というわけで、MKの大学卒業のための渡米旅行から帰ってきて、
前回と同じく、早速アプリに所在地を見張られている毎日です。
ただし、これはわたしがワクチンをまだ2回しか摂取していないからで、
3回摂取者は7日間の自宅待機を免除されることになっています。
ちなみにこれから海外に行く人のために書いておきますと、
アメリカに滞在した場合、搭乗時間の72時間以内にPCR検査を受け、
その結果をチェックインの時にカウンターに見せるわけですが、
日本政府発行の書類には、必ず検査者のサインとハンコを押す欄があって、
アメリカの陰性証明書類にはないというのが困りものなんですねー。
アメリカで大抵の人が検査を受けるドラッグストアのファーマシストは
受験者がメールで受け取る検査結果とは全く無関係に生きているため、
前回も今回も、日本語の書類を持って「ここにサインしてくれ」
と言いにくる日本人(TO)に困惑することしきりでした(TO談)
もしかしたら適当にアメリカ人ぽいサインを偽造すればそれでいいのか?
という悪魔の囁きもこうなると聞こえてこないでもありません。
しかしうちは家訓によりそういうことができないため、
真面目に毎回ストアのカウンターに書類を持って行っているのです。(TOが)
毎回毎回方式が変わり、結果にホッと胸を撫で下ろしたり、
スケジュールの調整と書類を点検したりと、(TOが)
どうしてこんな大変な試練を受けないといけないのかと
何度二人で顔を見合わせながらぼやきあったことでしょうか。
さて、今日は卒業式の合間と済んだ後の滞在記となります。
卒業式の後、TOが「卒業式の時に三人で写真を撮らなかった」と言い出し、
そういえばそうだったと、ちょうど他州から遊びにきていたMKの友人と
キャンパスに行ってシャッターを押してもらいました。
メインの建物の前で写真を撮ろうとしたら、アジアンガールズが
お揃いの白のワンピースの上にストールと帽子だけつけて
撮影会真っ最中だったので、しばらく待っていたのですが、
終わるどころか、人数が二人から四人に増殖したので諦めました。
キャンパスの芝生は、学校が設立された時から変わっていません。
アメリカの大学ではこのようにキャンパス中央にグリーンを敷き詰めて
広場のようになっているデザインがよく見られます。
本学名物の「最も塗り替えられたフェンス」は超手抜き作品。
上海のロックダウンをテーマにしていました。
「我々は上海と共にある」みたいな感じでしょうか。
今思ったんですが、これを塗り替えるペンキってどうしてるんだろう。
本学マスコットの黒いスコッチテリア、スコッティーくんは
ちゃんとブロンズ像になって讃え祀られています。
夏にももう一度来ますが、スクールショップに立ち寄ってみました。前から気になっている日の丸のついたストール、これは一体何?
さて、ここからはアクティビティの話。
遊びにきた友人がデザイン専攻という関係で、わたしが運転して
現代アート専門美術館「マットレスファクトリー」に連れて行きました。
わたしとMKはもうすでにここのノリについては知っていたのですが、
TOは最初から最後まで拒否感示しっっぱなしでした。
特に彼が首を捻っていたのが、この「肉を縫う」作品。
真ん中のメガネ女性が思い立って肉片を黒い糸で縫い合わせ、
その映像と結果写真をアートとしているものです。
これは前回来た時にはない作品でした。
部屋まるまる一つ使って、一人の作品。
吊り下げられた布は切り抜かれた跡があり、切り抜いた部分は・・・
これから縫い合わせるということでミシン台に畳んで積み重ねてあります。
タイトルは「アーティストの洋服」。
わたしとしては、古い住宅を使った展示場のこの電気ソケットの方が
はるかにアートとして値打ちがあると思ってしまったのでした。
少なくとも現在でも「何かの役に立っている」という意味で。
まあ、前衛アートは"Don't think, feel!" くらいの鑑賞態度でいいと思います。素人はね。
この日はライブハウス「コン・アルマ」に予約を入れました。
以前ここでも紹介したことがある郊外のライブハウスのダウンタウン店です。
ご覧になればお分かりのように、マスクをしている人はいません。
この時のアメリカのマスク着用状況は、空港では職員、
卒業式ではファカルティと卒業生全員が着用で、
あとは努力義務という感じでしたが、レストランや戸外ではほぼ0%。
日本のように「マスク会食」などという妙な?奨励はされていません。
前にも書いたかもですが、有名なミュージシャンが、
「いいライブハウスの条件は良いキッチンを持っていること」
といったことがありまして、それでいうとここは合格ってこと。
これはわたしが注文したマグロのPOKE丼。
ハワイ発祥の海鮮丼ぶりのことですが、これは謎の植物乗せ。
紫のは和食にも使う穂紫蘇でいいとして、黄色いのは・・・菊のつもりか?
