映画「原子力潜水艦浮上せず」二日目です。
冒頭画像は三日目のために製作した二つのバージョンのうちの一つですが、
DSRVがバックに入っているので捨てがたく、当初の二日目の挿絵を引退させて
採用しました。
しかし、二日目もせっかく製作したので、無理やり載せてしまいます。
ミニサブに乗り込む際、「眼」となりマニュピュレータの操作をする
「相棒」は、床に腹ばいになって、ずっとそのままの姿勢でいなくてはなりません。
バチスカーフ「トリエステ」でもこんな無体な体勢を強いられることはなく、
これは映画ならではの演出かもしれませんが、本当にこんなのもあったんでしょうか。
霧の多い海上に浮上した際、貨物線と衝突し、沈没した原子力潜水艦
「ネプチューン」は、苦労の末地上と連絡を取ることに成功しました。
潜水艦救出チームが結成され、出動を始めたということは、彼らにとって
助かるかもしれないという大きな希望となったのです。
助かることがわかった乗員たちは娯楽室で「ジョーズ」なんかを観ております。
海底で鎮座しており動力がすでに失われたこの状況で、映画とはいえ
電気を使うのはちょっと自殺行為という気がするんですがどうなの。
案の定すぐに音声が聴こえなくなり、皆は面白がって無声の画面に
てんでにアテレコしたりしていますが、誰もこれが
電力に問題が起きたせいだと考えないのがちょっと呑気すぎです。
その時、またしても崖崩れが起こり、艦の上部に岩が落ちてきてしまいました。
それにしても、艦大の一部が裂けているのに、大きな岩がのしかかっても
ビクともしない艦体、さすがはゼネラルダイナミックス社製です。
ベネット大佐の指示で艦長が艦体を内側から叩いて調べたところ、
ハッチを含む艦体上部を、まんべんなく岩石が覆っていることが判明。
これではDSRVを艦体に接続することができません。
潜水艦隊司令など海軍の上層部が海軍長官との会談を行っております。
長官の関心事はただ一点。
もし限界を超えて潜水艦が沈み、圧壊した時の各自この危険性です。
「核は漏れないように設計されています」
それを聞くと、長官は思わずニッコリと微笑んでしまっています。
あ、前回ご紹介した映画「地球防衛軍」で原子力を動力とした
β号が撃墜されたのに、核事故を全く考慮していない、と突っ込んだのですが、
もしかしてα、β号共に核は漏れないように設計されていたのか!
本多猪四郎監督、すみません<(_ _)>
そこで、30時間以内に艦体上部から岩を取り除くために
小型潜水艦の出動が許可されることになりました。
「シューバジェット」(低予算)で作った実験段階の小型潜水艇「スナーク」。
それは開発した若い海軍士官だけが操縦することができるというものです。
それがこのゲイツ大佐。(デビッド・キャラダイン)
潜水艇の乗組で開発時からコンビを組んできた相棒の下士官、
ミッキーが走っているゲイツ大佐を迎えにきました。
「原潜事故で海軍長官からスナーク出動の要請です!」
「ナッソー」にゲイツ大佐とミッキーのコンビが着任しました。
このヘリコプターはシーナイトとかかな?
