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Channel: ネイビーブルーに恋をして
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リメンバリング9/ 11〜ボストンニュース雑感

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息子の入寮を無事に見届けた後も、わたしは元気で東海岸にいます。

いるついでに調べておいたミリタリー系の博物館に行ったり、
いつもの場所で散歩したり、買い物したりしています。

今いるボストン郊外は、3日前まで昼間は日差しが強く、
日向にいると苦痛なくらい暑かったのですが、2日前の夕方、
こちらの言い方で言う「猫やら犬やらが降ってくる」ほど強い雨が
雷を伴って振って以来、いきなり秋になってしまいました。

昨日は昼前から1日雨が振っていて、気温は14度。
二日までの服がもう来られなくなるのでは?と思うくらい寒かったのに、
今日は日差しが復活して途端にまた蒸し暑い天気が復活。

寒い時にはコートを着ている人もいますが、次の日はノースリーブ。
アメリカ人に「衣替え」の習慣はないのに違いありません。


さて、こちらではネタ探し(笑)とニュースがどう報じられているのか
チェックするために、部屋にいるときにはテレビを流しっぱなしにして、
画面を写真に撮ったりしているのですが、今日はそれをご紹介します。

まず、大坂なおみ選手の全米オープン優勝での事件。
日本ではどう報じられてますか?

画像は、無敵の女王の自分が小娘に歯が立たなかったのでヒステリーを起こし、
それを審判のせいにしただけでなく、後から「セクシズムへの抗議」にすり替えて
殊勝な顔でコメントするセリーナ・ウィリアムズ選手。(だってそうでしょー?)

感情を爆発させてやりすぎ、聴衆を味方につけて場を無茶苦茶にしておいて、
後から尤もらしい言い訳をするなんて、傲慢以外のなにものでもありません。

この人が誰かチェックするのを忘れましたが、

「このオーサカと言う若い女性は、彼女の研鑽の結果を発揮した瞬間を
いわば盗まれたのと同じようなことになってしまったんです」

としてセレーナを激しく非難していました。
(これはセリーナが審判を『泥棒』と罵ったこととかけている)
審判への非難を性差別にすり替えたのも、ダブルスタンダードだ、
ともいっていました。

CBSはセリーナを擁護している、と言う日本のネットの噂も見ましたが、
少なくともわたしが見た限り、コメントを言う立場の人は
なべてセリーナに厳しく、試合当日の夜これを報じたキャスターは

「彼女も、ナオミにブーイングした彼女のファンも、
テニスというスポーツにもっと敬意を払うべきだ」

ときっぱり言い切っておりました。

後から知ったのですが、大会主催者も、これは我々が望む結果ではなかった、
みたいなことを言ったらしいです・・・これ酷すぎない?

夢叶って憧れの選手と決勝戦、四大大会の一つで優勝し夢を果たしたのに、
誰も自分の勝利を讃えてくれないどころか四面楚歌。
これじゃ二十歳の彼女が泣いてしまっても仕方ないと思います。

ところで、表彰式でナオミに観客がブーイングすると、いきなりいい人ぶって(笑)
皆にブーイングをやめるようにと叫ぶセレーナ選手ってなんなの一体。

こんなことになったのはそもそも誰のせいなんでしょうか。

「彼女は悪くない」

と言ったらしいですが、そもそもあなたの苛立ちは当初若い選手に向けられてたでしょ?

この言い訳くさいセクシズムへの講義のすり替えについては、大坂選手が
もしハイチ人と日本人とのハーフでなかったから、もっと強力な、
「人種差別」カードが使えたのに残念だったね、という辛辣な意見さえあります。

違和感があったのは、どこの局も、セレーナの暴言とラケットを折った映像ばかりを流し、
大坂なおみ選手の圧倒的だった試合運びについては全く触れずにいることです。

セリーナのペナルティがなくてもおそらく彼女の勝利は動かなかっただろうということも言及なし。

聞いていた限り、大阪選手が日本人であることに特に言及した局もゼロでした。
日本だと、おそらくお愛想でも勝者の健闘を讃えるような言辞が
誰かから出るものだと思いますが、なんだか不思議な感じです。

