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防大祭「小原台の青春」〜留学生展示と「ASEAN共栄圏」

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防衛大学校開校記念祭の見学記をお送りしております。

人気の留学生模擬店コーナー。
留学生は観閲行進には参加しないようですし、
この機会に自国文化の紹介に務めるのが使命、ということなのか、
各模擬店の民族料理コーナーはどこも力が入っています。

特にここ、大人気のタイ留学生屋台。
お昼時だったこともあって、食べ物を求める人が長蛇の列。



これです。

わたしはこの日サンドイッチ持参で来たのですが、
飲み物をどこかで買わねばならず、うろうろしていたら、
この眼鏡くんが、

「ジュースだけなら並ばずに買えますよ〜」

と声をかけてくれたので、ライチジュースを買いました。
と〜〜〜〜〜〜〜っても甘かったです。

 


各国留学生が民族料理の屋台を出しているテント脇。
まず、「何故こんなところにスーツで?」と、
その素性をあれこれ想像してしまうような手前の2人組と、
向こうにはただ者ではない雰囲気の男性たち。
背丈もありますが、どう見ても恒常的に「身体を使っている」、
つまり現役の軍人さんに見えます。
しかもどうも全員日本人じゃないみたい。
左の制服もどこかの国の軍人さんですよね。



こんな夫婦が普通に歩いていたり、防大祭は実にインターナショナル。



体育館の中で行われているのは各国留学生たちによる文化紹介展示です。



タイは王国なので、国王夫妻の「御真影」を掲げます。
この国に於いては軍隊は「国の象徴であり主たる国王を守る」、
ひいては国を守るものとして位置づけられているのです。


そういえば、前防衛大校長の五百籏頭真という人物のこんな逸話を思い出しますね。

ひとりの学生が、海外からの留学生との交流から知ったこととして、
「タイ軍からの留学生が『王様のために戦う』というはっきりした
信念を持っていたということに感銘を受けた」
というと、これに対して校長である五百籏頭氏は、
「戦前の士官学校生もそうなんですね。
頼もしいといえば頼もしいが、
問題は視野狭小になって暴走しないかということなんです」と「水を差した」

という話。

この人物の香ばしいほどの左翼臭(しかも自分のことを左翼だとは思っていないらしい
本来の意味での『確信的左翼』)については何項か割いてお話ししましたが、
自分の思想に合わない外国の現行国家体制を、戦前の日本を攻撃したいがために平気で非難する、
この発言など、左翼学者の真骨頂という感じですね。

そもそもその前に、留学生当人が不在とはいえ、タイ王国から来ている軍人の国家理念に対して、
同校の校長としてこんな失礼な言い方があるでしょうか。

左翼って、平和とかリベラリズムとか、とにかく自分の理念のためには、
それによって誰がどう傷ついても、極端な場合は傷ついても死んでもおかまいなし、
みたいな独自の暴論を展開しますが、これこそがご本人も言う

視野狭小になって暴走

そのままじゃないですか。

ご本人、「他国のナショナリズムを尊重する」ということを度々仰っているようですが、

あなたのおっしゃる「他国」とは、何処(と何処)のことかしら?

改めてお聞きしてみたいものでございます。



留学生たちはこの日は各国の軍服や、民族衣装でブースに立ち、
訪れる人の質問に日本語で答えます。
彼らは生活全てを日本語で行っているわけで、当たり前ですが、全員日本語が達者。



ベトナムコーナー。
男性もアオザイ着るんですね。




タイのコーナーには七夕のように、願い事を書いて枝につける、
という木がおいてあり、子供たちが軍人さんに短冊(とはいわないか)
をつけてもらっています。

この後ろ向きの留学生二人とも、ちゃんと短剣佩刀していますね。
これが世界の軍服の基本なんですよね。

自衛隊の「短刀のない軍服」は、即ち自分の意志で国が「戦う力」を奪われていることの
象徴のように思えてしまいます。


ところで、タイという国は、戦前の日本と並んで
「一度も他民族に支配されたことがない」国なんですよね。
王朝があって主権たる王を頂いていたことと、この事実には
五百籏頭さんがなんといおうと重要な関係があるとわたしは思います。