本人に続いて、彼らの乗る「スナーク」がやってきました。
これは、バチスカーフ「トリエステ」のノリですね。
スナークを甲板に降ろす時に乱暴に扱われたので気を悪くしている
ゲイツ大佐ですが、いきなりベネット大佐に
「指揮はわたしに任せてもらいたい」
と上から目線で言われてさらに(−_−#)
どうしてこんな時にマウンティング取りたがるかね。
このベネットとゲイツの二人も、海底の二人のように「ウマが合わない」ようで
いきなり空気は険悪に。
「わたしとミッキー↑が乗ります」
なのにベネット大佐、
「ブルーム大尉と潜ってくれ。
彼は潜水艇の専門家で我々のチームの一員だ」
自分の部下を無理やり小型潜水艇に乗せようとします。
操作はベネットですが、もう一人は潜水艇の「眼」となるので、
息の合ったチームであることがこの際重要なのですが・・。
ゲイツはスナークが特殊で、ミッキーと二人で建造したものであること、
他の人間とは乗れないことを訴えるのですが、ベネット聞く耳持たず。
この非常時に、潜水艇の乗り方からマニュピュレータの動かし方まで
説明しないといけないというね。
海上にスナーク投入と同時にダイバーが三人飛び込み、装着した
索を取り外して潜水の準備を行うという仕組み。
スナークの潜水の深度が報告されるのを皆で聴き入る乗員。
息を飲むように・・・・皆無言です。
「みんなリラックスしろ」
「リラックスね」「してますしてます」「みんなしてます」
「見つけました!」
しかし、彼が見つけたのは前回ソナーテストのために投下した廃車でした。
ゲイツ大佐はものも言わずに帰投することを決めました。
やっぱりミッキーと一緒でないとダメだってことですねわかります。
「ブルーム大尉はこの辺の海層や地形を知っている。それに、
彼の体型からしてふさわしいと思えん!」
超失礼なベネット大佐ですが、ちょうどそのとき、DSRV を搭載した
「ピジョン」が海面に到着しました。
もう言い争っている場合ではありません。
スナークに乗り込むゲイツ大佐に、ベネットはニッコリと笑って
親指を立てて見せますが・・・、
ゲイツはそれに対し、親指を横に振る挨拶。
意味はわかりませんが、バカにしているのはほぼ確実なような。
「むかーっ」(−_−#)
あんたらさあ・・。
さあ、ゲイツ大佐とミッキーのゴールデンコンビは、
「ネプチューン」を発見することができるのか?
ゲイツ大佐の開発したミニサブ、「スナーク」は、沈没した原潜を捜索するため、
もう一度、今度はゲイツの相棒ミッキーを乗せて潜行を始めました。
「スナーク、聞こえるか」
ベネット大佐の呼びかけに対し、普通に答えればいいものをこいつは、
「了解、ニワトリお母さん、こちらヒヨコ。
トランスミッションの準備はできてるよ」
やれやれ、という顔をするミッキー。
「・・・・・・・・💢」
左の少尉役はこの映画が初出演、同年の「スーパーマン」でその後
スーパーマン俳優となるクリストファー・リーブです。
こちら「ネプチューン」。
衝突前にワッチを行なっていたマーフィーは同僚に尋ねます。
「なあ、もし君だったらどうしてた?
衝突コースに船舶を見つけて・・・」
この事態についての責任をひどく感じているようですね。
艦内の不安な乗員たちの耳に異音が聴こえてきました。
ミニサブの優秀な「眼」であるミッキーが沈没した「ネプチューン」を発見し、
潜水艦甲板に「着艦」して潜水艇の床を金属棒で叩き信号を送っていたのです。
「DSRVが助けに来るぞ」
DSRVの装着を容易にするため、「スナーク」はマニュピュレータで
艦体上部の岩や泥などを取り除こうとします。
ベネット大佐は「ピジョン」に連絡を取るのですが、この
携帯型無線機、今ではこんなの使いませんよね。
「合図をしたらDSRVを潜行させろ」
「了解」
「ピジョン」は実在の艦なので、もしかしたらこの艦長も本物かもしれません。
そのとき、地滑りが起こり、潜水艦左舷側に土砂が流されて、
艦体は右に向かって70度度傾いてしまいました。
ハッチも岩に塞がれ、DSRVの連結は不可能になっているようです。
もうだめぽ、と全員が絶望感に打ちのめされそうになったとき、艦長が
「高校の物理の応用で」艦体を元に戻すアイデアを思いつきます。
緊急バイパス弁を引いて下のバラストタンクの水を排出すれば、
上の水の重みで艦体が回転し戻るのではないだろうか、というのです。
「それをすれば空気を全て消耗します」
しかし、他に代案はないのでやるしかありません。
ところで副長はこの直前、いきなり艦長に
「すみませんでした」
とさっきの態度を謝っていますが、一体何があったんだろう。
さて、艦長がいよいよ「科学の実験」を実行しようとしたそのときです。
それまでハッチから水が漏れていた区画についに異変が起こりました。
ハッチから急激に海水が浸入してきました。
この区画を閉めないと全員の命がありませんが、かといって、
バイパス弁はここにあるのです。
「わたしがやります!」
一旦避難しかけていたマーフィーが踵を返し弁に駆け寄りました。
「デイブ!(副長)出るんだ」
さあ、副長とマーフィーの運命は・・・?
続く。