Quantcast
Channel: ネイビーブルーに恋をして
Viewing all articles
Browse latest Browse all 2815

ピッツバーグの "メリークリスマス"

$
0
0

新年早々アメリカに行ってまいりました。
今回の訪問先はペンシルバニア州ピッツバーグです。

お正月明けの 成田発だったので、仕事始めで高速が混むかも、
とお迎えの車にはいつも出発4時間前にきてもらうところ、
余裕を見て5時間前にしました。

ところが、高速はいつもよりガラガラです。

週末は帰国ラッシュだったはずなのに、どうも世間では
まだ仕事を始めていないものらしい。
7日から開始という職場が多かったのかな?

今回は諸般の事情により、往復共にプレミアムエコノミーという
フラットにならないまでもピッチが広いクラスで予約をしたのですが、
行きに機械でチェックインすると、ビジネスクラスに空きがあったので
マイレージを使ってアップグレードしました。

というわけで長い待ち時間もラウンジで過ごせます。
成田のユナイテッドのラウンジは初めてです。

ところで、受け付け機でアップグレードしたので、
手荷物預けをプレミアムクラスのカウンターでしようとしたら、
カウンター入り口前に立っていた日本人の年配女性係員が、

「ああ、エコノミーはこっち」

と馬鹿にしたような口調で阻止するわけですよ。

「ビジネスですけど」

というと、チケットを見て

「あー、じゃこっち。ごめんねえ」

謝ったもののこんな態度だったので、大抵の無礼には何も言わないMKが

「さっきのなにあれ」

と呆れたようにいいました。

プレミアムクラスは機械受け付けなど通さずにカウンターに行くので、
エコノミー客だと思われたのでしょうが、ANAでもJALでも
内心どう思っていようと客にあんな態度を取る地上係員はおらんぞ。

 

手荷物検査の係員の若い女性にもちょっとこれはどうか、な人がいました。

流した籠から荷物をピックアップしていると、前で睨みながら待っていて、
いかにももたもたしてんなよこっちゃ忙しんだ的なオーラを放ってくるので、
(ラインはガラガラ)その態度にカチンとしながら荷物を取り上げると、
次の瞬間籠を奪うように乱暴に抜き取るわけ。

なんだこいつ、とあらためてご尊顔を拝見すると、物凄い顔で
ぎりぎりっと睨み返してきて、こえ〜〜〜となった次第です。

お正月死ぬほど働かされてキレていたのかもしれんね。

ユナイテッドの国際線ビジネスに乗るのは初めてです。
ユナイテッドではプレミアムシートを「ポラリス」と称していて、
シカゴ空港にあるラウンジと同じ名前です。

小物を収納できる棚の中には水のボトルが用意されていました。
ANAと違ってコンセントがわかりやすいところにあって使いやすそう。

ビジネスクラスでもらえるポーチに何が入っているかは
航空会社によって違いますし、ポーチのデザインも毎回代わります。

今回のユナイテッドはスターウォーズとタイアップ。
ポーチの中の靴下はスターウォーズ的デザインでした。

紙ナプキンにすらスターウォーズが。

食事はなかなかおいしかったです。
わたしの座ったのは直前で取った席なので、ビジネスクラスの
一番後方の席(プレミアムエコノミーの前)だったせいか、
注文を聞きにきたときには肉、鶏、魚の肉は品切れでした。
(隣の人がステーキを頼んで断られていた)

飛行機の中でアイスクリームは食べない、と決めていたのですが、
紙カップではなくボウル入りのアイスにトッピングを選べるワゴンが回ってきたので、
誘惑に負けていちごソースがけを頼んでしまいました。

ちなみにMKはエコノミーでしたが、3人がけの真ん中で、
ほとんど後ろに倒れない小さな座席だったそうで、

「真ん中だからフライトの間一回トイレに行っただけ。腰が痛い」

と後で泣き言を言っていました。

さて、ピッツバーグに到着したのは夜9時だったので、
その日は空港近くのホテルに一泊し、次の日からは
市内のレジデンスイン・バイ・マリオットに移動しました。

気温は昼間でも1度くらいなので、テラスに人影はなし。
滞在中何度かタバコを吸いに出ている人の姿を見ました。

こちらはテラスは同じですが、全く別のビルで、実は養老院です。
何日かは時差ぼけもあって朝4時くらいに起きていたのですが、
毎日必ずその時間に灯をつけてテレビを見ている部屋がありました。