MKが予約をしていてくれたので、ピアニスト(体重1t)の横に座りました。
左の方にいる真っ白な顔の女性がこの日の歌手です。
トリオの時にはバリバリのジャズを演奏していましたが、女性歌手は
ジャズだけでなくアメリカ人大好き「I say a little prayer 小さな願い」
「アンジー」など、ポピュラーを歌って観客には大いに受けていました。
メニューが面白かったのでつい頼んでしまったノンアルコールカクテル、
その名も「ラッシュライフ」(酔いどれ人生。ノンアルなのに)。
そのメニューがこちらです。
「Lush Life」はジャズの有名なスタンダードです。
この楽譜はジャズ屋さんならご存知「フェイクブック」のコピーかと(笑)
デザートにアイスを頼んだらこんな物騒なものが出てきました。
卒業式の後の「記念ディナー」に予約が取れたのはかろうじてここだけ。
アンディウォホール美術館や球場があるノースショアのレストラン、
その名は40 North。
同じ地域にマットレスファクトリーもあり、この一帯は
アフリカ系のコミュニティとなっていますが、それとは別に
古いピッツバーグの面影を色濃く残す住居が立ち並んでいます。
ここは天井が高いビルの中身を改装して、半分が書店、半分がレストラン、
そして真ん中にはグランドピアノのあるステージとなっており、
コンサートも行われるなかなかカルチュアルなスポットとなっています。
壁にはいろんな言語の文字が意匠として書かれているのですが、
その中でもひらがなが妙にかわいらしいのでした。
料理も洗練されていました。
これはわたしが頼んだパンフライドされた虹鱒の一品。
ビーツとキャベツのスープ。
ディルを混ぜたヨーグルトとゆで卵にチリペッパーがかかっています。
ところで、キャンパスでシャッターを押してもらった友達というのは、
MKの高校の同級生だった女子です。
彼女は身長170センチ近くあるそうです。
今の青少年は皆そうなのか、アメリカだからそうなのかはわかりませんが、
彼らの友情関係に男女は関係ないようです。
以前MKは休暇の時に彼女の実家に泊めてもらっていますし、
今回もMKの部屋に泊めてやっていました。
また、同じアパートの別階に住んでいる同級生の親友?も女子です。
卒業式の時にMKと同じようにいろんなものをガウンに付けていた子ですが、
今回彼らはどちらもめでたく同じ西海岸の大学院に合格しました。
その「友達」の話をわたしたちはしょっちゅうスカイプで聞いていましたが、
現地に行って初めて、それが女の子であることを、
しかも彼らの教授から聞かされ、驚いたものです。
ちなみに教授は、二人がプロジェクトを一緒にしているのみならず、
あまり仲がいいので、付き合っているのかと聞いたそうですが、
二人とも現下にそれを否定したということでした。
「あれだけ友達の話してたのに、女の子だってことだけなぜ言わなかったの」
というと、
「聞かれてないし、別にそんなの関係ないから」
という返事でした。
いや、関係あるだろう。
彼が「友達」が日本に行きたがっているから一緒に帰るかも、というので、
もしそうなったら京都旅行をアレンジしてやろうと思っていたのですが、
女の子だと知らなかったら、二人同室にするところだったよ。
でもその時はやっぱり「友達だから」といって同じ部屋に泊まったんだろうか。
MKは男だから構わなくても、女の子と特にその男親は
大いに構うと思うんだけど、こういう考えを「古い」で片付けられてもなー。
続く。
前回と同じく、早速アプリに所在地を見張られている毎日です。
ただし、これはわたしがワクチンをまだ2回しか摂取していないからで、
3回摂取者は7日間の自宅待機を免除されることになっています。
ちなみにこれから海外に行く人のために書いておきますと、
アメリカに滞在した場合、搭乗時間の72時間以内にPCR検査を受け、
その結果をチェックインの時にカウンターに見せるわけですが、
日本政府発行の書類には、必ず検査者のサインとハンコを押す欄があって、
アメリカの陰性証明書類にはないというのが困りものなんですねー。
アメリカで大抵の人が検査を受けるドラッグストアのファーマシストは
受験者がメールで受け取る検査結果とは全く無関係に生きているため、
前回も今回も、日本語の書類を持って「ここにサインしてくれ」
と言いにくる日本人(TO)に困惑することしきりでした(TO談)
もしかしたら適当にアメリカ人ぽいサインを偽造すればそれでいいのか?
