽しみ。(おい)
因みにパンパニートのスペックが書かれた掲示板。
パンパニートはガトー級にさらに改良を加えて潜水進度を90から120mにした、
パラオ級潜水艦です。
パンパニート、と言う名前に憶えがあると思ったら、昔書いた
「北京原人の化石」
というエントリで、この北京原人の骨を運んでいた(らしい)勝鬨丸を、
米国潜水艦が撃沈してしまった、というストーリーでした。
この時の潜水艦というのがこのパンパニートだったのです。
そうか・・・・・・こいつか。
人類の遺産を「元イギリス船」であった勝鬨丸と一緒に海の藻屑にしてしまったのは。
見学を終えて、外に出たら、妙にレトロなゲームコーナーがありました。
外から見ても異様なその雰囲気に、思わずふらふらと入っていくと・・・。
おおお、なんだかレトロすぎるゲーム機が。
ゲームと言うより、ダイムを入れると人形が動くというものですね。
腕相撲機に挑戦する彼氏とそれを見守る彼女、周りの野次馬。
挑戦するのはかなりの力自慢と見た。
「ビル、素敵よ〜〜(はーと)」
おそらくコインを入れるとビールを自分でついで飲むのかな。
江戸時代の日本のからくり人形の方が凝っていると思うがどうか。
「雨に歌えば」ですか。
ランプの周りをぐるぐるまわるだけ?
うーん、何が面白いのだろう。
メキシカンラブストーリー(たぶん)。
どうなるのかすこし見てみたい。
港だから水兵さんもいます。
もしかしたら、何かしゃべるのかもしれません。
機械下に開いたところから声が出てくると見た。
なかなか美人な方。
こういってはなんですが変な人形に囲まれて美貌が引き立っています。
今日の不気味大賞(次点)。
おそらくこのフラ人形がぐるぐる回るのだと思われ。
もう少しちゃんとした、せめて耳のある人形を作ってくれよ(-"-)
フィッシャーマンズワーフは昔から観光地なので、サーカスが来たり、
フェアグランドアトラクション(移動遊園地)が来たりしていたようです。
往年の雰囲気を伝える写真と、その頃のフィッシャーマンズワーフ。
上のモノレールみたいな乗り物ですが、このサークルを一周して帰ってくると。
これもいったい何が面白いのだろう。
それにしても、こうやって写真を撮っているからには「別嬪さん」を集めたのでしょうが、
なんだか全体的にかなり今のアメリカ人より胴長脚太のような気が・・・。
スタイルって人類が「美しい」と思う方向に進化するってことなんですかね。
これじゃ今の日本の若い人の方がずっとスタイルが進化しているという気もします。
ジェットコースターかと思ったのですが、どうやら初期のケーブルカーらしい。
皆思わず食い入るように眺めている、不気味大賞堂々の一位。
物凄く巨大な、歯の欠けた醜い女性が、お金を入れると体を揺らして
「どわっはっはっはっは」と笑う、それだけです。
しかし、あまりのそのシュールさに、夢に出てきそうな軽いショックを受け、
昔の純朴な子供なら怖がって泣き叫んだであろうことは間違いありません。
いやはや、こんな「見世物小屋」のノリで係留されているとは、
さすがのパンパニート乗員たちも草葉の陰で泣いているのではないか。
あ、まだご存命の方もいるかもしれませんが。
というわけで、この「The観光地」フィッシャーマンズワーフの潜水艦。
「オークランド航空博物館」「ホーネット」「キャッスル航空博物館」「幹部学校」
と並んで見たことをご報告していこうと思います。
よく話が混乱してごちゃごちゃにならないなって?
ええ、さすがにこれだけ話題を並行して進行させるとなると、
いかに記憶力に自信を持つエリス中尉といえども心配になって来ていますとも。
不安を感じつつ、続く。