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Channel: ネイビーブルーに恋をして
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USS「レクィン」公開再開!

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今日から新シリーズ、USS「レクィン」を始めます。
ピッツバーグの中心を流れるオハイオ川沿いに係留され、
カーネギーサイエンスセンターの展示の一つとして公開されている潜水艦。

わたしがピッツバーグを訪れるようになってすぐその存在を知り、
コロナ流行真っ最中に外側だけを見学してきたわけですが、
ピッツバーグ最後の年にようやく内部ツァーが再開されていたので、
ここで紹介するために突撃してまいりました。



カーネギーサイエンスセンターと「レクィン」が係留されている河岸の間には
普通に川沿いの遊歩道が横たわっており、
そこを通る人は誰でも潜水艦の姿を間近に観ることができます。


遊歩道側からも博物館への入場は可能となっており、
チケットセンターにもそのままアクセスできるというおおらかさ。


潜水艦の位置からオハイオ川の向こう岸を見ると、
ピッツバーグ名物のケーブルカーがちょうど上下行き交うところでした。


前にも書きましたが、昔は斜面の下と上を繋ぐ近道として、
「ピッツバーグ・ダッチ」と呼ばれるドイツ系移民が敷設した交通機関です。
そういえばザルツブルグにも全く同じようなケーブルカーがあったなあ。
誰もが車を持っている今日では輸送手段というよりも
歴史的な構造物として後世に残されています。


今ではピッツバーグといえば橋とケーブルカー、というくらい、
はっきりいって他にはわりとなにもないところなので、
これを保存し、シンボルにしたのはある意味英断だったかもしれません。

川沿いに切り立った斜面の上は住宅街になっています。
このとんでもなく目立つところに看板を作った「アイアンシティ ビール」は、
景観を損ねているという理由で訴えられたそうですが、
結局裁判に勝って、看板を残す権利を得ました。
ただ、言わせてもらえばこの看板のデザインが悪すぎ。もう少しいい感じだったら文句は出なかったんじゃないかという気がします。
というわけで「レクィン」のセイル部分を拡大。


ご存知のように、潜水艦の潜望鏡には、攻撃用と捜索用があります。
この写真の左側が捜索用で、先細りの方が攻撃用だと思われます。
そう思った理由は、捜索能力重視の捜索用は大きく、
いざ攻撃となった時は相手に発見されないように小さな方がいいらしいから。
(という説を見つけたのですが、違っていたらすみません)
ちなみに最新式の原潜の潜望鏡は非貫通式電子光学潜望鏡(電子光学マスト)
は、攻撃用と捜索用の機種区別はなく、同じ型のものを2本装備しています。

(同じ型ならなんで一つにしないの?という気もしますが、
分けた方が機能的である理由があるのでしょう。)

ちなみに、自衛隊の潜水艦は光学式が搭載されていますが、
「そうりゅう」はこの他に光学式の潜望鏡も搭載しているそうです。
光学式に何かあった時のバックアップなんでしょうか。


ちなみにこの捜索用ペリスコープの映像は、
博物館内部に設置されたモニターで見ることができます。
あまりに鮮明な画像なので、はめ込み画像かと思いました。

コロナ時にここに来た時には当然内部公開を中止していましたし、
これしか関係展示がなかったので、この写真を撮ってお見せしたものですが、
若干展示が変化しているようなので、もう一度アップします。
まず真ん中のダイブスーツから。


【アメリカ海軍マーク V ダイブスーツ】
1958年9月製
 1916年に発明され、1984年まで使用されていたMk V 潜水服により、
ダイバーは以前は到達できなかった深さで作業できるようになりました。

加圧スーツはゴムの上に綿のキャンバスを重ねて作られており、
真鍮のヘルメット、手袋、加重ブーツには防水シールが付いています。

ダイバーはメインリグの下に保温のためにウールのボディスーツを着用し、
浮力と再浮上を助けるために重りのあるベルトを着用しました。

Mk.Vの技術は、高高度飛行用スーツや、初期の宇宙服の開発に役立ちました。

【錨鎖 アンカーチェーン】
2.5リンク分の錨鎖
長さ: 38 インチ(96.5cm)
重量: 約 150 ポンド(68kg)

アンカーとは、海底に埋め込むフックの一種です。
本体はシャンクと呼ばれ、実際に底に食い込む「歯」をフルークといいます。

なぜアンカーには鎖が付いているのでしょうか?
アンカーチェーンは衝撃吸収材として機能します。
波や風がボートを動かすと、ラインがきつくなる前に
ボートはチェーンを底から持ち上げなければなりません。

