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Channel: ネイビーブルーに恋をして
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甲板(ただし工事中)〜空母「ロナルド・レーガン」見学

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世界一大きな空母の広い甲板に立ってみたい!
というのは誰しも考えることですが、今回の我々のツァーが
本来の任務の妨げにならず、見せてはいけないものを見られる心配もない 
補修中であったからこそ行われたということは、どういうことかといいますと、



はい、これが「ロナルド・レーガン」甲板の眺めでございました(T_T)

空母の補修で最も中心となるのは甲板です。
航空機の度重なる発着によって、表面が磨耗するため、
一定の使用期間後は必ずその表面をこうやってメンテナンスしなければなりません。

他のところのペンキ塗り替えなどは、ついでみたいなものでしょう(独断)



振り返って仰ぎ見るRRの艦橋。
艦橋上部のメンテナンスも行われています。



まるで三重塔、と言った感じで積み重なっている管制室、操舵室。

てっぺんからニョキニョキと突き出しているものは全てライトです。



三重塔の下に全方視界を遮らない円形ガラスで囲まれたのは
「プリフライ」("Pri-Fly")と呼ばれる、

「プライマリー・フライト・コントロール」

ではないかと思ったのですが、プリフライはその上のようです。
ここでは空母に近づいた艦載機の離着陸のコントロールを始め、
フライトデッキでの移動を監視します。



「ロナルド・レーガン」のHPなどをみると、ファミリーデーの写真で
隊員家族がずらりとこのデッキに鈴なりになっているのがあります。
最上階には日本人作業員とともに「高所作業中」のバナーがなぜか上下逆さまに。



ハッチからは作業員が忙しく出入りし続けています。



右がハンガーデッキから説明してくれた人、左がその用心棒。
後ろから出てきているアジア系(多分コリアン系)の乗員が、ここから先の解説に加わりました。

RRにはアジア系乗員が少ないながら見られましたが、ここ日本という
「中国に対する太平洋の最前線」に赴任するには、やはり中国系は
意識して外されるのではないかと思われます。

ていうか、そもそもアメリカ海軍に中国系がいるように思えませんよね。
中国系学者が機密を盗んだり、有名大学内に中国政府からの資金が流れ込んで
留学生にスパイをさせたりしている現状では、差別と言われようがなんだろうが、
それだけはありえないことのような気がします。



黄色い「立ち入り禁止」のテープを貼っているのか外しているのか。
ここで、解説の隊員からみなさんにクイズが出されました。

「甲板で働いているクルーの平均年齢はいくつだと思いますか?」

誰か一人が「25歳」といい、もう一人が「22歳」と言ったのですが、
正解は20歳でした。
大変危険でタフな仕事なので、20歳くらいの若者でないと務まらないそうです。

わたしはこの質問の時、「甲板で働く人」というのが現在工事をしている人、
と解釈したのですが、もしかしたら日常の甲板業務のことだったのかな。

どちらにしても若くないと務まらないということに変わりはなさそうですが。



いたるところにこの立ち入り禁止テープは張り巡らされ、
乗員ですら甲板を通り抜けることができないという状況。



甲板を通して見ることができない眺めに全員が少なからず落胆していると、
岸壁に建てられた巨大なガントリークレーンが甲板に乗せるために持ち上げた
重機が現れたので、おおっと盛り上がった瞬間。

ガントリークレーンとは、レールを移動することのできる橋脚型のクレーンで、
ガントリー(gantry )とは門の形をした構造物のことで、
このクレーンもここから見たらわかりませんが、地面設置部は門型をしています。

余談ですが、港湾地域にずらりと並んだガントリークレーンは、船の航行の
邪魔にならないように海上に出たブームを持ち上げるようにするため、
その形がキリンに見えるわけですが、これはそう見えているだけでなく、
日本ではちゃんと「キリン」という名称で呼ばれているのだそうです。



大きな重機が、まるでクレーンゲームで釣り上げられる玩具のように
軽々と持ち上げられているように見えます。
あまり日常でお目にかからない光景だけに、皆目を輝かせて見守りました。



ガントリークレーンの操縦は、画面に映っている小さな突き出した部分で行います。
ここで操縦を行うのは「クレーン・デリック運転士」であり、
「ガン・マン」(ガントリーのガン?)と呼ばれているのだそうです。

