全ては自分自身の不注意が原因であったとはいえ、
大きな二つの困難を無事解決し、なんとか無事に西海岸に到着しました。
その時はまだこちらでのCarPlayのためにeSIMを契約していなかったので、
ナビなしで行けるMKの大学院寮まで直行しました(冒頭写真)
![](http://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6b/6a/884a88930c66a33c9e68e2d5ba8a845a.jpg)
そして、今回の大きな目的の一つ、
日本で彼の元チェロの師匠に売ってもらった電子チェロを渡しました。
本物のチェロと違い、電子チェロはフレーム部分が取り外せるので
運搬が非常に楽で、「楽器のために一席買う」必要もありません。
飛行機では手荷物ではなく、取り扱い注意の楽器として預かってもらい、
到着した空港の特別窓口で受け取り(といっても床に置いてあった)ました。
心配していましたが、持ち込み荷物の一つとして料金は取られませんでした。
![](http://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3a/43/de412529c321973095a55cf4be254cd0.jpg)
MKを拾ってまずは、彼が昨日行ったばかりという
お勧めの中華で夕飯をとりながらeSIMの契約をしてもらいました。
![](http://blogimg.goo.ne.jp/user_image/07/67/e1b93cf897f033baa6690bda77b277dd.jpg)
日本では見ないタイプですが、これは餃子の一種です。
カップの中にスープとミートが入っています。
■ Airbnbに到着
![](http://blogimg.goo.ne.jp/user_image/24/bc/6c3da8a3652975567b228bca4e435e72.jpg)
ナビが使えるようになったので、今回のAirbnbにチェックイン。
エメラルドヒルズという、レッドウッドシティの丘にある邸宅です。
![](http://blogimg.goo.ne.jp/user_image/54/56/1a1c8e6d3f96b6f1adab3ad4222f69ae.jpg)
借りるのはこの建物の庭から入れるゲストルームです。
オーナーは建物の2階と3階に住んでいます。
高級住宅街なので周辺は豪邸ばかり。
![](http://blogimg.goo.ne.jp/user_image/52/f1/ab019eca8137184bf3922a023d0aa855.jpg)
テーブルの後ろに、上階に続く階段がありますが、
こちらからは入れないように、鍵付き扉で封じてあるため、
完全にプライバシーを確保され独立した部屋となっています。
![](http://blogimg.goo.ne.jp/user_image/58/64/0bd00b05f41c62db0ce622278ededd33.jpg)
こちらがベッドルーム。
![](http://blogimg.goo.ne.jp/user_image/31/d7/4990892a711fca4579a1088722069fe3.jpg)
ソファはベッドになるので、最大3人までの宿泊が可能です。
![](http://blogimg.goo.ne.jp/user_image/35/81/64213387481453c91750bda3da940e84.jpg)
庭だけでももう一軒家が建てられるに十分な広さ。
丘の上なので、夜は寒いくらい温度が下がります。
![](http://blogimg.goo.ne.jp/user_image/23/b9/fd05b9fef43062080ecfbb48a404e644.jpg)
部屋の前には椅子があって、
巣箱にやってくる鳥を見ながらお茶が飲めます。
![](http://blogimg.goo.ne.jp/user_image/54/53/0b00ff8a7fcb5a2c04c837edb778294d.jpg)
最近のiPhoneは、写真を撮ったら即座に素性を教えてくれます。
昔は西海岸の鳥の種類を調べるためにブックレットを買ったものですが。
![](http://blogimg.goo.ne.jp/user_image/08/f4/3b5839d1cfff074aaaeef0e56b96d489.jpg)
この、つがいで雛を一生懸命育てている鳥はユキヒメドリ、
英語名Junco(ジュンコー)。
自分の頭より大きな羽虫を捕まえてきてはむしゃむしゃして、
それをヒナに与えるために巣に飛んでいきます。
![](http://blogimg.goo.ne.jp/user_image/36/0c/78219183e5d23915185b04ad6330ca85.jpg)
庭にはジャスミンの香りがむせるくらい濃厚に立ち込め、
入り口のレモンの木にはたわわな実が成っていました。
![](http://blogimg.goo.ne.jp/user_image/24/86/189eef8b08b17f8ffd46f41783f463cf.jpg)
熟れた味が地面に落ちていましたが、これ食べられるのかな。
![](http://blogimg.goo.ne.jp/user_image/67/41/c221919a2284e12719001b8fa1d7ebdf.jpg)
この辺りは野良猫の代わりに野良鹿がうろうろしています。庭に鹿が涼みにきていました。
![](http://blogimg.goo.ne.jp/user_image/69/62/4aa67c1230afce2ed7e15941d27cd99a.jpg)
わたしがガラス越しに見ているのでこちらを警戒しています。
その後ろを駆け抜けていくのは特大のリス。
鹿はしばらく木陰で座ってうとうとしていました。
![](http://blogimg.goo.ne.jp/user_image/17/5c/5cf8621fd5810a3204ff7774b1433703.jpg)
近所には消防署がありますが、ほとんど普通の住宅みたいな建物です。
![](http://blogimg.goo.ne.jp/user_image/04/9e/b0e5094ae6f85e53d7ef447897d63245.jpg)
ただし、番地のポストに誰でもわかる消防車のマークが。
![](http://blogimg.goo.ne.jp/user_image/62/9c/17ba738f8da4569b3b0e8651b31cb2c4.jpg)
朝散歩に出てみたら、近所に真如苑USAという寺院がありました。
![](http://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1e/61/867ddcf8fc1363a4345e896071c8454b.jpg)
調べたら、1936年に開祖された日本の仏教系新興宗教みたいです。
日本ではオウム真理教以来宗教そのものが邪悪視される傾向にあるので、
この真如苑も何か色々と言われているようですが。
![](http://blogimg.goo.ne.jp/user_image/63/ce/d42be137f0efbfb69ccb29b9db293000.jpg)
広大な敷地の中は週末のせいもあって散歩している人が多数。
![](http://blogimg.goo.ne.jp/user_image/34/fa/5caf292dd3c2408089aff6dead3f8bb8.jpg)
犬連れの散歩者に、真如苑より注意喚起。
気温が25℃ならアスファルトの熱さは51℃。
30℃なら57℃。
30.5℃ならなんと63℃になってしまい、
51℃のアスファルトを歩けば1分で皮膚に異常が起こるとあります。
「もしあなたが裸足で歩いて熱ければ、彼らにとっても同じです」
真如苑の教義については当方知るところではありませんが、
敷地内を散歩する犬の健康被害の心配までしてくれる、さすが宗教団体。
■ 日本食、日本語人気
![](http://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7e/52/f56d13f0d2d32913723c747c4f423e3c.jpg)
到着して翌日、MKに、パロアルトに新しくできたという
フードコートに連れていってもらって、そこでびっくり。
ジャパンタウンでもないのに、この光景は何?
