平成27年総火演観戦記、最終回です。
そして90式戦車が展示位置に侵入。
74式戦車に「ここまで」を示すストップラインを先導の隊員が左手で示してます。
車のバックのときオーライオーライとやるのとは少し違う動作です。
87式自走高射自走高射機関砲の車員が、誘導前にどこに停めるか看板を確認。
「あ、ここじゃねーわー。ここ近SAMだわー」
「俺たちはこっちー」
やっぱりタンク的なものって、ここで運転するんですね。
立ったまま目視で運転できるのか・・・。
彼の顔を出しているハッチには透明のガラスのようなものが見えるのですが、
ここから外を覗く(つまり外に出るのはヘルメットの部分)ためのもの?
10式戦車は最後に到着。
12式地対艦誘導弾は、なぜかプログラムに装備の名前が乗っていませんでした。
確か状況のときに「ヒトフタ式」と言っていたような気がするのですが。
展示用にミサイル発射装置を立てます。
発射の衝撃を受け止めるため、車は宙に浮かせて固定するんですね。
やっぱり始まった装備のお掃除。
使い込んだ専用ブラシのようなもので泥を落としています。
ヒトマルは布で丁寧にぬぐってもらっています。
こちらもボディを布で拭き終わった後、
なんとタイヤホイールまで・・・・。
わたしなんか自動洗車機で「拭きあげ推奨コース」を選んでも、
自分で車を拭いたことなど一度もなく、ましてやホイールなど放置が基本。
でも、先日思い切ってホイールコートをしたら自動戦車じゃなくて洗車だけで
OKになり大変楽です。って関係なかったですね。
87式機関高射砲からもう一人出てきました。
三人乗りなんですね。
03式中距離地対空誘導弾。
89式装甲戦闘車。
これも今日は大活躍でしたね。
中距離多目的誘導弾。愛称「ちゅうた」(笑)
96式多目的誘導弾システムの「発射機」。
前にも書きましたが、これはシステムなので、6台の車両でワンセットです。
これが近SAMですよね。
「近SAM」93式近距離地対空誘導弾
SAMというのは
Close-Range Surface-To-Air Guided Missile
の略となり、他にSAMのついた名称を持つものは、
「短SAM」81式短距離地対空誘導弾、短距離防空用地対空ミサイルシステム
「携SAM」91式携帯地対空誘導弾 愛称ハンドアロー
などがあります。携帯するから携SAMって。(笑)
87式の三人、今日のお仕事が終わって和気あいあい。
きょうび、一般公開ともなると、自衛官はうかうかしていると
どんなところを写真で撮られているかわかりませんね。
今回、この装備が隊員からはハエたたきとは呼ばれていないことがわかりホッとしました。
というわけで、しばらくして装備の置かれたグラウンドが解禁になりました。
皆なだれ込んでいきますが、なんといっても一番人気は戦車3兄弟です。
ヒトマル戦車をバックに記念撮影。
90式もこの通り。
あっという間に人が倍々で増えていきます。
わたしはあまりにも足元がぬかるんでいたこともあり、またこれだけの人混みの中で
装備を見ても今更あまり得るものはないと判断して、会場を後にしました。
しかし、これは実に中途半端で、まずい選択であったことがのちに判明します。
というのは、今回はシャトルバスに乗らなくては行けない中畑駐車場だったので、
とにかくバスに乗るまでの列に並ぶのに大変な時間がかかってしまったのです。
最初に並びだしてから駐車場に着いたときにはなんと2時間が経過していました。
もし会場が閉鎖されるぎりぎりの2時まで粘っていたら、
もう少し混雑は緩和されていたのかもしれません。
ところで、この写真を撮っていたら、レンズがものすごく曇っているので、
水でも入ったのかな、と思いながら一生懸命設定を変えていたところ、
通りすがりの男の人が
「レンズにビニール袋が詰まってますよー」
と教えてくれました。
雨よけにしていたビニール袋が鞄の中でフードに入り込んでたんですね。
どおりで超フォーカスだと思ったze。(⌒-⌒; )
会場を出たところには売店もあります。
今回わたしは全てを用意して(サンドイッチと水)いったため、
売店の必要はありませんでしたが、帰る前に少し視察のため立ち寄ってみました。
ヒトマル戦車まんじゅうにはかねてから興味を持ってはいますが、いつもこの時間、
こういうものを買おうという気力が(荷物も重たいし)全くなくなっているので
今年も結局買って帰ることはありませんでした。
痛コブラ、痛NINJYA。
倒立するニンジャをかたどった萌えパッチ、確かに気になる。
しかし、もっと気になるお値段はなんと2800円。
そういえば後ろに座っていた人が、
「痛コブラのワッペン売ってたけど高かったから買えなかった」
といっていたのを思い出したのですが、確かに高い。
もしかしたらファクトリーではなく手作業で作っているせいかもしれませんね。
1000円くらいならここで見せるためだけに買ってもいいけど、
これはちょっとなあ・・・、ってことでわたしも買えませんでした。
さて、わたしが参加した総火演、天気が悪かっただけで、
あとは戦車の履帯が外れることも、砲弾のかけらが飛んでくることもなく、
先ほども縷々説明したように省かれた演習内容もいくつかあり、
ある意味一番不運な日であったというべきかもしれません。
その後、中の人に「あの事故」(破片が飛んできて怪我)のことを伺ったのですが、
被害に遭った人たち、飛んできてすぐにはどちらも自分が怪我をしていることに
気づかなかったというのです。
終わってから、あるいはしばらくしてから、
「あれ、なんか痛いなー」
と思って見てみると、体のどこかに傷があったのでこれは、と申告したらしいですね。
「前列でアドレナリン噴出させながら観てたからでしょうかねー」
などと笑いあったのですが、情報では顔とかではなかったようで
(さすがにそれならすぐ気付くだろうと思いますが)
関係者は不幸中の幸いに胸をなでおろしたということです。
「羨ましがる人たちもいたみたいですね」
と、今後の彼らの扱いについて探りを入れてみたのですが、そこのところは
さすが中の人だけあって、
「本当にこの度はご心配をおかけして申し訳ありませんでした」
とこちらに謝られてしまいました。
いやだから、じゃなくてですね(笑)
シリーズおしまい。