今年も自衛隊音楽まつりに行ってきました。
ブログを始めた5年前にはそんな催しが世の中にあるとも知らず、
自衛隊関係の情報に触れると同時にこれは是非行ってみたいと熱望していたのですが、
3年前からチケットをいただけるようになり、連続参加すること通算6回目。
今回実は2カ所からお申し出があったのですが、必要なら送る旨連絡が来たのが2日前。
すぐに返事をしたものの、金曜2時からの公演にもかかわらずポストに届いたのが4時半でした。
チケット無駄にしてすみません、とお礼かたがたメールをすると、
「ブックマークかなにかにしていただければいいので、気になさらないでください」
という慈悲溢れる慰めのお返事をいただきました。
さすがはユーモアを尊ぶ海軍の末裔、この天然の破壊力には完璧に脱力です。
元海上自衛官侮りがたし。
さて、こうなったからには、土曜日の公演一本に全力投球です。
とりあえずこの場合の「全力投球」というのは、早く行っていい席を取る、
ということに他ならないのですが、一緒に行くつもりだった息子は相変わらず
「聴きたいけど並んで待つのはイヤ」
と参加を辞退したので、わたしは前回の観艦式でチケットを融通し合った
同好の士に前日になって連絡し、参加を誘いました。
自衛隊イベントには必ず参加、カメラに詳しい、自衛隊ハードウェアにはもっと詳しい、
政治思考だいたい方向同じ、歴史も勉強している、自分の国が好き。
だいたいこんな人であれば、たとえその他の部分が全く合わずとも、
オタトークだけで 何時間でも過ごせるものなのです。(経験談)
しかも相手は年季の入ったポジションゲッター、その豊かな経験から
どのイベントにはどう並んでどこを抑えればいいのか熟知する達人とくれば、
これはもう大船に乗った気で当日を迎えられるというものでしょう。
車で北の丸公園の第2駐車場を目指しました。
到着したのは11時半。公園内の車道を進むと、武道館手前でUターンさせられ、
二つある駐車場のうち一つを待つ列に並ばされます。
Uターンしてすぐ、車列整理の隊員が近づいてきて、
「今から並ばれても駐車場には入れられないかもしれません」
と窓越しに深刻な顔で言います。
わたしは、12時に終わる第一回公演に来た人の車が出て行けば、
かなりの数が入れると踏んでいましたし、たとえそれで入れなくても
第3回目の6時の入場時間までにはなんとかなるだろうと思っていました。
しかし彼はさらに
「車で来場するのは一応ご遠慮くださいとごにょごにょ」
と言い募るので、
「(持っているチケットは)6時の回なので、5時までに入れなければあきらめます」
と言って彼の進言を無視して待ち続けました。
どうやら彼は、そう言ってあきらめさせ、車の数を減らす役割だったらしく、
それからしばらくすると、何台もが後ろの列から離脱して公園を出て行きました。
まあ、2時公演の人は間に合うかどうか、この言葉で心配になったかもしれませんね。
しかし、この直後大量に1回目公演を終えた車が出て行ったので、
するすると列は進み、あっという間に駐車できてしまいました。
そこで車の中から相棒に電話したところ、驚きの返事が。
「6時公演の列の一番前にいます」
な、なんだってー!
