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Channel: ネイビーブルーに恋をして
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キャデラック オブ ザ フリート(艦隊のキャデラック)〜USS「エドソン」

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USS「エドソン」の艦内ツァー、続きです。
■ガンマウント キャリアルーム

このコンパートメントは艦の主砲の 1 つの真下にあります。
ここにある機械で、下の弾倉から銃架まで弾薬を輸送するのです。

USS 「エドソン」の砲は全自動ですので、
必ずしもオペレーションのために人力は必要ないのですが、
通常、「エドソン」では有人で運用されていました。



全体的に大きすぎて全体像が掴みにくいですが、
ここからマウントに弾薬が送られていくということです。

一つのマウントは 2 人の乗組員によって管理されていました。

そのうちの1人はオブザーバー。

オブザベーションバブルという位置に座ってオペレーションを監視しますが、
必要があれば、そこからサイトをのぞいて発砲することができました。

もう一人は、装置から瞬時も目を離さず、
すべてが適切に機能しているかどうか確認するためにそこにいました。

砲架搭載室自体は 2 名の乗組員によって管理されていました。
そのうちの 1 人は、機械が正しく動作することを確認する安全監視員であり、
砲台運搬室のもう一人は砲長です。

砲長は銃のすべての機能を監視できる特別なコンソールの後ろに座り、
緊急の場合には自分の位置から砲を制御することもできました。

マガジンの担当は9名で行います。
彼らの仕事は銃の機械式装填装置に装填することでした。

ローダーは 2 つのスチール製ドラムで、
リボルバーのドラムのように機能します。
各装填手は 1 丁の銃に 20 発の弾薬を装填しました。
■ダメコン鬼十則


「鬼十則」なんていうブラック企業チックな言い回しが
アメリカにあるのかどうかはわかりません。
とりあえず10のルールなのでそう表現してみましたが、
キリスト教国ではむしろ「十戒」が適当かもしれません。

ダメージコントロール’十戒 ’
1. 諸君の艦を防水状態に保て

2. 素材の状況に違反(Violate)するな

3. 重大な損傷にも耐える艦の能力を信じよ

4. たとえ暗闇の中でも、自分の進むべき道を把握せよ

5. ダメコン用具の使用方法と維持方法を熟知しておけ
6. 損害状況を最寄りのダメコンステーションに報告せよ

7. 個人物品は常に適切に保護しておくように

8. 日頃から人的損害発生時の対応について訓練しておく
自分自身を守ることが諸君の艦を守ることにつながる

9. 少しでも希望ある限り、艦を救うためにあらゆる手段を講じよ
10. 冷静であれ(Keep Cool;)決して艦を諦めるな!



ここでさらに下の階への階段が現れました。

かつては水兵用のコンパートメントだったのだと思いますが、
今は戦争博物館のようになっています。


下の階(おそらくエンジンルーム)に続く、
垂直のラッタルのハッチがありましたが、もちろん使用禁止です。
っていうか、これどうやって降りていくんだろう。

それはともかく、この周辺の展示は、おそらく地元出身のベテランの
戦歴に基づいて展開されているらしく、ガダルカナルの戦いでした。

写真の男性、ジョン・ミールケさんという方ですが、
かつて海兵隊でガダルカナルでの戦闘に参加しています。

パトリック・K・オドネル著「イントゥ・ザ・ライジング・サン」より
約 300 人の海兵隊員が小さな丘の側面にせまっていた。
馬蹄形の戦線はヘンダーソン飛行場前の最後の防御陣地だった。
ジョン・ミールケは彼らの最後の抵抗を思い出す。 
「私たちは集まって尾根の逆斜面に陣地をとっていました。尾根のふもとのあたりでは、空挺部隊数名が任務から離れており、
私たちは集まって尾根の逆斜面に陣地をとっていました。
その時、彼らの中に一瞬パニックが起こりました。
基部の周りで、何人かの空挺部隊がその位置から退却していました。彼らは口々に合言葉を叫んでいました。パニックに陥ることより恐ろしいことはありません。

