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Channel: ネイビーブルーに恋をして
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ディーゼルエンジンルームの計器類〜シカゴ科学産業博物艦 U-505艦内ツァー

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MSIのU-505艦内ツァー、そろそろ終わりに近づいてまいりました。


前回、10番のディーゼルエンジン部分についてお話ししましたが、
今日はもう少しディーゼルエンジンについて触れます。


最後のコンパートメントに移る隔壁境ですが、
ごらんのようにここは現在普通の通路が増設されていて、
見学者がまっすぐ歩いていけるようになっています。

ここもまたもともとは水密ドアがあった場所で、
それも見学のために取り払われています。

頭上には、背の高い人が頭を強打しないためのクッションまで・・。


最後尾にいるわたしがエレクトリックルームから振り返ってみると、
そこにはディーゼルエンジンルームがこのように見えます。


艦の両側にあるディーゼルには、独自の制御セット、
エンジン次数電報、シャフト回転数インジケーターが備わっています。
捕獲の後はテストのため運び出されていたエンジンですが、
ボートがMSIに運ばれてから、最終的には完全な状態に戻されました。
【ディーゼルエンジンの稼働メカニズム】

ディーゼルエンジンの作動には空気が不可欠です。

ディーゼル用の空気は、潜水艦が浮上しているとき、
司令塔の側面にあるポートまたは開口部から取り入れられました。

取り入れられた空気は、ダクトを通ってエンジンルームに流れ込み、
そこからスーパーチャージャーによって吸い込まれ、供給されます。

このようにして、空気の流れとともに吸い込まれた水は
ビルジに拡散し、そこからポンプで排出されます。

エンジンからの排気ガスは艦体をめぐる配管を通って、
艦尾の上部構造の下で放出されました。

潜水手順の最重要事項は、まず吸気バルブと排気バルブの両方を閉じて、
エンジンルームやエンジンに水が流入しないようにすることでした。
オイルは艦体に備わった各所の燃料貯蔵庫から、
エンジン上のタンクにポンプで送られ、シリンダーに供給されます。

ちなみにディーゼルエンジンは燃焼のための点火プラグは必要ありません。

燃料と空気の混合物は圧縮されることによって点火されます。
各ディーゼルエンジンには、マシナリー・メイトが
動作の維持に必要なデータがわかる制御装置と計器が付属していました。

左舷側エンジンの計器

その中には、クランクシャフトの回転速度を示す
エンジンのクランクシャフトタコメーターもありました。
(おそらく画像左上の計器)

ボートを真っ直ぐに航行させるために、通常は
両方のクランクシャフトが同じ速度で回転するわけですが、
混雑した場所での旋回では、左舷と右舷のクランクシャフトの速度を
変えることで効果を得ることができました。
各シリンダーの温度は、垂直の計器の列に表示されます。
(画像右側の縦二列に並ぶ計器、白い札には番号が打ってある)

その隣には艦内に多数設置されているエンジンオーダーテレグラフがあり、
司令塔から艦長によって指令された速度を知らせていました。
(画像の右がわにある赤い枠の計器)

これは右舷側の計器です。
こちらのエンジンオーダーテレグラフはブルーです。
あとは見比べても面白いくらい左右対称。

大型の換気ファンとそのダクトはディーゼル制御エリアの両側にあり、
ボート全体に空気を循環させていました。

画像だとダクトは両舷ともに床レベルに走っているのが確認されます。

乗組員の呼吸により空気が二酸化炭素で汚れると、
化学物質が二酸化炭素を吸収して空気を浄化しました。

乗組員が使用する酸素の代わりにボトルから酸素を放出することもでき、
乗組員が個別の酸素マスクを使用することもありました。
(以前ここで取り上げた『タウホレッター』ですね)

潜水艦乗組員にとってもう一つの問題は、
ディーゼルエンジン稼働時に生まれる水分の量により、
艦内の湿度が不快指数100%レベルに上昇し、
乗組員の作業効率まで悪影響を及ぼすことでした。

また、湿気は複雑な電気システムにショートを引き起こす危険性もあります。
空気供給に関連するもう 1 つの深刻な問題は、ガスの危険性でした。

バッテリー充電中、無色無臭で非常に爆発性の高い水素ガスが放出されるので、
これによる爆発を防ぐために予防措置を講じる必要がありました。

さらに、塩水がバッテリー内の酸と混ざると、致死性の塩素ガスが発生し、
ボート内に刺激臭が発生します。
これは比較的少量でも生命に危険を及ぼす可能性がありました。

乗組員は、コンパートメントが汚染されていることに気付いた場合、
汚染されたコンパートメントから速やかに離れ、水密ハッチを閉めて密閉し、
同時にその区画への空気ラインを遮断することになっていました。