さすがは達人、2回目公演も始まっていないのに、すでに3回目公演の列に並ぶ男。
なんでも、整理係の自衛官に言って第三回公演用の列を作らせたということでした。
観艦式の時に真っ暗な中車を走らせたのに、それでもゲットできなかった
「列の先頭」になれたというのが、今回の最大の収穫だったかもしれません。
列の先頭、だからそれが何、と思われそうですし、実際少しそう思っている自分もいますが(笑)
この日は朝から雨模様。
傘は要ったり要らなかったりでしたが、待っていたところはちょうど木の下。
公園の鳩さんたちも木陰で雨宿りしています。
あるとき大量のスズメが周りで何かをついばみ出し、皆の注目の的に。
わたしの足元にも近づいてきたのでカメラのチェックを兼ねて一枚。
二人で待っていて良いことは、代わりばんこに休憩に行けることです。
まず並びだしてすぐに交代でお昼ご飯を食べに行き、3時過ぎにはコーヒー休憩も。
九段下に抜ける門、実はここを通るのは初めてです。
皇居から続いているお堀の緑が深く目を奪われました。
九段下にはスターバックスが2軒あり、30分だけ暖をとりました。
それほど寒いという気温ではありませんでしたが、それでもずっと外にいると
冷えてくるんですよね。
こんなこともあろうかとわたしはいつもお馴染み、携帯椅子を持って行ったので、
お互い一人で待っている間に大変役に立ちました。
やっぱり屋台を出している東京地本協力本部。
雨でしたが、試着コーナーは結構人気がありました。
なんかきたー。
というか、このキャラわたし的にすごく見覚えがあるんですけど・・・。
と思ったら、
整理整頓自衛官
これだ。
このページの「陸ボーイ・タクマ君と陸ガール・ユウちゃん」じゃないか。
このゲームで73730点を叩き出し、ついコメントで自慢してしまっているのは
何を隠そうわたしの黒歴史です。
この二人ともツイッターアカウントを持っているけど、最後に呟いたのは1年前の音楽まつり。
やる気あるのか。
さて、そんなこんなであっという間に入場時間になりました。
2階の真正面・・・。(呆然)
確かにここは見やすい。前に人がいないし。
だけど、ぶっちゃけ前のマイクが邪魔だったのよね(涙)
同じところの最上段にあだちビデオさんのクルーがいたけど、
案外ここの方が適度にフォーメイションも見られてよかったのかもしれません。
ま、次回の参考にってことで。
最終的にはこの会場の、黄色いシートまでが満席になりました。
少し体を浮かせればこんな景色も見えるし・・・。
それにしてもすごいモニター装置!
どれだけ望遠でキッチリ撮れるかテスト。
ちゃんと目盛りの数字も読めますー。
モニターで開始前なんども流された音楽まつりPRビデオ。
今年のテーマソングだったエルガーの「威風堂々」2番に合わせて
音楽まつりに出場する部隊の隊員が歩いてくるものです。
市ヶ谷の儀仗広場を歩くのは302保安警務中隊の儀仗隊員。
バトンを持ち、たすきを纏って護衛艦繋留中の岸壁を歩くドラムメジャー。
そして最後に楽器や大道具の設置を行う演技支援隊の陸自隊員。
既存の部隊ではなく、このために東部方面隊から選抜されます。
ここは朝霞駐屯地かな?
このほか、ロングスカートの裾さばきも凛々しい歌手の三宅由香莉三曹や
クラリネットの女性隊員もいました。
さて、ステージ奥のバンドステージに空自の音楽隊員がつきました。
オープニングバンドの指揮は空自の航空中央音楽隊隊長だからです。
正式のピアニストなのか、専門外で上手い人かはわかりませんが、キーボードを
弾いていたのは男性隊員でした。
なんかすごく聴き覚えがある曲だと思ったら、自分のiPodに入ってる曲でした。
「ファイナルファンタジー」の名曲「ザナルカンドにて」。
【FFⅩ】名曲 ザナルカンドにて 高音質
いい曲です。
続いて「宇宙戦艦ヤマト」から、「無限に広がる大宇宙」をスキャットで。
この「空自の歌姫」のお名前はわかりませんでした。
隊長とドラムメジャー、指揮官だけしか名前を出さないプログラム・・。
YAMATO BGM 無限に広がる大宇宙
ちなみにこんな曲です。
昔のアニメの絵の雑さに思わず見入ってしまいました(笑)
オープニングでこのあと「ヤマト渦中へ」「大河ヤマトのテーマ」という、
「ヤマト」挿入曲を入れてきた自衛隊。
すでに「宇宙戦艦ヤマト」は全自衛隊公認テーマソングであるという感じです。
「誰かがこれを やらねばならぬ 期待の人が 俺たちならば」
うーん、深い・・・。
プロローグが終了し、第302保安警中隊が入場。
第302保安警務中隊隊員になるには身長始め体格審査にパスしなくてはなりません。
彼らの行進はいつ見てもぞくぞくするほどスマートです。
国旗が入場してきました。
武道館にはご存知のように天井から大きな国旗がいつも下げられているのですが、
それとは別に国旗に敬意を表するため、儀仗隊によって国旗入場があります。
国旗に対し、国歌君が代が吹奏され、観客は起立斉唱します。
指揮者のベルトのバックルからこ、光線がッ!
プロローグ並びにオープニング指揮は航空自衛隊航空中央音楽隊の隊長、
水科克夫2等空佐でした。(敬礼)
今回のテーマは「道」だということです。
いよいよ平成27年度自衛隊音楽まつりが始まりました。
続く。