お年寄りなんで早く起きてもすることがなくテレビを見てるんでしょうか。
こちらからは画面しか見えませんでしたが、いつ見ても画面が白黒で、
もしかしたら古い映画を放映するチャンネルをつけっぱにしているのかと思ったり。

というわたしも、PCをしながらテレビをつけてみました。
朝4時にやっている番組ってどんなだろう。

フォックスチャンネルで、お料理教室みたいなのをやっています。
なんとこれ、「ザ・ドクターズ」というトークショーの一場面でした。
もう放映されて12年になろうとするロングランで、医療専門家を招き
専門的な話からプライベートから、語っていただきましょうという番組。

このコーナーでは、ゲストのドクターの得意料理?あるいは
健康のため取っているものを作ってもらいましょうというもの。

左側の若い男性、トラビス・ストークは番組のホストで自身も救急救命医です。
こんな番組で司会をしているくらいだからたいした医者じゃないんだろうと思いきや
デューク大を優秀な成績で卒業し、バージニア大でメディカルの学位を取得、
普通に医者としても優秀で、身長193センチのイケメンという、
医療ドラマに出てきそうな医者、かつトークもうまく賞ももらっているとか。

一番右側の男性が「今日のゲスト」ドクターのようですね。

トークショーのメインである「ドクターの処方箋」コーナー。
ここでゲストの医療に関する取り組みなどを伺います。

真ん中のアシスタントは代替わりしていますが、かつては
ここにも女性医師を据えていた時代があったんだそうです。

「健康のためにはヘルシーなスナックを少しだけ食べること」

なんて言葉になぜか瞳を輝かせていますが、それよりもわたしが気になったのは、
スタジオでかぶりつき、熱心に見学している一団が、全員女性、
しかもこのような気合の入りまくった若い女性ばかりだったこと。

うーん・・・これはストーク博士のおっかけなのか?

それも終わると、今度はテレビ法廷番組、
「アメリカズ・コート・ウィズ・ジャッジ・ロス」。

アメリカのテレビ番組は、こういった「絵になる」判事が
番組上で一般人の訴訟を扱うリアルな法廷ショーがたくさんありますが、
これもその一つ。

彼、ロス判事は引退した元判事で、番組そのものは正式な法廷ではありませんが、
当事者の了解のもとで下された判決は実際に法的拘束力を持っています。

しかし驚くのは、医者といい判事といい、こんな人材が
次から次へと現れてくるアメリカの人間の層の厚さです。

今日の原告はこの人。なんかすごい怒っているっぽい。

訴えられているのはなんと尼さん二人だ。
ちゃんと見なかったので詳しい事はわかりませんが、
女性がチャリティーで何かをしたことに対して
この二人の尼僧が取った行動に問題があったとかなんとか。

まあ、他人にとってはどうでもいい話ですが、そういう
少額訴訟を扱うのもこの手の番組の特色です。
額の問題ではなく、人間関係のドロドロ、変わった訴訟が好まれるようです。

このケースのポイントは、「尼さんが訴えられた」だと思うんだな。

ペンシルバニア州はわりと銃規制が緩く、長銃についても
拳銃についても州による規制はありません。

この日は、だれかが銃撃したのでそれが原因で
車が横転事故をおこし、3人が病院に搬送されたようです。

 

そういえば余談ですが、MKの在学している大学で起こった事件。
中国からの留学生が(とんでもない金持ちだったらしい)
何を思ったかピストルを購入しようとガンショップに行ったそうです。

お店の人は外国人なのにもかかわらず売ってしまいました。
銃の販売先は当然書類でお上に報告がされることになります。

すぐに学校にCIAが現われて(全員サングラスに黒スーツだったらしい)
大騒ぎになり、留学生は即刻退学処分になり、
当然のことながら強制帰国させられたということでした。

彼は今後アメリカに入国することすらできなくなったわけです。

さて、アメリカでも連日ゴーンのことが報じられています。
ちょうどこのときは日本から逃走後、初めて公の場に
姿を現したときでした。

「Great Escape」というのはスティーブマックイーンの
「大脱走」とかけているだけで、深い意味はありません。
(もしかしたら相手が日本なので『進撃の巨人』かも?)

