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ニコン1+300mmレンズで撮るカリフォルニアジリス

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昨日こちらでFOXニュースを見ていて、オバマ大統領が

「イラクは終わった」

とかなんとか宣言したというニュースが流れたんですが、その中で

「(イラク侵攻に)911は関係ない」

みたいなことを言ったわけですよ。
それを聞いていた息子がこういいました。

「じゃ理由はなんだったの?
結局石油のためだったって言ってることにならない?
こんなことわざわざ言わない方がよかったんじゃね?」

先日コメント欄で911とアメリカの利益について話題になりましたが、
「911テロへの報復」という大義名分を否定してしまったら、
後に残るのは経済的利益しかないのですが。

撤退もシェールガスとオイルの増産が見込まれると同時に行われ、
イラクでの戦争が「石油目的だった」ことはもはや自明の理ですし、
今のアメリカが中東に望むのは、中東内での混乱がエネルギー価格の
高騰を生み、それが「シェール革命」の後押しとなることに違いありません。

いずれにしてもわざわざ911を話題に上げることは
あまり賢明な演説だとわたしにも思えません。
というか中学生にすらこんなことを言われてしまう大統領ってどんだけ。

 


さて、本日の話題です。

今回の渡米には今年始めに買った300mm望遠レンズを持ってきました。

ゴツいレンズを手荷物で持って来るのは随分迷いましたが、
ひとえにここシリコンバレーのバード・サンクチュアリで
ペリカンの飛来する写真を撮りたいという一念からです。

でも、望遠で飛ぶ鳥を落とす、じゃなくて撮るのって大変なのね。

こちらに移ってすぐにいつもの「ペリカン滑走路」にいって撮影してみましたが、
望遠レンズみたいな手ぶれの避けられないもので、
しかも航空機とは違って右から左に移動する鳥を撮るのは、
やはり三脚がないとどうも無理だとわかりました。

でもまあ、リスやシカ、遠くにいる動物を捉えることが出来たので
まあ持ってきて良かった、と自分に言い聞かせています。

何しろ手で持っているだけで重たいんですよ。
まだ負担のかかるのが左手で良かったってかんじです。



ここディッシュトレイルには、このカリフォルニアジリスのほか、
立ち入り禁止となっているトレイル以外の場所には
野生生物が多数棲息しているそうです。
トレイルというのはこの地域のごく一部にすぎません。

しかもこの地域に限らずアメリカにはこのような野生動物保護区域が
たくさんあり、関連・研究団体による調査対象となっています。
日本にも人が立ち入らないため結果的に保護区域となっているところは
いくらでもありますが、日本と違うのはこういった地域の殆どが
人間の居住地域と隣接しており、人間が自然を楽しみつつ野生生物と共存する
環境が当たり前のように整っていることです。



トレイル付近には滅多に現れないウサギ。
トレイルから見下ろした谷底を走っていました。



アメリカカケス。



リスや小動物を上空から狙っている猛禽類。
羽の内側に表れる模様が美しいですね。
この特徴で調べたところ、これは

Rough-legged Hawk

であるらしいことがわかりました。
ホークなので鷹なのだと思ったら、日本での名前は

ケアシノスリ

というそうです。
roughというのがもじゃもじゃの、毛だらけの、という意味なので

rough-legged=ケアシ

というわけですね。
ノスリというのは去年だったか、ここで撮った鳥の写真を見せて

「何という鳥かわからない」

と書いたところ、リュウTさんが
「ノスリではないか」と教えて下さったことがあります。
ノスリはタカ目タカ科ノスリ属で、

糞鳶(クソトビ)

という気の毒な別名がつけられています。
というか、何でこんな悪意の感じられる名前をつけられてしまったのか。

2年前、このケアシノスリが目の前でリスをわしづかみにして
さらおうとしたのを目撃しましたが、空中で落として、逃げられていました。



さて、自分の真後ろを横切るシカの親子に気づかず、
向かいから歩いてきた人に

「志村ー後ろ後ろー!」

と教えられてから、歩きながらも八方見張りを怠らず、
動くものがないかと注意していたのですが、おかげで見つけました。 




遥か向こうに一頭で歩いているシカを。
先ほどの子連れとは別の個体です。

 

木の茂みから出てきて、草の芽を探しているようです。
やはり枯れ草みたいなこの植物より、緑のものを体が求めるのでしょうか。



300mm望遠レンズばんざーい。
警戒心の強いシカですが、撮られていることに全く気づきません。

ただし、リスに向けると、そのいかついボディが飛び道具に見えるのか、
たちまち逃げられてしまうことが判明しました。
どんな場合にも万能なレンズはないってことですね。