という悪魔の囁きもこうなると聞こえてこないでもありません。
しかしうちは家訓によりそういうことができないため、
真面目に毎回ストアのカウンターに書類を持って行っているのです。(TOが)
毎回毎回方式が変わり、結果にホッと胸を撫で下ろしたり、
スケジュールの調整と書類を点検したりと、(TOが)
どうしてこんな大変な試練を受けないといけないのかと
何度二人で顔を見合わせながらぼやきあったことでしょうか。
さて、今日は卒業式の合間と済んだ後の滞在記となります。
卒業式の後、TOが「卒業式の時に三人で写真を撮らなかった」と言い出し、
そういえばそうだったと、ちょうど他州から遊びにきていたMKの友人と
キャンパスに行ってシャッターを押してもらいました。
メインの建物の前で写真を撮ろうとしたら、アジアンガールズが
お揃いの白のワンピースの上にストールと帽子だけつけて
撮影会真っ最中だったので、しばらく待っていたのですが、
終わるどころか、人数が二人から四人に増殖したので諦めました。
キャンパスの芝生は、学校が設立された時から変わっていません。
アメリカの大学ではこのようにキャンパス中央にグリーンを敷き詰めて
広場のようになっているデザインがよく見られます。
本学名物の「最も塗り替えられたフェンス」は超手抜き作品。
上海のロックダウンをテーマにしていました。
「我々は上海と共にある」みたいな感じでしょうか。
今思ったんですが、これを塗り替えるペンキってどうしてるんだろう。
本学マスコットの黒いスコッチテリア、スコッティーくんは
ちゃんとブロンズ像になって讃え祀られています。
夏にももう一度来ますが、スクールショップに立ち寄ってみました。前から気になっている日の丸のついたストール、これは一体何?
さて、ここからはアクティビティの話。
遊びにきた友人がデザイン専攻という関係で、わたしが運転して
現代アート専門美術館「マットレスファクトリー」に連れて行きました。
わたしとMKはもうすでにここのノリについては知っていたのですが、
TOは最初から最後まで拒否感示しっっぱなしでした。
特に彼が首を捻っていたのが、この「肉を縫う」作品。
真ん中のメガネ女性が思い立って肉片を黒い糸で縫い合わせ、
その映像と結果写真をアートとしているものです。
これは前回来た時にはない作品でした。
部屋まるまる一つ使って、一人の作品。
吊り下げられた布は切り抜かれた跡があり、切り抜いた部分は・・・
これから縫い合わせるということでミシン台に畳んで積み重ねてあります。
タイトルは「アーティストの洋服」。
わたしとしては、古い住宅を使った展示場のこの電気ソケットの方が
はるかにアートとして値打ちがあると思ってしまったのでした。
少なくとも現在でも「何かの役に立っている」という意味で。
まあ、前衛アートは"Don't think, feel!" くらいの鑑賞態度でいいと思います。素人はね。
この日はライブハウス「コン・アルマ」に予約を入れました。
以前ここでも紹介したことがある郊外のライブハウスのダウンタウン店です。
ご覧になればお分かりのように、マスクをしている人はいません。
この時のアメリカのマスク着用状況は、空港では職員、
卒業式ではファカルティと卒業生全員が着用で、
あとは努力義務という感じでしたが、レストランや戸外ではほぼ0%。
日本のように「マスク会食」などという妙な?奨励はされていません。
前にも書いたかもですが、有名なミュージシャンが、
「いいライブハウスの条件は良いキッチンを持っていること」
といったことがありまして、それでいうとここは合格ってこと。
これはわたしが注文したマグロのPOKE丼。
ハワイ発祥の海鮮丼ぶりのことですが、これは謎の植物乗せ。
紫のは和食にも使う穂紫蘇でいいとして、黄色いのは・・・菊のつもりか?