そして音楽まつりの国旗でも思いましたが、タイ国、真の親日です。
その親日度を表してか、展示も非常に気合いが入っていました。



しかし、気合いにかけてはこの国も負けてないよ。
モンゴル。



何しろこれですから。
モンゴルの学生さん、こんなのどうやって持ち込んだの?
婆娑羅大将のブログによると、これが夜になると

婆娑羅砦のブログ〜夜のパオ

まるで全体がランタンのようになり、幻想的です。
こういうものをわざわざ苦労して展示して見せてくれると言う、
彼らの心意気が実に嬉しいですね。



ぶれてしまいましたが、フィリピンの軍服で「記念撮影要員」として
にこやかに立っていたイケメンくん。




タイ軍団はどうも屋台でも渾身の料理を供した模様で、
イートインコーナーにおかれたホワイトボードには、

「アロイ!」(美味しい)「世界一うまい」「まいう」「馬」
「いいね!」「Good job!」

など激賞のコメントが並んでおります。



ここは、カンボジアブース。
ちょうど民族音楽の演奏を始めるところで、人垣が出来てしまい、
頭上からカメラを出して写真を撮りました。 



ここで、いきなりですが恒例の時事放談の時間です。



先日、安倍首相が緊急会見を行い、

「これからの日本はASEAN諸国と連携を深め、
中国の脅威に防衛面で協力し合いたい」

つまり一言でいうと

「大東亜共栄圏」(中国・韓国抜き)

構想を声明として出しましたね。
民も官も、わざわざ反日で法律すら信頼の理由にならない、
すなわち互恵的どころかこちらだけがリスクの大きい中・韓と無理してつき合うより、
親日で信頼のおけるASEAN諸国と仲良くしていくことに舵を切ったのです。
安倍自民が誕生してから、この動きははっきりと見えていましたが、
今回のことでこの方針は正式に声明として発表されたのです。

これは、まさに歴史的な出来事だとわたしはこの報道に注目しました。。


しかし相も変わらず、この記者会見でのマスゴミ記者連、酷かったですね。
このときの会見、とくにフジテレビの政治記者の質問、ご覧になりましたか?
左手を腰に当て、右手をポケットに突っ込んだまま、

「民間航空の中国に対する飛行プランを提出させるのか?
韓国は出しているが」

その他の社の質問も

「集団的自衛権についての憲法改正」
「北朝鮮ナンバーツーの処刑をどう思うか」
「拉致問題をどう考えるか」

ええつまり、誰も「ASEAN」のAすら口にしなかったんですよ。
ASEANとの連携について具体的に質問したのはロイターの記者のみ。
報道機関って、もしかしたら、自分の会社の懸念事項だけを確認するため、
あるいは安倍首相の失言狙いだけが目的でここに来ていたのかしら。



ともかく、この体育館で非常にフレンドリーに展示を行っていたアジアの国々、
それはそのままその国の日本に対する「親近感」を表していました。


そこで、ふと気になったことがあります。

国を挙げて反日教育を行い、日本には常に「反省」を迫り、

「日本は我が国を植民支配して苛酷な統治下におき、
何万もの無辜の女性を拉致して慰安婦にした」


と主張し、
竹島に不法占拠しているくせに国際司法裁判所に決して出てこず、
何かと言えば竹島の領有を大声で世界に吹聴している、あの「お隣の国」。

ここからも防大には留学生が来ているわけです。

考えてしまったというのは彼らの日本に対する考え方。
同盟国ということなので当然留学生の受け入れもしているわけですが、
政府と国民が反日なのに、韓国軍人だけが「親日」なんてこと、ありませんよね?

防衛省が主導する日韓の交流は、防衛相レベルの会談が行われたのはもう二年半前、
部隊間交流ももう二年行われておりません。
同盟国としての防衛連携にしても、その締結する日、たしか、お隣は当日だか前日だかに
いきなり断ってきましたよね?

友達との約束ですら当日理由もなくドタキャンなんて、
その日を限りに絶交されても仕方ないくらい失礼なのに・・・。

幹部学校に見学に行ったとき、エレベーターの前に、
秋山真之の立派な彫像があり、日本国旗が掲げられているのですが、
そこに、日本国旗と全く同じ扱いで、全く同じ大きさの韓国旗があるのを見ました。
不思議に思って

「どうしてここに韓国の旗があるんですか」

と訊ねると、韓国からの留学生がいるから(一人だったか複数かは分からず)
という返事でした。
留学生に対する敬意の表し方にしては、正直、少し仰々しすぎないかなあと思いました。
そうでもしないと向こうから文句でもでるんでしょうか。


だいたい、向こうで日本国旗を同じように扱ってくれるんですか?
国会議員が皆で日本国旗を踏みながら歩いている写真を見たことありますし、
民主党政権での日韓会談のとき、会談の場に日本国旗だけがありませんでしたよね?