■電気モーター室とマニューバリングルーム




さて、次のコンパートメントに進みます。

電気モーターとマニューバリング(操船)室には
ボートの電気モーター類が収納されています。 


この図の11番です。
マニューバリングルームでまるで教壇のようなところから説明する説明員

U-505 は、水没時には、客室内の通路の両側に 1 つずつ、
それぞれ定格 493 馬力の 2 つのダイナモーターによって推進されました。


U-505 は、潜航時、エレクトリック・モータールームの左舷前方にある
これらの装備から制御されました。


ここでの機器には、各ダイナモーターの制御盤、エンジン順序電信機、
シャフト回転数計、この写真に見える舵角計器が含まれます。

各モーターは 1基の3枚羽根プロペラを駆動しました。

潜航時のボートの最大速度はデータ上7.5ノットでしたが、
バッテリーが短時間で消耗してしまうため、
この速度はほとんど使用されることはありませんでした。


これらのモーターに電力を供給する蓄電池は、
デッキレベルの下の前方と後方の特別なコンパートメントに配置されており、
(多分この写真の下側のその向こう?)
この部屋にある45トンの電気モーターの動力を提供します。 
エレクトリック・モータールームとマニューバリングルームには
ボートの電気モーターが収納されています。

U-505の潜航時には、客室内の通路の両側に 1 つずつある、
それぞれ定格493馬力の2つのダイナモーターによって推進されました。


■ 項末付録:米海軍潜水艦スラング集 
【 I・J・K・L・M】

"I can not confirm nor deny the presence of nuclear weapons
 aboard any Navy vessel" 
「海軍艦艇に核兵器が搭載されているかという問いには
そうともそうでないともお答えできかねます」
一般市民に、潜水艦に核ミサイルが搭載されているかどうか、
尋ねられたときの海軍軍人としての標準的な回答


"I could tell you, but then I'd have to kill you" 
「それを答えることはできますが、わたしは
聞いてしまったあなたを殺さなくてはならなくなります」

潜水艦の乗組員が特定の任務について質問されたときのもう一つの定番回答

"俺はお前が海軍で過ごした時間より、試験深度でゴムを吸いながら
シッターに座って配管タブを読んでいた時間の方が長いんだよ、
ya non-qual dink puke.(このノンケ(非資格)のチ〇〇ス野郎が)"

これの多くのバリエーションが存在するが、
非適格者(潜水艦乗組員の適応資格)を追い込むために使われる
バリエーションとしては、

"俺はお前が航海したよりもたくさんの塩水を靴下から絞ったぞコブ野郎!"

"俺のベルトバックルの方がお前よりもずっと長く船の上で暮らしてる”

“I had it, you got it. Any questions, I'll be in my rack”
「終わりました、次ワッチです。なにか質問があったら自分のラックまで」

一般的な、省略された、ワッチ終了者から次のワッチへの非公式の交代劇
通常、交代する監視員が非常に疲れているとこんなふうになる

“If it don’t move, paint it”
「動かないものは塗れ」

海軍の執拗なまでのペンキ塗りへの執着を揶揄して

"If it is f●cked - unf●ck it" 

なにか壊れているならそうでない状態にしろや!という意味

 “If it was up your ass eating a ham sandwich you'd know” 
「もし君のお尻がハムサンドを食べてたら、君はそれに気づくよね?」

非適格者に資格について質問をして、彼が
「わからない」と返してきたときの『気の利いた』返事

“If you are looking for sympathy,
you can find it in the dictionary between s●it and syphilis”
「同情という言葉は、辞書の”s●it”と”syphilis(梅毒)”の間に載っている」
自分は決して何かに同情などしないことをこういう

I'm so short, when I look in the mirror, I'm not there!”
"俺は背が低いから、鏡を見ても写ってないんだ!"

離任日やその他の重要なイベントが近づいたときに使うフレーズ
"ファンルームでは、誰もお前の叫び声なんか聞いちゃいねえぞ!" 
 やる気のない非資格者に対しての「脅し」
"I was never there, not aware,
and have no knowledge of any particular operation"
"その場にいなかったし、知らなかったし、特定の作戦についての知識もない"

特殊作戦についての質問に対する標準的な答え
"I would rather have sister in a whorehouse
 than a brother on a skimmer"
「兄がスキマーに乗っているくらいなら、妹が売春宿にいる方がまし」
スキマーは水上の油除去装置のこと
転じて:水上艦は最低だ

ジョー・ネイビー(Joe Navy) 
海軍以外での生活がない生活者の別称
L.B.F.M. Little Brown F●ck Machine
アジアのセクシーな女の子、売春婦やBガールに対する蔑称(愛称)。L.B.F.M.P.B.R.Little Brown F●ck Machine Powered By Riceとも

