今このエントリを制作している日、「いずも」が横浜の大桟橋に入り、
いよいよ平成27年度観艦式も間近の雰囲気が高まってきました。
この日、舞鶴で遭遇した自衛艦の中には、その後ここを出港し、
横須賀などに向かったものもあるようです。
冒頭に写っている自衛艦旗は「ましゅう」のものですが、
「ましゅう」は瑞穂埠頭(横浜)に着いたそうです。
さて、「港巡り」の船の元海自OBによる「岸壁の母」独唱が終わり、
舞鶴港が引き揚げ船が寄港して、外地にいた人々の踏む最初の日本の地になった、
という説明が終わった頃、船はJMUの前を通り過ぎました。
大型船舶の一部分であることはなんとなくわかる部品です。
大型貨物船の船尾部分でしょうか。
お節介船屋さんの解説をお待ちしたいところです。
これはわたしにもわかる。船体の甲板部分ですね。
おそらく今まで上げていったパーツは皆一つの船のものだと思いますが、
こういう画像で船の規模なんかもわかってしまうものですかね?
JMUの敷地内に昔防空壕だったらしいこんなトンネルを見つけました。
赤れんが街近くの駐車場の隅にもやはり同じような防空壕があり、
夕潮台公園のふもとにもトンネルがまだ残されています。
今はJMUの倉庫となっている模様。
ここで訳もなく望遠レンズの限界を試してみました。
肉眼では見えなかったトンネル入口にオミナエシが咲いているのまでわかるのだった。
ドックのナンバーはだんだん遡ってきてNo.2まで来ました。
連休中だったせいか、稼働しているクレーンは一つもありません。
人の姿もまったくなし。
逆に、この辺りの工場や自衛隊が休みになる土日祝しか、この
港巡りの船は出港しないことになっているようです。
ここもJMUの岸壁だと思うのですが、「あたご」艦上から見えた、
修復中の「みょうこう」の近くを通りました。
「みょうこう」の補修はかなり大々的なもののようです。
シウスもアンテナ類にも、全てカバーがかけられているところを見ると
塗装を上から下までがっつりやり直す模様。
甲板の不思議な半透明のチューブは何でしょうか?
気体が通っているのは間違いないところですが。
艦尾に向けたしうすくんもカバーが掛けられています。
これ、なんだか専用カバーみたいですね。
一台購入につきもれなくカバーもついてくるサービスだったのかも。
そしてこれ。
不思議なマーキングがされているなあと思ったら、標的艦なんですね。
艦名までわからなかったので雷蔵さんにこっそりお聞きしたところ、
「いそゆき」であることが判明しました。
「いそゆき」は2014年3月13日、「すずつき」の就役と同時に引退し、
その後JMU舞鶴事業所へ回航され、実艦的改造を実施されたということです。
実験的改造・・・・・?
なんだろう。
現役艦にはとても施せない、例えばトランスフォーマー的魔改造かな。
ペイントはやはり「照準用及び計測用と見られる」とwikiにはあります。
用途は公開されていないということなんでしょうか。
BTG EVERST というばら積み船ではないかと思われます。
もしそうだとしたら竣工は今年1月にJMU津工場で行われたばかりですが、
ここには仕事できているのかな?
