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HMS「モントローズ」一般公開@晴海埠頭〜ハープーンにびっくり!

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晴海埠頭で一般公開されたロイヤルネイビーのフリゲート「モントローズ」、
まずは右舷を歩いていきますと、こんな注意がありました。

注意

大きな(ガラガラという)音がしたら
ミサイルが発射されるということです。

なぜここにこんなものがあるかと言いますと、この数歩先には、

こんなものがあったりするからです(笑)

今回見た「モントローズ」の装備でもっとも衝撃を感じたのはこれでした。
ミサイルのブラストを受け止め後方に流すレールが甲板にあります。

何も知らずスタスタ歩いてきて、ちょうどここに差し掛かった時
もしミサイルが発射されたら・・・。

だから、廊下に「音がしたら気をつけてね」って書いてあるのですが、
実戦だろうが訓練だろうが、いざミサイルが発射されようって時に
呑気に甲板を歩いている人がいるのか?って話ですよね。

ちなみにレールの上に無造作に転がっているのは電飾のライトです。

 

wiki には書いていないのですが、これはハープーン(対艦ミサイル)です。
甲板に両違いに設置してあるのは初めて見ました。

HMS Montrose Harpoon Firing 

「モントローズ」がハープーンを発射しているシーンが見つかりました。
景気よく何発もぶっ放しております。

発射台の躯体に、こんな注意書き?がありました。

「もしハープーンのオイルが漏れていたら」

A:ランチャーの電源を切る B:WEOに報告 C:不要な人間を遠ざける

それから:

D: 消火用器具を集める 
E:コントロールとイグニションケーブルを問題のあるキャニスターから切断する
F: 廃油パイプのプラグ、キャニスターを取り外す。
 溢れた油を拭き取り、フラッシュ部分を水で洗い流す(以下略)

他には

「機器のお手入れについて」

掃除は綿、不要な紙、燃料を吸収する磨き剤などで行うこと

金属のコンテナの上で行うこと

アクリル、天然ゴム、合成ゴム、などを使わないこと

「安全な準備作業」

などなど。
右側は専門的すぎて理解不能でした。

こちらがそう思うように、「モントローズ」の乗員はカウンターパートの
「むらさめ」を訪問し、日本の護衛艦の武器仕様などを見学したことと思いますが、
彼らも彼らで、

「うちらとはずいぶん違うもんだなあ」

とカルチャーショックを受けたのではないでしょうか。

ハープーンの右側はこれも見慣れぬ形の武器ですが、
護衛艦で言う所のアスロック、イギリス海軍の防空ミサイル、

CAMM 「シーセプター」

を横から見たところになります。
これも百聞は一見に如かず、実際の発射シーンをどうぞ。

HMS MONTROSE Fires SEA CEPTOR Air Defence Missile System

一旦打ち上げられた後、やおら方向を変えて飛んでいくのが
まるで意思を持った生命体のようです。

イギリス海軍を舞台にしたタイムスリップもので、過去の海戦に
巻き込まれた現代のロイヤルネイビー艦、危うし!という時、
ついスイッチをポチッと押してしまう奴がいれば、その人は
「シーセプター・ライスハウス(米倉)」と呼ばれるんですねわかります。

ふと甲板に立ち上を見上げると、「モントローズ」のエンブレムが。

モントローズ侯爵家の家紋を見るとわかりますが、
お印に使われているのはローズ、薔薇ではなく赤いカメリアです。

なぜか鷺と鷲が喧嘩をしている(笑)意匠の上にある

N'oubliez

はフランス語で「忘れまいぞ」という意味。

R.A.S gear って何かしら。

説明 (屮゜Д゜)屮カモーン!

この扉を入るとロビーに通じるようです。
フリゲート艦の「ロビー」とは・・・・・?

