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Channel: ネイビーブルーに恋をして
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「あたご」と外国海軍の登舷礼〜平成27年自衛隊観艦式

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さて、第二回目の観艦式予行、「あたご」坐乗記に戻ります。
後甲板での椅子の争奪戦は一瞬にして終わりました。
朝早く来て座っていたのにどかされた人たちの椅子奪回に向ける意気込みはすごく、
蓋を開けてみれば、最初に座っていた人がほとんど椅子を確保することに成功したようでした。
まあ、遅く来て座れなかったのに、ここで一気に下克上的逆転を図るほどあつかましい人は
喜ばしいことにこの観艦式には来ていなかったってことでよろしいでしょうか。



外洋に出るまで、後ろに集まってくる艦の陣形は微妙に変わりつつ進みます。
今ちょうど左方から横浜出港組らしい艦がやってきました。いずもかな?



受閲艦隊の第1群、我々の後に付くのはこの「おおなみ」と「しまかぜ」です。
「しまかぜ」は祝砲発射という訓練展示を行います。


我が「あたご」は受閲艦艇部隊の旗艦です。
自衛隊の艦艇のヒエラルキーみたいなのがあるとしたら、こういうときには
優秀艦が旗艦になるのではないかと素人には思われますが、実際どうなのでしょうか。

雷蔵さんが一般公開で見てこられた感想によると、「雰囲気が良さそう」
ということでしたが、わたしも1日ここで過ごして、それを肌で感じました。
船という極限の「閉じた世界」では、良くも悪くも独特の「空気」「色」が形成されていきます。
それがプラス方向であった場合、その乗員はラッキーです。



「いずも」が隊列に追いつきました。
これから右回頭して第3群受越艦艇として列に加わります。
通り過ぎているように見えますね。



ほらね。
右後ろは補給艦「ましゅう」か「おおすみ」でしょうか。



12日は晴天に恵まれましたが、この日はガスが多く写真はいまいちです。

受閲艦艇部隊は前回の「富士と護衛艦」はポジション的に見られませんが、
曇っていても艦列は被写体として絵になりますから、艦尾からは常に多くの人が
カメラを構えて、こういう写真をカメラに収めていました。

艦橋にもう一度上がってみて、後方の写真を撮ってみます。
乗員一人一人が常に休みなく何かの仕事をしているのが護衛艦。



さて、我々受閲部隊は、ここで一足先に出た潜水艦隊を追い越します。



「うずしお」でしょう。



艦橋の様子がいつもと違うので注目してみます。
フィンに出るハッチがどこにあるかわかりました。
小さい出入り口ですね。



フィンに立って大海原を眺める乗員の立ち姿が絵になってます。
ここに出るときは、必ずライフジャケットを着用しなければならいようです。



漆黒の艦体は逆光のシルエットでも美しい。



航行中は艦長は艦橋に出ているものらしい。
ずっと中にいるより気持ちいいでしょうけど。ってそういう理由かな。



この写真で初めてわかったのですが、フィンに立つ乗員は腰に命綱をつけています。
カンを接続するバーがあるみたいですね。



こちらはこの後の観艦式直後、「あたご」が転回して潜水艦隊とすれ違う瞬間。
第4群の潜水艦隊は「いずも」の後に観閲艦隊の前を通り過ぎたばかりです。
速度が違うのでこうやって調整することもすべて計算されているという・・。

やっぱり自衛隊の観艦式はミリミリです。(使い方あってる?)

 

フィンの上の二人はよく見るとやはりラッパを持っています。
これ「あたご」に乗っていて聴こえた人いますかね?
まだ直立不動していますが、



回頭してきた旗艦の「あたご」が見えてきたら「解散!」となっているらしく、
すぐに三人ともハッチから中に入って行ってしまいました。
一人は双眼鏡でこちらを見てます。



さて、もう一度時間を巻き戻しましょう。
我が「あたご」が旗艦となって受閲を受ける直前です。



このころになると艦隊はお行儀よくほぼ一線で進みだします。



格納庫上で写真を撮っていたカメラマン。
まさか自分がこんな写真を撮られているとは思うまい。



はるか後方に、輸送艦「おおすみ」から降ろされたLCAC2隻がカルガモの親子のように前進中。
「おおすみ」にも一般客が乗っていたと思うのですが、もしかしたら
エルキャックの出入りを艦上から見ることができたってことなんでしょうか。

それはいいけど、ずっと後ろをついて走ってきていると、さぞうるさかったんじゃないでしょうか。



SH-60Kは、艦隊の周りを螺旋を描くように航行し続けていました。
ときには至近距離に見えるところまで近づいていましたが、
警戒監視するためにドアを開けてそこから三人の隊員が覗いており、
さらに一人は双眼鏡を当てているのがこの写真で判明しました。



いよいよ登舷礼が行われます。
格納庫の中に整列していた乗組員が「登舷礼用意」で整列しました。



3日前はわたしはあの船から「あたご」を見ました。
先導艦の「むらさめ」。



旗艦の「くらま」です。



続いてここからは「随伴艦」と呼ばれる、「うらが」。掃海母艦です。
大きくて収容力があることからここにいるとみた。



「てんりゅう」。訓練支援艦です。
後甲板にオレンジ色の目立つ標的機、MQM-74C「チャカII」が見えています。

訓練支援艦は「くろべ」「てんりゅう」と川の名前がついています。



練習艦「しらゆき」。
この艦にも知り合いが乗っていました。
実は同じ「あたご」にも知っている人が乗っていたことがわかりましたが、
それは船を降りてからのお話です。