まあ、あれだな、アメリカ人としては本心ではセリーナに勝ってほしかったのね。


わたしがアメリカに行く直前、ジョン・マケイン議員が亡くなりました。

アメリカに到着すると、街のそこここの国旗が全て半旗になっており、
しかも約1ヶ月くらいはそのままになっていたと記憶します。
アメリカにとってのマケイン議員がいかに大きな存在だったかを知りました。

CNNなどは民主党寄りをほぼ公言していて、トランプを親の仇のように報じますが、
流石にマケイン議員に対しては丁重な扱いだったように思います。

ベトナム戦争で捕虜になり、自殺を試みるほど酷い拷問から生還した
マケインは右左関係なくアメリカの英雄なのです。

全ての海軍艦艇が艦尾の国籍旗を半旗にしていたそうです。
横須賀の第七艦隊でも同じようにしてマケインに弔意を表していたはず。

この時に番組に出てマケイン氏の思い出を語っていた政治家は、
海軍兵学校でマケイン氏と同期だったということです。
話しているうちに、目に光るものがあったのが印象的でした。

 

海軍といえばですね。

昨日、ついに?「ラストシップ」の最終シーズンが始まりました。

作業をしながら横目で観ていたところによると、米海軍艦隊、
フリート・ウィークつまり一般公開の時に敵機来襲があり、
チャンドラー艦長の艦もズタズタにやられてしまっていました。

散々だった1日が済んで鎮魂の喇叭が演奏されています。
喇叭手の軍服もボロボロです。

Huluで早く続きが観たい・・。

ところでこれを制作しているのは9月11日、そう、セプテンバーイレブンです。
テレビでは、事故の時間に行われているトレードセンタービル跡での
慰霊式での様子を中継しながら、当日の映像を流し続けています。

実はわたしは明日西海岸に移動することになっており、当初
カード会社は9月11日のフライトを提案してくれていたのですが、
事故当日、ボストンからサンフランシスコへの便がハイジャックされた、
ということを思い出してなんとなく一日ずらしてもらいました。

縁起が悪いとかそういうことではなく、空港もその日は
何となくいつも通りではないのではないかと思われたからです。

映像を司会するスタジオの女性アナウンサーが、

「わたしの祖父もパールハーバーで亡くなっている」

と言い出したときにはあんた何言い出すの?と思いましたが。
言っとくがなあ、真珠湾攻撃は「テロリズム」じゃないんだぜ!

昔WTCの跡地グラウンドゼロに瓦礫が残っている状態の時
見に行ったことがありますが、ご存知の通りその跡地は
現在慰霊のモニュメントがあるだけになっています。

国旗の先頭に立つ音楽隊はバグパイプ。

音楽隊はニューヨークのファイアデパートメントと、
ニューヨーク警察の合同メンバーで構成されていました。

事故の後、現場に飛び込んでいった多くの消防士と警察官が
ビルの倒壊に巻き込まれて殉職しています。

国旗を敬礼で見送るのは警察と消防士たち。

左の女性警察官は、911で父親を亡くしています。
この若さから見て、幼いときに殉職した父と同じ道を目指したのだと思われます。

遺族が自分の家族と、その他の犠牲者の名前を読み上げています。
右側の少女はおそらく事故当時赤ちゃんだったのではないでしょうか。

ペンタゴンでもシャンクスビル(飛行機の墜落したところ)でも、
同じような慰霊式が行われています。

ところで、遺族が読み上げた犠牲者に日本人の名前があったのですが、
同時に字幕をタイプする人には聴き取れなかったらしく、
どこの国の人だよ?みたいな妙な綴りになってしまっていました。

ペンタゴンでは海軍の喇叭手が「ラストシップ」と同じく鎮魂の譜を奏で、
純白の軍服に身を包んだ海軍のコーラス隊が、「ゴッド・ブレス・アメリカ」を
ハーモニーも荘重にアカペラで歌い上げました。


今日一日、アメリカの全国民が一つの事件を想い、こうべを垂れ、
17年前の今日失われた三千人以上の犠牲者(いまだに正確な犠牲者数は
特定できていない)の魂のために祈りを捧げます。

おそらく今日、アメリカは星条旗を半旗にしてその弔意を表すでしょう。





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