甲板では玉掛けを外すために作業員たちが待ち構えています。



目を転じて甲板中央部分を見てみると、ここには何か電気関係のブースのようなものが。
シールで「北斗」と日本語が書いてあるので調べてみると、

株式会社北斗 
住宅・工場・ビル・変電所など電気設備工事情報通信・LAN工事
艦船艤装電装造修工事、制御盤設計製作発電機電動機組立調整、
制御システム製作施工
電気式諸計器・圧力計器・電磁弁ほか修理及び調整

という横須賀の会社が見つかったので多分ここだと思います。



甲板の上にもプレハブハウスが・・・。
お節介船屋さんによると、外部者は泊めないはずなので、これらは
資材置き場ではないかというお話でしたが、このハウスを見ると、各部屋に
窓があってブラインドがかかっており、何と言っても各部屋にエアコンまで備えられ、
どう見ても人が居住するためのスペースに見えます。

そもそも休憩室だったら個室にする必要もなさそうだし、
資材置き場をこんなに細かく区切る必要もありませんよね。
これは一体?


愚見ですが、この日横須賀基地に入った時のIDチェックの厳しさを思うと、
作業員一人ひとりが毎日基地外からRRまで通って仕事するいうことはありえない気がします。
最初に作業員を導入する時点で厳重な身元チェックをした上で、
あとはずっと艦内に泊めておいたほうがずっとセキュリティ上安全だと思うのですが。



さて、我々はここで艦橋に上がって上から甲板を見ることになりました。

「ここからでは遮られて見えませんが、艦橋からなら少しは甲板の
全貌がわかっていただけると思います」

ぜひそう願いたいですね。

またしても階段を登っていったわけですが、これがもう何階分かというくらい、
登っても登っても到着しないんです。

途中には「フライトデッキ・コントロール室」がありました。
もちろん関係者以外は何人たりとも出入り禁止です。




というわけで、この高さの感じでいうと、ビルの5階くらい?
何しろ艦内の天井は大変低いので、階段もその分何回も登ることになります。

カタパルトの手前の床が補修中で、そこがどうなっているか見えません。
補修中の部分のこちら側が、航空機が着艦してくる部分です。



先ほどガントリークレーンで甲板の上に挙げられたクレーン車は、左のほうに移動、
作業員はまた次の重機のために玉掛けするワイヤを引っ張っています。



どうしてここだけ囲いをして床を補修するのかいまいち意味がわかりませんでした。
これから覆いを外していくのかと思われます。

RRのHPを見ると、ときにはこの甲板の上ではバスケットコートが作られたり、
ステージができたり、パーティ会場になったりと、
広いのをいいことにいろいろと使いでがあるようです。
これを見ていたら、スケートリンクもできそうだなと思ってしまいました。

HPといえば、マリタイムクエストというHPの9ページ目の写真の中ほどに

January 29, 2006: The ashes of twelve veterans awaiting
burial a sea aboard the USS Ronald Reagan CVN-76


という記述を見つけました。
なんと、ヴェテランのご遺灰を空母の甲板から海に撒き、
弔砲で弔うというようなことをアメリカ海軍はやっているんですね。

軍人として生きたということが彼らの名誉であり、海軍もそれを
名誉として尊重し、その死をこのような「花道」で送り出すことを当然とする。
もし戦争で負けなかったら、日本もあるいはこのような栄誉が
国の防人に対して与えられるようなまともな国たりえたのでしょうか。



甲板の艦首に向かって左部分に白のラインがありますが、
このラインが航空機の着艦する目印です。
黄色い線の部分が着艦の中心線となり、ちょうど窓枠で見えませんが、
この部分には航空機の行き足を止めるためのアレスティングワイヤが
張られることになります。



カタパルトが艦首部分になんとか見えています。
今は左側のカタパルトの補修をしているようです。



カタパルトは艦首部分に三つあって、第3のものは
おそらくですが、黄色い線の向こうに見えている部分だと思います。

向こう側に泊まっていたタイコンデロガ級の艦番号がやっと見えました。
67番の「シャイロー」でしたね。




とかなんとかやっているうちにたちまちもう一台重機が甲板に。
何しろ仕事が早い。早過ぎる。



甲板補修の部分をアップにしてみました。
ここで作業をしているのは全て日本人だそうです。

思いやり予算です。(と覚えたばかりの知識を中途半端に披露)




降ろされた2台目のクレーン車がさっそく甲板を移動中。
しかし、こんな資材やなんかがが至る所に置いてある甲板を、いくら広いとはいえ、
よくまあこんな大きなクレーン車ですいすいと移動できるもんだ。




続く。
 


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