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Channel: ネイビーブルーに恋をして
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年忘れ映画ギャラリー その1

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年忘れギャラリー、映画編です。
これも、2013年度後半からお送りしたいと思います。
まずは・・・・・
って、これ映画でもなんでもないですね。



アメリカで読まれている坂井三郎の伝記小説「SAMURAI!」を、
日本の「大空のサムライ」では全く触れられていないロマンス部分だけ
抽出して翻訳した一連のシリーズのまとめとして、
勝手に配役をしてポスターをつくったというだけの絵です。

というかなんでゼメキス監督なんだよー。


それはともかく「大空のサムライ」では語られなかった坂井三郎の
恋人フジコとの出会いと別れ、最初の妻ハツヨとの結婚式、
そして彼女の奏でたピアノ・・・。

「大空のサムライ」の「秘話」のようなこれらのロマンス、
一挙に翻訳してみましたので、ご存知なければ是非読んでみてください。
ただしわたしの翻訳なので至らぬ点もあるかと思いますが。

因みに「SAMURAI!」では坂井と笹井中尉はそれほど親密ではありません()


その1「大空のSAMURAI!」

その2「フジコとサカイ」

その3「フジコとの別れ」

その4「ハツヨとサカイ」

その5「ハツヨとの結婚」

その6「モーツァルトと月光」




「ライトスタッフ」

 

かなり入れ込んで解説したお気に入りの映画。
「実話」「男たちが集団で何かを達成する」
というわたしの好きな映画の要素が満載されている上、アラン・シェパードを
演じたスコット・グレンとエドはるみじゃなくてハリスはわたしの好きな俳優。

スコット・グレンの艦載機ドライバー姿も拝めます。

しかし、こういう映画を見て思うけど、あらためてアメリカってすごい国だなあ・・。

その1 空の男の(Right Stuff)資質とは

その2 「妻たちのマーキュリー計画」

その3 空に挑んだ男たち





「頭上の敵機」(Twelve O'clock High)



「東京上空30分前」で懲りて食わず嫌いになり
観ていなかったアメリカ国策映画ですが、ほんのはずみで
そのことをコメント欄で言ったところ、

「そんなことはない!」

と読者の方々に説得?されて観てみました。
ただの国策映画ではなく人間ドラマに焦点を置いているため
思ったより深みがあっておもしろかったです。



テーマが飛行隊長の「戦闘ストレス」というのがちょいと異色ですが、
これには実在のモデルがあったということが判明しました。

そしてこの映画でも強調していた

「ピンポイント細密爆撃」=「だからアメリカは正義」

について調べたところ、出るわ出るわ(笑)
結構これもアメリカらしい「建前」で、相手が日本になると途端に
正義をかなぐり捨てて無差別攻撃、つまりは細密爆撃をしていたのは
単に効率の問題だったという証拠がずらりと出てきてしまい、あらためて

「戦争に正義はない」

と認識することになったありがた~い(皮肉です)映画。

映画「頭上の敵機」~Twelve O'clock High
映画「頭上の敵機」~Twelve O'clock High 「アメリカの正義」


グレゴリーペックといえば、海軍軍人が遠洋航海でアメリカに行った時、
彼らと一緒に写真におさまっていて、それを見たことがあるのですが、
異人種かというくらい、って別人種なんですけど体型が違い、
まるで子供の中に大人が一人立っているみたいな図になっていました。
180センチくらいはあったみたいですからねえこの人。

当時のアメリカ人が日本人の背の低さをいかに揶揄したとしても、
残念ながら返す言葉なし、と完膚なきまでに思わされた一枚でした。


「あゝ陸軍隼戦闘機隊」



あの加藤隼戦闘機隊、隊長に佐藤充抜擢です。
「隼はい~く~」というあの有名な歌は、まだ加藤隊長が
存命の時に作られたのだとこのとき調べてわかりました。

しかも別の部隊の別の隊長が、プロに依頼して作らせた歌を
隊歌にしていたところ、加藤建男の映画を作ることになった会社が
それをテーマソングにしたために、これ以降この歌は「加藤隊長の歌」
となってしまったという・・・。


わたしが当初の作曲依頼をした丸田隊長だったら、
ちょっと、いやカナーリ嫌な気分になると思います。




加藤の部下、木原少尉の父を演じるのが、その問題の映画で
加藤建男その人を演じて一躍スターになった藤田進。
これも何かの縁なのか。

とにかくこの映画、実際に見ると「なんじゃあこりゃあ」感満載ですが、
当ブログ的には、この一連のエントリは我ながら傑作だと思っています。
(芸風的な意味で)
こんな映画に(失礼?)、しかも突っ込みどころに真面目に突っ込んでいるのは、
当ブログだけだと自信を持って言います。

騙されたと思って読んでみてください。結構笑えます。

あゝ陸軍加藤隼戦闘機隊その1
あゝ陸軍加藤隼戦闘機隊その2



「燃ゆる大空」



先ほどの映画「あゝ陸軍隼戦闘機隊」の劇中でも使われていた歌、
「燃ゆる大空」。
軍歌の中では飛び抜けてリズムがモダンで、(弱起始まり!)
長調のメロディは、特にサビの部分に明るさがあります。
今にして思えば「ウルトラマンのテーマ」に雰囲気がそっくりなのですが、
つまり当時は「超先取的」な戦時歌謡だったと言えましょう。
「空の神兵」もこういった系統の名曲で、こちらが高木東六、
「燃ゆる」は音楽界の重鎮山田耕筰の作曲です。

その「燃ゆる大空」をテーマソングとして生まれたこの国策映画。
曲は明るいのに、内容は思いっきり悲壮で、予科練飛行兵となった
4人の少年たち(といっても俳優の平均年齢30くらい)は、
お話が進むにつれて一人減り二人減り、最後に一人を残して
三人目が戦死する今際の際に軍人勅諭を唱える、という、
あらすじだけ聞いたらそれだけで気が重くなるようなシリアスなものです。

主にこの映画については「国策映画」とは何かということに焦点を置いて
語ってみました。

その1 日本戦争映画の「ドラマツルギー」

その2 「陸軍航空機総出演」

その3 「失われた名場面」



戦時中、慰問映画にするために、リールを軽くするため&「女性が紅涙を絞るような」
シーンを割愛するためにごっそりカットされてしまった(らしい)
この映画のクライマックスシーンを、想像で再現してみました。


その4 「死生一如と軍人勅諭」



国策映画で最後に軍人勅諭を唱えて死ぬ、なんて
おそらく左寄りの人間が観たら(見ないかな)
軍靴の足音でうなされること必至のゴリゴリ戦争賛美だろう、
というのは簡単ですが、その「軍人勅諭」だって、軍人が唱えたから
戦後無茶苦茶言われているだけで、内容を見る限り
特に好戦的なことはいっとらんじゃないか、たとえば自衛官になるときにする
服務の宣誓と比べても、あまりその本質に違いはないのではないのか、
とこの傾向に真っ向から「弁明」してみました。

また、映画のテーマである「よく死ぬこと」=「死生一如」
と解釈してみました。

勢い余って監督の阿部牧男、主役の大川平八郎の英語ネームから

その5 ヘンリーとジャック

というタイトルをつけ、彼らのアメリカでの経歴や映画人としての心情にまで
言及しております。





明日に続く。


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