MKが予約をしていてくれたので、ピアニスト(体重1t)の横に座りました。
左の方にいる真っ白な顔の女性がこの日の歌手です。
トリオの時にはバリバリのジャズを演奏していましたが、女性歌手は
ジャズだけでなくアメリカ人大好き「I say a little prayer 小さな願い」
「アンジー」など、ポピュラーを歌って観客には大いに受けていました。
メニューが面白かったのでつい頼んでしまったノンアルコールカクテル、
その名も「ラッシュライフ」(酔いどれ人生。ノンアルなのに)。
そのメニューがこちらです。
「Lush Life」はジャズの有名なスタンダードです。
この楽譜はジャズ屋さんならご存知「フェイクブック」のコピーかと(笑)
デザートにアイスを頼んだらこんな物騒なものが出てきました。
卒業式の後の「記念ディナー」に予約が取れたのはかろうじてここだけ。
アンディウォホール美術館や球場があるノースショアのレストラン、
その名は40 North。
同じ地域にマットレスファクトリーもあり、この一帯は
アフリカ系のコミュニティとなっていますが、それとは別に
古いピッツバーグの面影を色濃く残す住居が立ち並んでいます。
ここは天井が高いビルの中身を改装して、半分が書店、半分がレストラン、
そして真ん中にはグランドピアノのあるステージとなっており、
コンサートも行われるなかなかカルチュアルなスポットとなっています。
壁にはいろんな言語の文字が意匠として書かれているのですが、
その中でもひらがなが妙にかわいらしいのでした。
料理も洗練されていました。
これはわたしが頼んだパンフライドされた虹鱒の一品。
ビーツとキャベツのスープ。
ディルを混ぜたヨーグルトとゆで卵にチリペッパーがかかっています。
ところで、キャンパスでシャッターを押してもらった友達というのは、
MKの高校の同級生だった女子です。
彼女は身長170センチ近くあるそうです。
今の青少年は皆そうなのか、アメリカだからそうなのかはわかりませんが、
彼らの友情関係に男女は関係ないようです。
以前MKは休暇の時に彼女の実家に泊めてもらっていますし、
今回もMKの部屋に泊めてやっていました。
また、同じアパートの別階に住んでいる同級生の親友?も女子です。
卒業式の時にMKと同じようにいろんなものをガウンに付けていた子ですが、
今回彼らはどちらもめでたく同じ西海岸の大学院に合格しました。
その「友達」の話をわたしたちはしょっちゅうスカイプで聞いていましたが、
現地に行って初めて、それが女の子であることを、
しかも彼らの教授から聞かされ、驚いたものです。
ちなみに教授は、二人がプロジェクトを一緒にしているのみならず、
あまり仲がいいので、付き合っているのかと聞いたそうですが、
二人とも現下にそれを否定したということでした。
「あれだけ友達の話してたのに、女の子だってことだけなぜ言わなかったの」
というと、
「聞かれてないし、別にそんなの関係ないから」
という返事でした。
いや、関係あるだろう。
彼が「友達」が日本に行きたがっているから一緒に帰るかも、というので、
もしそうなったら京都旅行をアレンジしてやろうと思っていたのですが、
女の子だと知らなかったら、二人同室にするところだったよ。
でもその時はやっぱり「友達だから」といって同じ部屋に泊まったんだろうか。
MKは男だから構わなくても、女の子と特にその男親は
大いに構うと思うんだけど、こういう考えを「古い」で片付けられてもなー。
続く。