たとえ自国の国旗を踏んだり焼いたりする国に対しても、こちらは礼節を崩すことは決してしない、
わたしはそんな日本の公明正大さが好きですし、そんな日本人のひとりで良かったと思います。

しかし、仄聞によると、

「現場の自衛官たちの『お隣の国』に対する感情は、
もはや積み重なって限界に来ている、らしい」

確かめようもないながら、このような噂があるのも事実です。



この日の展示に話を戻しまして、前回紹介した「平賀工廠長さまのブログ」によると

「おとなりの国はほとんどお客がいませんでした」

と、この防大開校記念祭のレポで書いておられるんですね。
わたしはこれを読んで「はて、そんなのあったっけ?」と首を傾げました。


上記のような両国間の摩擦を日頃からウォッチしているわたしとしては、
もしここに「おとなりの国」の展示があれば、特に念入りに観察し、
留学生の様子を報告していたはずなのですが、それらしい展示すら全く気がつかないままでした。

もしかしたらわたしが行った頃には、展示を撤去していたとか?
どちらにしても、これらのアジア諸国出身の留学生とは違って、
韓国留学生には全くこういうアピールをしようとする意欲も熱意もないらしいのはわかりました。


日本人というのは基本お人好しですから、もし彼らが

「自国の文化紹介や両国の友好のためのイベント」

に参加しようという気さえあれば、この国が反日であることや自分の中の「忌避感」はさておいて、
目の前の留学生に対してだけは非常に親しみを持ったと思うんですけどね。
そして日本人たちが「国はああでも、個人は別だ」と考えるいいきっかけにもなったでしょう。

しかし、留学先で一般の日本人と触れあう唯一の機会に全く何もしようとしなかったというのは、
彼らが所詮、

「軍からの命令で仕方なく留学し」

さらに「仮想敵国」の偵察でもしているつもりでいるからなのか。


安倍政権がパククネ大統領に対し

「対話のドアはいつでも開いている」

と声明を出しているのにも係らず、頑として日本との首脳会談を要請せず、
それどころか大統領は世界中で日本の悪口をいう「おばさん外交」を繰り広げました。

そして、つい先日、韓国は

「日本の集団的自衛権の中止を求める決議案」


を採択しましたが、


でって言う(大笑)

どこの世界に、自分の国の領土を不法占拠している国の国会決議を
はいそうですかと採択する「敵国」があるというのか。
また、

「日中韓3国間の間に共通の歴史認識を」

などという、物理的にも不可能な話をこの国は真面目に訴え続けているわけですが。
だいたい、そんなことを言い出すなら、そのまえに戦後起こった
「朝鮮戦争」で、中国との共通の歴史認識をまずまとめてから言え、といいたい。




今までは日本の中の寛大な政治家が、感謝するどころか
「支援額が少ない」とか「遅い」とか「援助されなくても困らなかった」
などと虚仮にし続ける相手に対して売国的利益供与をはかって来たわけですが、
あまりにも分かりやすく大統領が「反日」を炸裂させたため、
今まで黙っていた『実は韓国嫌い」な日本人たちが、堂々と、

「だって1000年恨むんでしょ」

「あの天皇侮辱発言だけは許せない」

「面と向かって非難ならまだ我慢できたが、悪口外交は堪忍袋の緒が切れた」

などと公言できるようになり、空気を読む日本の雑誌も「嫌韓ネタ」は売れるため、
パク大統領を紙面で「今週の馬鹿呼ばわり」までするご時世になってしまいました。

辛抱強い、というより「言えないことも周りの目を気にしていえなかった日本人」が、
堂々と非難できる空気が蔓延するきっかけを、パク大統領は与えてくれたというわけです。


こんな稚拙な外交しか出来ない国家指導者を戴くこの国は、つまり精神的に全く
「子供国家」のままなのです。
そして時代を担うこの国の若者たちもまた、未成熟な国家のドグマと現実の二律背反にあるらしいことが、
たかが文化祭の展示から透けて見えた気がしたのでした。

彼らの不幸とは生まれる国を選ぶことができなかったことかもしれません。
ふと、「原罪」という言葉が思い浮かびました。




大好評の料理が全て売り切れてしまい、店じまいのため

「ありがとうございます」

と表示を出したのだけど、それでは「もうおしまい」ではなく
「いらっしゃいませ」
という意味であることを日本人学生に教えてもらって初めて知った(らしい)
インドネシアからの留学生たち。

「ありがとうございますました」

と表示を直して、店じまいです。

日本語難しいね〜。


さて、防大祭シリーズ、もう少しだけ続きます。


 



 


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