そして彼らは前進していきました。

彼らに対して申し訳なく思いましたが、私自身は怖くありませんでした。幸いなことに、彼らは(士官の命令によって)方向転換しましたが、その多くは穴に戻り、そこで死亡しました。 
しかし士官たちは

『銃撃を続けろ!そこから上がれ!』

といい続けました。・・・・」 

戦いの行われた尾根に立つ海兵隊員
600名からなる日本軍が何度も奪還しようとしたヘンダーソン飛行場。
尾根の高台の後ろに陣取った海兵隊は、島への侵攻初期、
この場所で何度も血みどろの戦闘を余儀なくされました。


この時の戦闘風景がジオラマにされていました。
日本兵が突撃していく先には海兵隊の潜んだという「穴」があります。

日本語によるガダルカナル島「攻撃要図」
一木支隊の攻撃と米軍の防御
第一次総攻撃と米軍防御
第二次総攻撃と米軍防御

第二次攻撃後の日本軍態勢

日本軍の攻撃が矢印で記されています。
赤で記された場所が写真に撮られたヘンダーソンフィールドです。
■ 海軍関係展示


木箱に入れられた機器は、

スタディメーター(STADIMETER)

といいます。
スタディメータは、高さがわかっている物体の距離を測定する機器で、
2,000ヤード以上、10,000 ヤードまでの距離をかなり正確に測れます。

艦隊で行動しているとき、艦隊内の他の艦までの距離を測定するために、
ブリッジではほぼ継続的に使用されていました。

とてもデリケートな機器であるため、許可された担当者だけが
慎重に取り扱う必要があります。

ブルージャケットマニュアル 1943より
ちなみに写真右がわの金色のゴミ入れ(にしか見えない)には、

ミサイル駆逐艦 USS「バリー」DDG-52
の刻印が入っています。


エドソンのパッチの横にあるのは海兵隊の帽子でしょうか。

■ 乗組員室
Crews Berthing(B&M Division)


水兵用のバンクにやってきました。
ロッカーのようなベッド、極限まで細長い個人用ロッカー。

ここはファイアーマン?の控え室でしょうか。
防火スーツとホースの横にチェッカーボードが備えてあります。配電盤の上には昔のタイプのテレビが。

 ボイラー技術者 (BT) とマシニストメイト(MM)の乗員が
このスペースに住み、寝ていました。

「フォレストシャーマン」級は、すべての停泊エリアに空調設備を備えた
最初の艦級であり「艦隊のキャデラック」と呼ばれていました。

中段と下段のマットレスとパッドは、持ち上げて
下に物を収納することができましたが、
最上階のベッドののラックはそういったスペースがなかったので、
そこの住人はロッカーを使用しました。

ロッカーで作られた壁の向こうは、立ち入り禁止。
G&ASの「補給」とあります。
Gはガス、ASは「Aviation Support」?(適当)


ところで、この、大人一人がギリギリで、起き上がると頭を打つ
狭い空間が、現在の展示艦で驚くべき利用法をされていました。



ガラス張りの大型艦船模型展示棚として活用。
誰が思いついたか知りませんが、なかなかスマートなやり方です。

そしてこの模型はもちろんUSS「エドソン」。



「エドソン」の上下には、

USS「インガーソル」INGERSOLL DD-990
下のは文字がぶれてどうしても読めません。
USS Ha
だけはわかるのですが。
「Hawaii」かな?




USS「ジョン・ポール・ジョーンズ」JOHN PAUL JONES DDG32


USS 「アイルウィン」AYLWIN (FF-1081)

「ノックス」級フリゲートです。


艦尾にはヘリポートがあります。
しかしこのヘリポートは波があるとき着艦しにくそう・・・。
ちなみに自衛艦のヘリパイロットから、何回やっても
波の高い日や暗いときの着艦は怖い、と伺ったことがあります。
しかも、決して他の者にその不安を悟られてはならないという・・。


それでは、この青い目の水兵さんに見守られながら次に進みます。


続く。



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