どうもアメリカ人はこの件を野次馬的に面白がっている模様。

これはその時の会見の様子でしょうか。
偏見抜きに行っても人相が悪いですよねこの人。

「Lavish」というのは「贅沢な」という意味で、ゴーン前会長が
日産のお金で贅沢な生活を(”シャチョー号”とかね)恣にしていた、
ということを説明しています。

やっぱり世界中のどこも、あのベルサイユ宮殿の結婚式
(しかも糟糠の妻を捨てて再婚)には冷淡というか冷笑的だなと(笑)

 

実はゴーン氏の子供のうち一人はMKと同じ学校を卒業しているので、
うちにはカルロスゴーンの写真が載った卒業アルバムがあります。
(この卒アルは毎年幼稚園から高校生まで掲載され、卒業生が一人1ページ、
プライベートな写真を貼って家族や友人への感謝を表すということになっている)

その頃はゴーンさんは多くの日本人から愛されていたと思いますが、
同じ頃にサッカー日本チームの監督だったトルシエ氏と、
日本で活躍するフランス人同士ということで会談が持ちかけられると、
あからさまにトルシエを馬鹿にして断ったと言う話を聞いて、
やっぱりそんな人だったんだと妙に納得した覚えがあります。

日本語も絶対に覚えようとしなかったと言うし、おそらく
日本人を基本的に蔑んでいたんでしょうね。
これは彼自身がフランスで移民として「蔑まれる」側にいたことと
無関係ではないと思います。

ゴーン氏は、わたしが骨折するまで通っていた乗馬クラブに
ときどききていたそうですし、MKの学校では一度、
講演会も行っているのですが、ついに実物は見ないままでした。

ここにきたら食べたいものリストの一つ、
ユダヤ人街にある人気のベーグルショップの
ハラペーニョ入りチーズクリームのセサミベーグルを買いにいきました。

ハラペーニョが入っているのに、激辛などではなく、
独特の香ばしい香りがしてこれが滅法美味しいのです。

夏場散歩をしたシェンリー公園の同じ場所で車を止めて
朝ごはんがわりにベーグルをいただきました。

夏には全く見えなかった「サーペンタイン・ロード」(蛇通り)が
冬になって樹々が裸になり一望できるようになっています。

夏に訪れた有名なフィップス植物園。

ここのショップで買った石鹸がものすごく好みの匂いだったので
もう一度と思ったのですが、もうすでに扱っていませんでした。

そのかわり、前回家族全員に好評だったルバーブといちごのジャムを見つけ、
日本にお土産に買って帰ることにしました。

あとTOから頼まれたのはシリカ(鉱物)のロールオンデオドラント。
持ち歩きには重いけど、結構効き目があるそうです。

アメリカでは1月過ぎにはまだクリスマスツリーが飾ってあります。

冒頭の家全体をラッピングしたようなデコレーションも
ホリデーシーズンの演出なのですが、(どうやってあるのか何度見てもわからなかった)
いつ片付けるという日は決まっておらず、だいたい2週間くらいが目安ではないか、
とわたしは思っています。

最近、アメリカではポリコレやなんやかんやで、メリークリスマスは祝えず、
ハッピーホリデーとしかいえない、などという噂も日本ではあるようですが、
街角ごとにキリスト教の教会がある古い街では、普通に「メリークリスマス」です。

多民族国家になってもアメリカは基本キリスト教国ですからね。

 

続く。

 


Viewing all articles
Browse latest Browse all 2815

Trending Articles