写真右のラーメン屋は「ORENCH」つまり「俺んち」です。
![](http://blogimg.goo.ne.jp/user_image/14/09/e2b02266229068158a4d1b0e2790f380.jpg)
MKはここでラーメンを頼んでいました。
「オレンチ」なんて店名、日本人じゃなければ絶対につけないよね。
![](http://blogimg.goo.ne.jp/user_image/08/65/456a7f099a685550ee4307f58cb15a6b.jpg)
もう一つの・・・日本食?かどうかはともかく、このバーガー店、
その名も「KONJOE BURGER」。
![](http://blogimg.goo.ne.jp/user_image/17/d0/04b495cf5666791151f9d43a043aa5b8.jpg)
そう、「根性バーガー」です。
メニューに日本語が使われていたりするわけではないですが、
目玉メニューのチキン唐揚げにMochiko=餅粉が使われているのが売り。
日本では今日び「根性」なんて言葉自体死語となっていますが、
これを英語で説明するとすれば何になるんだろう。
思いつくのはgutsですが、「必死に頑張る」という意味があるとはいえ、
「根性」さらには「ど根性」となるとちょっと違う気がします。
「恋の予感」並みに英訳しにくい日本語の一つではないでしょうか。
![](http://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3d/23/8aa79de705df38eb60b6234ffd6e3b59.jpg)
わたしは根性バーガーでシグネチャーの「KONJOE」を選びました。
例年アメリカに来ると、一度はバーガーを食べることにしていますが、
今回は初日にいきなりノルマを果たしたわけです。
パテはミディアムレアオンリー、オニオンとフライドエッグ、
そしてチリペッパーに「根性ソース」(漢字で書くとなんか凄い)がけ。
チリは思ったより辛かったので全部外していただきました。
![](http://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7a/d7/b67ad407a7ce3fb59093d421112678fd.jpg)
MKが「ここのケーキは美味しい」というので
写真右側のジャパニーズベーカリー&ケーキ屋(おにぎりもあり)
IKUKAでKabocha=日本カボチャのケーキを買って帰りました。
アメリカのケーキはどうも我々日本人にはただ甘いだけで、
下手したら色も形も食欲をそそらないものが多いのですが、
ここのケーキは普通に日本でも美味しいとされるレベルです。
IKUKAの意味は「いもクリカボチャ」。
日本のさつまいも、栗、かぼちゃのほのかな甘みと
でんぷん質のおいしさへの愛情に由来しているのだとか。
もちパン、バスクチーズケーキ、モンブランなど、
日本で愛されている味やアイテムがパロアルトで買えるお店です。
昨今、インターネットという通信手段で、
情報があまり歪められずに世界中に伝達され、
一昔前のような間違った日本食、間違った日本ではない、
本当に近い情報が現地に根付きつつあるのを感じるお店です。
(その点ジャパンタウンは正誤が混在していると感じる)
■「人生の謎を受け入れる」
一時、変な日本語のTシャツを着ている外国人の写真が
ネットに出回っていましたが、
アメリカ人が日本語を「クール」と考える傾向はいまだに、
というか、最近では特に若い人の間で顕著だと感じます。
アメリカのドラマ(わたしが見たのは『グッド・トラブル』)中、
登場人物が日本語の書かれたシャツを着ていることも多く、
街を歩いていても時々そういうシャツに遭遇します。
今回MKの寮に初めて行って、乗ったエレベーター内で、
学生らしき白人系男性が着ていたシャツの背中に、
なんの飾りも、絵もなく、ただ文字だけ、
「人生の謎を受け入れる」
と書いてあって、わたしは「うーん」と色々考えてしまいました。
日本語として全く間違っていないし、意味もわかるのですが、
日本人なら絶対にTシャツにこの言葉は書かないかな。
「極度乾燥しなさい」に近い生硬な感じもあります。
にしても、なんで日本語なんでしょう。
日本で購入できるウケ狙いのおもしろTシャツとは違い、
アメリカ人が「真面目に」着ているシャツに書かれた言語としては、
英語以外では日本語だけで、中国語やハングルを見たことはありません。
これも、日本という国の、特にアニメや漫画など、
その多文化全般がインターネットで伝播してきた結果、
日本ブランドが「クール」と受け入れられてる証左の一つでしょうか。
だとすれば、つくづくわが国先人の努力と才能、発想と発信力に感謝です。
続く。