ここは主砲の後ろ側(シーセプターの躯体)に当たります。

危険 

ターレット(砲塔)は予告なしで装填と砲弾の持ち上げを行います

いや予告しようよ。

主砲の横で監視のための乗員三人が和やかにおしゃべりしていました。

主砲は4.5 Mod 1、マーク8海軍砲です。
なんと気前のいいこと、ターレット内部を開けて公開してくれていました。

銃弾が装填される穴がどこかだけが、かろうじてわかりました。

この弾薬を使いますよ、と実物も展示してくれています。

反対側に回ると、薬莢が落とされる穴がこんなところに。

HMS「ポートランド」の同じ主砲発射シーンも挙げておきます。

HMS Portland 4.5 mk8 mod1 naval gun 2017

艦首部分、ウィンドラスなどがあるところは立ち入り禁止です。
海自のを見慣れていると、舫の巻き取り方が雑に見えて困る(笑)

「ウェポン・エンジニアリング」という部署があるようです。
海自だと砲雷ということでよろしいでしょうか。

WEはレーダーやソナーなどを含むコンピューター機器も扱います。
構成は士官2、下士官1、シニア12、ジュニア(二等兵)27人。

ところで、ここに立っていた人の刺青に目が釘付け。

イギリス海軍の軍人さん、特に下士官兵クラスの間では
肘から先に刺青をするのが流行しているらしく、今回も
女性兵士ですら墨をいれている人を目撃したのですが、
この人の刺青はなんというか・・・特に凝ってます。

もしかしたら自分で描いた絵だったりして。

露骨にカメラを向けるのも失礼と思い、風景を撮るふりして
さりげなく自慢の刺青を撮らせてもらいました。

もし見つかったら、

「 What a cool tatoo!」

と褒め倒そうと思っていましたが無事バレずに撮影完了。

ソナーやレーダーなどの維持もWEの任務です。

高所恐怖症の人には勤まりません。

ものすごく重要そうな通気孔。

「この付近での喫煙、裸電球の使用を禁ず。
” toxic fumes hazard "有毒ガス危険」

何かの排気が出るので孔を塞がないでね、とあります。
S.C.E.Fとは?

甲板の上の階に何やら見えました。
こういうところにあるのはチャフフレアみたいなものかな?

と思ったら、「デコイランチチューブ」。
これは

Seagnat(シーニャット)

という可愛らしい響きのデコイで、脅威の種類によって使い分ける
6つのランチャー、

「セダクション(誘発)チャフ」「ディストラクション(欺瞞)チャフ」
「ジャイアントIRラウンド」「”サイレン”デコイ」

などで構成されています。

シーニャット使用例。

左舷を歩いていくと、どうしても踏んでしまうところに人が倒れていました。
こんなところで溺者人形を展示しますかね。

それにしてもこの担架のような救助ネットはよくできてます。

その横にあったのは「シーマンシップ」というこのボード。

シーマンシップというとスポーツマンシップみたいな?
と思ったらどうやら違うらしい。

「シーマンシップ サブ デパートメント」

という「高いスキルを持ったチーム」の名称で、彼らは
外部通信回路の操作や、現代の軍艦にはないはずのない装備に至るまで、
船長に水上艇のタスクグループ全体を制御する能力を提供します。

つまり「スペシャリスト集団」ということが言いたいのでしょうか。

翻訳しておきます。

モントローズの2隻の高速艇の乗組員もまた
シーマンスペシャリストとして責任を負っています。
これらのボートは、捜索救助、舟艇作戦その他に多用されます。

(中略)

彼らは、物資、燃料および弾薬を移送する目的のためにワイヤによって
補給艦と接続されて行う洋上補給など、非常に要求の厳しい作業に
そのためのマンパワーを提供します。

ここアッパーデッキで昼夜を問わず、艦上のスペシャリストは、
200年以上前から伝わる海軍伝統ののスキル、あるいは
最先端の機器や技能を駆使して、任務を行うのです。

ここで人形の見張りをしているシーマンもきっとそのスペシャリストなんだな。

救助用ネットを踏んでこちらに来てから振り返ると、
向こうからやってきた人たちが、思わず立ち止まって
こちらに来るのを躊躇っている様子が・・・・。

まあ日本人というのは、人の頭をまたいだり、むやみに土足で
ものの上を踏みつけることに抵抗を感じずに要られませんのでね。

すると、シーマンくんは英語で喋ることを初っ端から放棄し、黙って、

「この上を歩いてください。いいからさっさと行け」

というような仕草をしました。

あ、この溺者人形に名前が付いているかどうか聞くの忘れた。

 

続く。

 


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