アンカーチェーンは、海底の岩や瓦礫による
ナイロンロープの擦れを防ぐのにも役立ちます。

子供にもわかりやすい表現がされています。


【マーク9 MOD3 爆雷 デプスチャージ】
1945年2月製造

爆雷は、水上艦艇や航空機から投下される対潜兵器です。
この装置は、特定の深さで爆発するように設定でき、
ターゲットに爆発的な衝撃波を与えることができます。

マーク9は爆雷工学における大幅な進歩と言われています。

既存の砲身の形状を重みのあるティアドロップ型に変更し、フィンを追加して、
より速く、より直接的な軌道で飛行できるようにしました。

 Mod3のデザインは、第二次世界大戦末期から冷戦まで使用されました。

【魚雷】
説明はありませんでしたが、中身を抜いた魚雷が横たわっていました。
「レクィン」が搭載していたのと同じ大きさの21インチです。

というか、潜水艦魚雷のサイズは全て21インチに統一されてたんですけどね。

これは潜水艦の近くにあった謎の展示。

ある年代のアメリカ人ならおそらく皆知っている、
SFコメディ番組『ミステリー・サイエンス・シアター3000』のキャラ、トム・サーボ(赤い方)とクロウ。
撮影に使われた人形現物なのかもしれません。

トム・サーボの頭部はガムボール・マシン、胴体はおもちゃの
「マネー・ラバー・バレル」貯金箱とおもちゃの車のエンジンブロック、
脚の代わりにボウル型のホバークラフト・スカートをつけています。

このシリーズでは、こんなのもあったと驚愕。
MST3K: Gamera vs. Jiger - Saturday Night Live: Gamera! | SEASON 13
「ガメラ」が上映されているのをトム・サーボやその他が見ながら
ミッキーマウスの替え歌(ミッキーをガメラに変えて)を歌ったり、
ツッコミを入れるというタイプの番組だったようですな。
「ガメラ」はアメリカで放映されたらしく、英語に吹き替えられています。
大村崑さんがお父さん役ででてきたとき、彼らが
「コンちゃーん」と言っているような気がするのですが気のせい?




ツァー参加者は、申し込みをして時間が来たらここで待っていると、
引率の人がやってきて団体を案内してくれます。


そして、見学者一団とともに潜水艦に向かい、乗艦を待つ間、
アメリカンすずめのカップルがいたので写真を撮っていました。



潜水艦とは全く関係ないですが、どうしても見ていただきたくて・・。
すずめカポーは木に残った花殻を食べに来た模様。


上のオス?は日本のスズメに似ています。



下のメス?がまるではしゃいでいるみたい。
鳥や動物も写真に捉えた一瞬がとても表情豊かに見えることがあります。



表情といえば、潜水艦の甲板から鴨が泳いでいるのが見えたので、
なんとなく写真を撮ったのですが、アップにしてみると、
全員?がしっかりカメラ目線だったので驚きました。
特に最前列のリーダーは外部を常に哨戒する役目らしく、ガン見です。


潜水艦に渡る桟橋の手前には、参加したければチケットを買えとのお知らせ。



USS「レクィン」のスポンサーになったのは、地元の大企業である
PPG(船舶、インフラ、タンクなど大型の塗装施工会社)。
「レクィン」の展示にあたってはPPGが塗装を行ったので、
宣伝方々そのデータを公開しているのです。

カーネギー科学センターの冷戦時代の潜水艦 USS Requin は、
PPG PAINTS™ ブランドのおかげで新鮮な塗装を施されています。

SPEEDHIDE® プライマーとPPG 保護および船舶用コーティング製品である SIL-SHIELD™ シリコーン・アルキド・エナメル、
これら2 種類の高性能コーティング、約240ガロンを当社が寄付しました。
これらの製品は、優れた接着性、耐食性、耐久性のある仕上げを提供し、
USS「レクィン」のような鉄鋼の表面に最適です。

PPG Paintsラインは、世界有数の塗料会社である
PPG Industriesの事業部門PPG Architectural Coatings のブランドです。

また、施工にあたっては、足場の構築だけで280時間、
塗装には960時間を要したということで、その下には
「レクィン」を訪れる見学者が年間平均15万5000人だとあります。
数字の3と書いてある部分では塗装色についての説明があり、基本的に使用されているのは「Pantone430U」(グレー系)と白、黒。
3色の配色は、USS「レクィン」のような潜水艦博物館の標準です。
黒は船殻を覆い、灰色は上部構造、帆、マスト、レールを覆います。
艦体番号はもちろん白色です。

比べてみないと断言できませんが、コロナ閉鎖のころより
エントランスが綺麗になっている気がします。
さあ、それでは長年の課題だった「レクィン」内部潜入に臨みます。
続く。

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