たとえばこれ。
ディッシュトレイルというここの名前は、この通信アンテナ、
「ディッシュ」から来ています。

この全景をおさめようとしたのですが、この位置からはこれ以上引くことができません。
従ってどうしても端が欠けてしまうことになりました。

いろいろ撮りたければ広角と望遠2台持ちが理想ってことですね。
(広角についてはmizukiさんからのレクチャー以降、
次に一眼レフを買うことまで考えてはいるのですが・・)



ディッシュの写真を撮った直後、わたしの見張りセンサーが
またしても動くものを捉えました。
なんと、またシカです。
向こうも見張りのつもりか、一頭が木陰から出ていますが、
うしろには最低3頭のシカらしい影が見えています。



このディッシュトレイルを歩いていて今まで一度も
シカを見たことはなかったので、この日一日で三度も遭遇したのには
全く驚いてしまいました。

この日はここの「シカ・スペシャルデー」が開催されていたかのようです。



彼我の距離は約50m。
向こうもはっきりこちらを認め、警戒してずっと見つめています。
いかにも心配しているような表情。



じっと立っているうちに耳の後ろがかゆくなったらしく(笑)
後ろ足で掻いてから、



向きを変えるなりダッシュして行ってしまいました。
こういうときにも最大限の警戒をしていて、
大きな耳がきっちりこちらに向けられているのに注意。



歩いて行くと、去年なかった石積みのオブジェが。
立ち入り禁止の場所でこんなことをする奴は誰だ。



この時間になると、トレイルの周りに日陰のない場所には
リスはほとんど姿を消してしまいますが、全くいないわけではありません。



取りあえず皆朝ご飯はすんだらしく、このように
休憩している姿がそこここに見られます。



鉄条網の針金が体に刺さっているようだけど
いたくないのでしょうか。



こういう状態でいても、望遠レンズには警戒してこちらを向きます。
そして用心深い一匹が動き出すと一斉に逃げてしまうのです。



この写真を撮っていると、後ろを歩いていた人が歩きながら

「リス可愛いわよね〜」

と声をかけて行きました。
わたしと同じく、スクウェル・ラバーのようです。



手でしがみつきながら立っている様子がキュート。
尻尾の細い子ですね。



食事が済んだら日光浴をするリスもいます。
暑いのにわざわざこういうところにじっとしているのは
体の殺菌消毒を兼ねているのでしょう。

彼らの本能では面白いことが分かっていて、尻尾から熱を発するほか、
ガラガラヘビを撃退するために子どものいるメスは、
その抜け殻をよく噛んで、自分や子どもたちを舐めて、
自分たちの匂いをヘビと同じものに偽装するのだそうです。



草薮のようなところに巣があるリスは、
わざわざこうやって枝に登り、陽を体に浴びています。

かなり遠くから撮ったのですが、すぐこちらに気づき、
慌てて降りてしまいました。
邪魔してごめんよ。



日向でじっとしているのは、動くと上空から見つかりやすいからです。
その点こういう木の手すりにいるときには、
体毛が木の保護色となって見つかりにくいせいか、
木の柵に乗っているリスは陽が高くなってもたくさんいます。



柵の下の日陰も彼らのお気に入りの休憩所。



歩いて行くと消防車のサイレンが聞こえてきました。



遠くでしたが、どうやら火事が発生したようでした。



この地点はコースを歩き始めて1時間くらいのところです。
だんだんと高度が上がって、フーバータワーがもう下に見えます。



木の根元の”うろ”に巣を作っているらしいリスたち。



手前のリスさんお食事中。



手に持って食べているのは緑の葉っぱです。
どこから取って来るのでしょうか。



向こう側のリスに無駄にフォーカスを合わせてみました。
頭に何か乗せております。



手前のリスさん、食事が終わって何をするのか。



砂浴び?それとも食後の運動?



まるで茶筅をまわす茶人のような面持ちで
おもむろに土を掘り出しました。



後ろでじっとしているリスが可愛い。
つまり食後の砂浴びを始めようとした模様です。



このリスの右耳はケンカでかじられてしまったらしく、
欠けてしまっています。
どうもオスのようですね。

彼はしばし土の上を転がっておりましたが、ふとこちらに気づくと、




はっという感じで逃げてしまいました。
というか、今まで気づいてなかったのかい?







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