おそらく今はポリコレでこれ関係は全滅のはず

Lieu-fucking-tenant
(大尉)

悪口を別の言葉の内側に入れるという海軍の慣習を示す言葉
Abso-f●cking-lutley(もちろんさ)というのも皆大好き

「SATC」で「あなたはほんとの恋をしたことあるの」
というキャリーの質問に、ミスター・ビッグがこう答えてましたね。

Lifer(ライファー)
海軍をこよなく愛し、20年以上の勤務を希望する
将校と下士官の両方に付けられた名前一般には特定の分野またや組織、特に軍隊で全キャリアを過ごした人のこと

Lifers は、他の人に再入隊するよう説得しようとしがち
また、「セーラーが必要としているもので、
彼のシーバッグにないものは何もない」などと言う
 セーラーは配偶者や子供に会う必要はないらしい
L.I.F.E.R. 
上のLiferの「別の意味」として
 Lazy Incompetent F●cker Escaping Reality
現実逃避する怠惰で無能な人
Lazy Incompetent Fucker Expecting Retirement
引退を待つだけの怠惰で無能な人

Lifer cup

「THEカップ」とも呼ばれる
磁器製の白いコーヒーカップに青いストライプが入ったもので、
繰り返し使ううちに茶色く汚れていくのが常である
不満のある後輩がいたずらで使う以外は、決して洗われることがない

Lower-than-whale-spunk-non-qual-dink-puke
(クジラより肝っ玉の小さい非資格野郎)

ドルフィンマークを持っている潜水艦員が、資格のない水兵につける愛称

メール・ブイ
船への郵便物を置いておくための架空のブイ通常、新米乗組員はメールブイを配られるが、
これは経験豊富なセイラーたちのエンターテイメントともいえる
Make a hole!or make a hole, working Navy!
 
誰か邪魔になっている人に「穴を開けろ」とか
「ギャングウェイ!」と叫んで道を空けさせる野蛮な海軍の作法
Mandatory fun (必須の楽しみ)
ピクニックやパーティーなど、参加することが義務付けられている楽しみ
まあ仕事だよね。

M.A.R.F. 
Make a Round Fu●ker. 

巡回警備のワッチ担当がミサイル・コンパートメントを通過するときミサイル担当が彼らに投げつける言葉

何かワッチ担当に恨みでもあるのだろうか。

ミート・ゲイザー(Meat Gazer)
=肉を見ている人?乗組員が尿を採取するのを一日中見ていなければならない上級下士官
Men Working in the Sail
1MC(艦内)アナウンス

「セイルの中で作業している人がいます。
マストやアンテナを上げたり、下げたり、回転させたり、
放射したりしないでください。
セイルの中で作業している人がいます」

メートル・フ●ック・トン(Metric f●ck ton)

何かの重量が大きいときに使われる、高度に専門的な測定用語
「butt ton」「shit ton」「that's f●cking heavy」とも
マインド・ユア・バブル(Mind Your Bubble) 

=泡に気をつけろ
 船の前後左右の角度を示すこと

ダイビング・オフィサー・オブ・ザ・ウォッチ
(DOOW 「ダイブ」と発音)は様々な手段で船の角度をコントロールする
角度が大きくなりすぎると、"Mind your bubble "と命じられる

海面付近の荒れた天候では、ボートの角度を維持することは非常に困難
もし船の角度をコントロールできなくなったとき、
彼は "Lost the Bubble "(泡に迷った)と言われる

マウス・ハウス

弾道ミサイル潜水艦の俗語で、ミサイル担当が通常使用するエリアのこと
また、MCC(ミサイル・コントロール・センター)の説明にも使われる

"Mr.(違反将校の名前をここに挿入)は、
指示が靴のかかとに書かれていても、
ブーツから小便を出すことができないほどクソバカだ" 

 下士官が、若くてバカで、『サル』な将校を表すのに使う

Mung ムング 

スカッパーの中や上にある、鼻水のような粘性を持つ
濃い緑色や茶色の植物の残留物。(主にエンジニアリングスペースで)

マッシュルームクラブ 

一部のクルーが所属している架空のクラブ
「奴らは俺らにSh●itを食べさせ、暗闇に閉じ込めて育てている」

"My mood has a slight down bubble"
=「気分が少し落ち込んでいる」

 潜水艦の言葉で、「今日は嫌なことがあった」という意味
ダウン・バブルという言葉の選択が潜水艦流

Mystery Shitter(ミステリー・シッター)

 酔って陸から戻り、安全にトイレ(ヘッド)に辿り着けず、
自分のラックに登って眠る前に、ランダムな場所で排泄する人

また、こっそり帰ってきてトイレを使い、
流さずに便器に残したままにしておく人にも使われる

朝になって、犯人探しが始まるんですねわかります。


続く。




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