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Channel: ネイビーブルーに恋をして
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入港フタマルサンマル( ; ; )~日向灘・掃海隊訓練

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わたしが今まで見たことのある自衛艦は、一般公開のために用意されているか、
見学しても差し障りのない時間に案内していただいたものなので、
今回のように入港したあと皆が日常の作業を行っているところを間近で見るのは初めてです。

今回セッティングしていただいたのは翌日のメディアツァーだったのですが、
前日入りしてこんな「素」の掃海隊の姿を見ることができたのもミカさんのおかげ。

最初に航空隊基地でお会いした時には、通り一遍の挨拶で終わったのですが、
その後横浜で偶然会って、一般公開艦艇の見学をご一緒したことをブログに書いたところ、
偶然そのエントリを読んでくださった方が、ミカさんの知人だったことから、
彼女も当ブログに目を通してくれて、とりあえず安心していただいたようです。

自衛隊にとって「得難いファン」というだけあって、メディアやその他の団体の
自衛隊に対する扱いやことに無理解には大変厳しく、普通の人なら大人の態度でやり過ごすことも
面と向かってはっきりと抗議する、という激しい部分を持った人なので、
実はそんな彼女に今回お誘いをいただき、あまつさえ個人的な艦内ツァーをセッティングして
いただいたことには、何か試験に合格したような気持ちになりました。



隅々まで磨くべきところは磨き上げる。
海上自衛隊の海軍伝統をこんなところで目の当たりにします。
この海曹さんが磨いているのはなにか真鍮の部品でしたが、他の海軍なら
真鍮であっても機能に何の関係もないところは磨いたりしないに違いありません。



作業といいながらもこういう時間は彼らの様子にもまったりというか、
和気藹々とした和んだ表情が見て取れます。
「ししじま」の皆さん。

「ししじま」というのは「獅子島」で、鹿児島県にある人口1000人ほどの島が由来です。
佐世保地方隊沖縄基地隊第46掃海隊の所属、ということは
沖縄のうるま市からここまでやってきているのです。

ミカさんによると、「ししじま」「くろしま」の沖縄組は、次の日の訓練が終われば
もう宮崎には寄港せず帰って行ってしまうということでした。
訓練を消化したということなので、この雰囲気も納得です。

もうちょっとで帰れるぞー!ってところでしょうか。



こちら「くろしま」の甲板。
赤いヘルメットをつけているのは、「危険作業中」だから?
こちらを見ている海曹さんの表情も、心なしか和んでいるように見えます。



ミカさんとお話中、「ひらしま」の偉い人。
足掛け7年、掃海隊を撮り続けているというだけあって、彼女を知らない人はいなさそう。

岸壁を一緒に歩いていると年配の海曹のおっちゃんが、わたしを見てミカさんに

「お、弟子ができたのかい」

まあ、カメラは門外漢だけど、掃海隊については弟子みたいなもんかな。
しかしミカさんは

「そんなじゃないです。偉い方なんです」

・・・・いえ、ちっとも偉くなんかないです。



着岸作業のときには赤いヘルメットをつけると決まっているのでしょうか。



舷悌が急勾配、という雷蔵さんの指摘がありましたが、
これはその舷悌を設置しているところ。

「くろしま」の後部甲板は低いのでそこに掛ければよさそうなものですが、
一般公開の時の写真でも同じようなところに掛けているのを見ました。
後ろは掃海具の関係で舷艇が掛けられないのかもしれません。



海曹が真鍮を磨いている「ひらしま」の後部には、ラッパのようなものがあり、
その真ん中をオレンジのコードが通っています。
これは掃海作業を行う機雷処分具のための電線のケーブルで、ラッパはコードを通すもの。

正式には「誘導電線射出装置」というそうですが、一般公開ではこのように
実際にコードがラッパに通されているというのはまず見ることはできません。



「やくしま」の後部で腕組みをして海(隣の艇かな)を見つめていた隊員さん。

誘導電線射出装置に、誘導電線がどのように通されるかがよくわかる画像です。



この隊員さんもミカさんの顔見知り。

「どうもっす!」



艦首旗は日の丸のようですが、これは国旗ではありません。
あくまでも「艦首旗」です。

これをこう言い張るのは、自衛艦の上においては一番「偉い」というか、
至上の旗が「自衛艦旗」で、識別のためのこの旗は「国旗」であっては都合が悪いから、
とわたしはこの「艦首旗」の謎についてかつて推論を挙げたことがありますが、
結局正しい答えはわからずに今日に至ります。

え?そんなことを気にしている人間は誰もいない、って? 