さて、この辺で船は左に回頭を始めました。
右手に海上自衛隊の岸壁を見ながら出発した岸壁に戻ります。
艦番号177「あたご」の前にいるのは艦番号118「ふゆづき」。
朝方見学した護衛艦を海側から眺めるのもおつなものです。
「あたご」はこのあと出港し、観艦式のために今は横須賀に到着しています。
受閲艦艇部隊の旗艦を務めるということです。
艦長と「観艦式でご縁があればお会いしましょう」と約束をしましたが、
今回は残念ながら「あたご」ではありません。
「あたご」と退役した「しらね」後ろ姿。
この角度から見るイージス艦が一番かっこいいのよね。
左側は新型ミサイルの標的艦になることが決まっている「しらね」ですが、
遠目に見ても、明らかに右側の「生きている船」とはオーラが違います。
主砲は砲身だけを外し、シウスやアンカーもリサイクルに回したようで、無くなっています。
そして・・・、
喫水線部分を拡大して「あたご」と比べると、退役した「しらね」が
どれだけ軽くなったのかが、よくわかりますね。
迫力の補給艦「ましゅう」、 AOE-425。
なんども言いますが、「ましゅう」の大きさは戦艦「大和」とほぼ同じです。
「ましゅう」の一部。
「ましゅう」「おおすみ」ともに観艦式参加組です。
受閲艦艇部隊の第6群所属として航行します。
「ましゅう」が海外派遣から帰ってきたときの映像は、映画「男たちの大和」の
冒頭シーンに使われましたが、撮影はここ舞鶴で行われています。
それを見ていた鈴木京香が、次の瞬間呉に移動していたのには笑わせてもらいました。
支援船たち。
支援船は自衛艦ではないので自衛艦旗をあげたりすることはありませんが、
自衛艦の文字通り支援をする縁の下の力持ちです。
支援船の識別番号はかならず『Y』から始まりますが、
ここに見える「YO」はオイルの「O」らしく、重油船です。
三隻とも「アブラブネ」とよむ「油船25型」です。
一番右の「YW-23」は「水船」。
『W』はウォーターの意味ですね。
水を運ぶ船と考えていいのでしょうか。
それでは「T」は?
これはタグ、つまり「曳船」です。
艦首には大型船を押すためのタイヤが装着されています。
曳船は1から始まって57番まではもう退役してしまっています。
なのになぜここに「01」があるかというと、99番まで行ったので
もう一回01から番号をやり直した結果、今の最新型が「03」なのです。
曳船につけられた赤いノズルのようなものはなんでしょうか。
自衛隊関係の施設で「赤」を意味するのは多くが消火なのですが、
これも消火バルブだったりします?
ミサイル艇「うみたか」が見えてきました。
午後からは曇りがちの空だったのですが、雲が不穏な雰囲気です(笑)
「うみたか」は「はやぶさ」型ミサイル艇の2番艦。
「はやぶさ」型の命名基準は「4文字の猛禽類」なので、これ以降
「おおたか」「くまたか」「うみたか」「しらたか」
と続いているわけですが、「はやぶさ」以外全部が「たか」になっています。
なぜ「わし」にならないかというと、海保が「うみわし」で使ってしまったからです。
90式艦対艦誘導弾連装発射筒をたくさん搭載しているんだなあ、
と思ってよく見たら、向こうにも同じ「はやぶさ」型が係留してるんだった。
おそらく向こうのは1番艦の「はやぶさ」でしょう。
今年の観艦式には「おおたか」「くまたか」「しらたか」が参加しますが、
またミサイル発射による「昇竜の舞」を見せてくれるのかな?
岸壁に書かれている番号は艦番号だと思ったら、単なる距離でした。
どこからの距離で何を表すのかは不明。
「ふゆづき」は引き渡し・就役式に立ち会っています。
そういうフネと再会すると、なぜか親近感を覚えるものですね。
「ましゅう」と直角に繋留してあるのは「ひうち」。
見るのも聞くのも初めてのフネですが、これは多用途支援艦といい、
海外では航洋曳船(オーシャン・タグ)と言われるジャンルのものです。
つまり外洋で曳航、サルベージ、潜水作業支援、水難救助、消防など、
多用途に活躍する海の何でも屋さんみたいな感じでしょうか。
何でもするのでこんな変わった形のボートも甲板に搭載しています。
その他、
消防装置一式
艦艇曳航装置一式
自走式水上標的・管制装置一式
魚雷回収装置一式
このようなものを搭載しているそうです。
「ひうち」というのはこの「ひうち型」の命名基準が「灘」であるからで、
「燧灘」「周防灘」「天草灘」「玄界灘」「遠州灘」
からとられたそれぞれの名前を持つ同型艦があります。
というわけで、舞鶴湾を一周して元の岸壁まで帰って来る途中、
こんなところでお弁当を広げている家族を発見しました。
釣りをする人が糸を垂らすスポットだと思いますが、楽しそうで何より。
この日はお休みだったので、舞鶴にいる護衛艦をほとんど見ることができました。
この後だったら幾つかは観艦式に向かってしまっていたはず。
さあ、それでは、彼女たちとの観艦式での再会を楽しみに待ちますか。