「ちはや」。
昨日横浜で一般公開されていたので見てきました。
ここから見ても搭載人数が異常に多いのがわかりますね。
ほぼ全員が左舷に集まっているので、気のせいか船が左に傾いています。

観艦式で航行する船は、観閲付属部隊は右舷側で色々と行われますが、
それ以外は全ての自衛艦が「左傾化」することになります。



イージス艦「ちょうかい」。
今回、イージス艦の参加は北朝鮮のミサイル関係で最後まで参加が明らかになりませんでしたが、
無事にこられてよかったね。



というわけで、登舷礼終了。お疲れ様でした。
この日は前回よりも波がなく、登舷礼に立つのも楽だったと思います。



なぜ同じ受閲艦艇の「いずも」のおしりがみえているかといると、
観閲が終わったところで回頭して、やはり富士山を見ながら展開してくる観閲部隊と
もう一度すれ違う準備をしているのです。
今から「いずも」も転回する予定。



「いずも」の後ろの潜水艦隊もこの先で転回です。



潜水艦隊の後ろ、掃海艇の「たかしま」も受閲を終わりました。
今、観閲付属部隊の最後尾にいた「きりしま」に観閲を受けたばかりです。



疲れを知らない子供のように〜♪ LCACが「あたご」を追い越してゆく〜♪



と今時誰が知っているんだというベタな替え歌が出たところで、航空観閲の開始です。
繰り返しになりますので全部はご紹介しませんが、SH-60KとUH-60J。



前回写真を撮りそこなったMH-53E。 
岩国にある日本で唯一の航空掃海部隊の回転翼です。

この第111航空隊は、 港湾航路の安全を確保するため、機雷による脅威を排除することを目的とし、
また、保有航空機の持つ機動力と収容力を活かし、多くの人員・物資輸送が可能である。

とウィキにはあります。



シードラゴンとあだ名のあるMH-53Eは、たとえば掃海器具を牽引して
海上を飛ぶということなどもやってのけるのだとか。 



陸のちぬさんです。

・・・・ってそれだけかい!



P-3Cオライオンは、もちろん下総基地から飛んできています。



P-1。それだけかい!

ところで、われわれ受閲覧部隊には全く説明がなかったのですが、
航空機が上を通り過ぎている間、外国海軍の参加艦がすれ違っていたのでした。



まず、印鑑・・・・じゃなくて印艦、「SHAYADRI」。
「シバリク」級マルチロールステルス艦だそうです。
横須賀に停泊している時も、艦橋の壁に書かれたインド文字が印象的でした。



どれどれ、それをアップにしてみようかな・・・・・・

え?



もしかしたらインド海軍の皆さん、手すり掴んでますか。



うわー、全員手すり掴んで立ってるよー。しょうげき〜。
これがインド海軍の登舷礼における基本姿勢。
まあ確かにどんなにがぶっても、これならよろけるような無様なことにはなりますまいが、
なんというか、カルチャーショックだわー。



つづいておフランスの海軍艦、VENDMIAIRE。
フランス語らしく読むなら「ヴォンデミエ」が正しいと思うのですが、
意味は一月革命の最初の2ヶ月、10月と11月のことだそうです。

もちろん世界のフランス海軍、手すりなんか掴んでませんが、
みなさん手は後ろに組んでます。
ちなみに艦尾近くの6名は全員女性の模様。



そして噂の韓国海軍である。
なにかやらかしてくれるのではないかという世間の期待にもかかわらず、
ただ通り過ぎるだけの観閲にまで、さすがの韓国軍も斜め上はしないのだった。

というかね、韓国海軍の登舷礼のやり方って、もしかしたら日本式じゃないですか?
今回参加の外国艦のなかでもっともまともだったのが実は韓国軍だったの。

係留のやりかたなど、かなり「変」だったことがお節介船屋さんの告発で判明しましたし、
他の艦が揚げている日本国旗など死んでも揚げるつもりはなさそうだし、
なんのつもりか、甲板にカメラ隊がいて写真はもちろんビデオまで撮ってますけどね。

なんだったら今回の体験を参考に、自衛隊式の観艦式に一度挑戦してみてね!(はーと)



そしてアメリカ海軍のCHANCELLORSVILLE「チャンセラーズビル」。
これも南北戦争の戦闘地から取られている名前です。

安定のアメリカ海軍、ちゃんと日章旗もマストに上がっているし、
登舷礼の隊列も遠目にはなかなか美しい。



が、いかんせん君たちは服装がなっとらん。
作業服のまま登舷礼するんじゃない。



こちら「マスティン」さんもちゃんと日米旗を揚げてくれてありがとう。



やっぱり全員作業着だよorz

まあいいです。お国変われば登舷礼のやり方も姿勢も変わる。
観艦式を寿ぐそのお気持ちには変わりなし。(たぶんね)
みんなの登舷礼式、ありがたく受け取っておくぜ!



・・・あ、オーストラリア海軍の写真撮るの忘れた。



続く。 


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