「うくしま」「とよしま」共に隊員の乗り降りしかしないので、
舷悌は細い板のようなものをちょいと掛けただけです。

自衛官でも上陸してお酒を飲んで帰ってきた時に海に落ちることがある、という話を聞くと、
(海軍でも舷門で怒って舷悌を踏み外した人が確かいましたが)
猿も木から落ちる、という言葉をつい思い出してしまったりするわけですが、
こんなテキトーなもので乗り降りしているのでは、そりゃそんなこともあるだろうと・・。



多分本当に「EOD」、機雷処理を行う水中作業員なのに違いありません。
しかし、「爆発物処理班」という名称の任務は実は自衛隊にはありません。

この名称を用いるのは警視庁の「爆発物処理班」で、英語名称は同じく「EOD」
(Explosive Ordnance Disposal)を用います。

つまりこのTシャツは、この隊員が「洒落」で着ているということになります。
ちなみに、海自のEODは「水中処分員」が正式名称で、「水中処分班」ではありません。

ミカさんによると、横須賀港の軍港めぐりクルーズで、その説明アナウンスがEODのことを
「水中処分班」と言っていたので訂正を申し込んだのにも関わらず一向に変わる様子がなかったとか。

そういえばこの横須賀軍港めぐり、わたしが参加した時にも「そりゃ違いまっせ」と
当時のわたしにでもわかる間違った情報をアナウンスしていた記憶がありますが、
彼女によると、たとえば「あたご」が舞鶴から入港していた時には、わざわざ衝突事故の話を振るなど、
自衛隊(と米軍)の艦艇を見せてお金を取っているのに、好意どころか全く配慮の感じられない
解説を行って恥じないということで、彼女は怒り心頭でした。



この黄色いくじらみたいなのが、水中処分具。
最新型のSー10型機雷掃討具です。
次の日の訓練公開では、この発進から揚収までを見ることができました。

小さくて見にくいですが、クジラの口のようなところの上に目が付いています。
掃海艇によっていろいろと工夫をするのだそうで、隊員が愛着を持って
この掃海具を扱っているということなのです。

クジラくんからやはり黄色い電線のコードが出ていますが、これも
次の日の訓練を控えているからこそ見ることのできた、貴重な光景。




岸壁にはときおり上陸して「シャバ」に向かう隊員の姿が見られました。
車で今回港の近くを走っていると、誰もいない港湾の道路をどうみても自衛官、
みたいなジエカジの人が一人で歩いているのを何度か見かけました。

「基本的にどこにでも歩いて行くみたいですね」

時々ランニングしている人もいました。

「掃海艇は狭いので、陸に上がると無性に走りたくなる自衛官が多いそうです。
フネの生活が続くと”運動不足になってしまう”のだとか」

さすが・・・・。 



さて、時間は少し巻き戻ります。
掃海艇がたくさん寄港していたこの岸壁を「細島岸壁」というのだそうですが、
ここに向かう途中に、こんな場所がありました。
降りると、向こうに積み上げている丸太から加工される木屑のいい香りがします。
ここから冒頭写真の「くろしま」の入港してくるところをみたのですが、
わたしはふと生き物の気配に気づきました。



「あ、犬がいる」

この白っぽい犬がまずわたしをみて「をんをん」を吠え、近づいてきました。

「野良犬かな」「首輪してませんねえ」



一匹は真っ当な?犬なのですが、もう一匹、何か動物が・・・。



「確かに顔は犬であるが・・・」



どおおお~~~~~ん(衝撃音)

「な、なんなんだこの犬わ~」

「うーん、全てが変だ」

「いやー、体型といい、この尻尾といい、キャラ立ってますねー」




なんかポメラニアンのような痕跡はあるものの、犬種は謎です。
わたしも犬の種類には詳しくないのですが。

おまけにこの犬、「わ゛う゛っ、 わ゛う゛っ」というしゃがれ声で
(多分太っていて声が出にくいんだと思う)鳴く声がまたなんとも・・。

飼い主がどうも近くの漁船の中にいるようだったので、あまり大声は憚られましたが、
とにかくわたしとミカさんは二人でこの犬を肴に散々盛り上がりました。



どうも体型が体型なので、こういう態勢でいるのが楽なようです。

「何を食べたらこんな太るんだろう・・・」

「フネに住んでいてお魚を食べ放題なんじゃないですか」



おっと、後足で顔を掻き出した!
・・・・が、顔に足が届きにくい!

途端にミカさんのカメラマン魂に火がついたようで、二人同時にシャッターを切りました。



この後、埠頭で犬を散歩させている人に出会い、わたしたちは声をかけて
この犬の頭を撫でさせてもらったのですが、

「うーん・・・・普通の犬だ」

「あまりに普通ですね」


何が普通なんだ。



とりあえず肝心の「ぶんご」が一向に入港してくる気配がないので、わたしたちは
この近くのイオンタウンに休憩に行きました。
ミカさんにお付き合いしてサーティワンのアイスクリームを楽しんでいると、
「ぶんご」の中の人からラインが来ました。

「入港は8時半になるそうです!」

ラインを見せてもらうと、中の人のメッセージには「泣き顔」マークが・・・・。
あの調子で給油を全掃海艇、掃海艦に行っていたら、そりゃ時間もかかるよね。



とりあえずホテルの部屋に帰り、仮眠をとって出かけることにしました。
外はすっかり暗くなり、駅前のイルミネーション?飾りが灯りました。

おっと、これは明らかにどんぐりの森のあのおばけだ!



右側はどうみてもアメリカの某国際的組織、D社のキャラクターのクマ!
左はわかりにくいけど、毛布を持った男の子の出る漫画の飼い犬! 



これは明らかに日本の生んだ国際的なポケットに入る怪物キャラ!

いいのか?著作権的に、これは全てクリアしているのか?
それとも田舎であるのといいことに、気づかれなければそれはそれでよし、
気づかれても「似ているけど別物」で押し通すつもりか?!

いやー、なんかのんびりしてるっていうか、このゆるい感じがたまりませんわ。


続く。



 


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