ブートキャンプとスチールビーチ・パーティ〜空母「ミッドウェイ」博物館
Enlist、という単語はそのまま訳すと 「軍隊などに進んで入隊する」 という意味があります。 enlisted manとは〔男性の〕下士官兵のことで、省略形はEM。 enlisted personnelenlisted soldiers という言い方も同じく下士官兵のことです。 それでは女性はどうなるかというと enlisted woman 階級的には将校(commissioned...
View Article映画「深く静かに潜航せよ」前編
潜水艦映画について多くを語りながら、今まで取り上げる機会を逸してきたのですが、最近何かと潜水艦づいていることもあり、気合いを入れて今回この名作、 「Run Silent, Run Deep」(深く静かに潜航せよ) に取り組んでみることにしました。 この映画が昔から潜水艦の戦闘映画として高く評価されているのは、原作者の エドワード・ビーチ少佐(Edward Latimer Beach Jr.)...
View Article映画「深く静かに潜航せよ」中編
映画「深く静かに潜航せよ」中編です。 今回冒頭に載せるゲーブルの絵を真面目モードで描いてしまい、3カットこのタッチで描くのはキツいので、シリーズを2回で終わらせることにして内容のペース配分を早めてしまったのですが、前編がアップされた後、「続」編を楽しみにしています、という現役の自衛官からメールをいただき、現役の声に弱いわたしとしては、もう少し細かく進めてみようかなという気になりました。...
View Article映画「深く静かに潜航せよ」〜宿敵秋風撃破
映画「深く静かに潜航せよ」三日目です。 最初2編で終わるはずが三日に分けざるを得なくなり、ヒーヒー言いながら三作目の絵を仕上げてエントリ製作したら、なんと字数オーバーで4回連載にすることを余儀なくされました。 というわけで、まるで締め切りが迫った漫画家のように、掲載時間に間に合うように絵を製作したのですが、これがね・・・。...
View Article映画「深く静かに潜航せよ」〜伊潜との対決
この映画が潜水艦映画の名作であるという評価は決して大げさではありません。要らない要素を一切廃して、ただ復讐に燃える男とそれに共鳴する男が潜水艦という極限の兵器での限界に挑むその姿を、リアリティに裏打ちされた戦闘描写で骨太に描いている「本気の戦争映画」だとわたしも思います。...
View ArticleCPO「俺たちがスタンダード」〜空母「ミッドウェイ」博物館
何回調べても、アメリカ海軍の階級、特に下士官のそれは複雑で覚えにくいものです。特にEnlisted Personnel の下士官(Non-Commissioned Officers )の中だけで、下から OR-4 三等兵曹 OR-5 二等兵曹 OR-6 一等兵曹 OR-7 上等兵曹 OR-8 上級上等兵曹 OR-9 最先任上等上級兵曹 部隊等最先任上等曹...
View ArticleCPO(先任伍長)は神である〜空母「ミッドウェイ」博物館
CPOの中でも先任の執務室にお邪魔しました。 椅子から立ち、ご挨拶してくれています。ゴミ箱に紙くずがいっぱい入っているのがありがち。 横須賀を母港としていた時代手に入れたものでしょうか。 「流水不争先」 流水先を争わず。 日本の本因坊高川格(たかがわ かく)が信条としていた言葉で、読んで字のごとく「流水は先を争わない」という意味です。...
View Articleサンフランシスコ海事博物館
サンフランシスコに住み、毎年訪れているにも関わらず、フィッシャーマンワーフにあるこの海事博物館をわたしは今までちゃんと見学したことがありませんでした。 以前「ジェレマイア・オブライエン」について書いたときに、 「ここにはバルクルーサという帆船も展示されているよ」 と教えていただいていたので、前回の訪問の時に行ってまいりました。...
View Articleシック・コール〜空母「ミッドウェイ」博物館
「ミッドウェイ」シリーズ、続きです。前回の「CPOは神」シリーズ、お楽しみいただけたでしょうか。 アドミラルから始まって、各ランクのビルを飛び越す跳躍力、機関車と比べた場合のパワー、水面を歩けるか、神との関係、という比較対象はは少佐まではとんでもなく人間離れしていますが、大尉から急に「犬かき」とか「壁と喋る」とか普通の人間以下になってきて、中尉は普通に「ダメな大人」レベル、少尉になると、...
View Articleジェネラル・クォーターズ(想定訓練)〜空母「ミッドウェイ」博物館
前回、「ミッドウェイ」の医療区画についてお話ししましたが、今日のテーマは負傷者救助を含む訓練です。 前回こわーい警衛のおじさんが立っていたメスデッキのブースの近くに、救急救命用のステーションがありました。 駆逐艦「JPケネディJr.」でも見たのと同じストレッチャーです。 メディックのウィスラーさんが佇んでいます。ここはバトルドレッシングルーム、戦闘時に負傷したものの応急手当てをします。...
View Article兵器庫とサス・ケージ〜空母「ミッドウェイ」博物館
ここ空母「ミッドウェイ」のメインデッキ見学が続いています。この階に展示されているクルーと士官のメスつまり食堂など、施設を見学して一巡してくると、だいたい30分かかって元のところに戻ってくるようになっています。...
View Articleジェネラル・クォーターズ(想定訓練)〜空母「ミッドウェイ」博物館
前回、「ミッドウェイ」の医療区画についてお話ししましたが、今日のテーマは負傷者救助を含む訓練です。 前回こわーい警衛のおじさんが立っていたメスデッキのブースの近くに、救急救命用のステーションがありました。 駆逐艦「JPケネディJr.」でも見たのと同じストレッチャーです。 メディックのウィスラーさんが佇んでいます。ここはバトルドレッシングルーム、戦闘時に負傷したものの応急手当てをします。...
View Articleデンタル・シックベイ〜空母「ミッドウェイ」博物館
さて、空母「ミッドウェイ」のシックベイ、医療区画を見学しています。続いて、医療は医療でも歯科医療のコーナーに出てきました。 あー、こんな歯医者さん、いそう。日本人でも(笑) といういかにもな歯科医が微笑んでおります。カーキ色の士官用勤務服の上に白衣を羽織っており、襟につけたシルバーの「II」のようなバッジから、階級は大尉であることがわかります。...
View Article「バルクルーサの”ピッグルーサ”ただ今トン走中」〜サンフランシスコ海事博物館
さて、サンフランシスコ海事博物館のメイン展示といってもいい、「バルクルーサ」についてお話することにします。 バルクルーサは1860年台にイギリスで建造された貨物船です。イギリスの旗を揚げて航行している期間、サンフランシスコには5回、石炭と貨物をヨーロッパから運んでやってきて、帰りにはカリフォルニア産の麦を積んで戻っていったという経歴があります。...
View Article「ポンプ、ポンプ、ポンプ!」〜帆船「バルクルーサ」サンフランシスコ海洋博物館
サンフランシスコ海事博物館にある帆船「バルクルーサ」を見ながら、十九世紀末の帆船で働く人々について、現地の説明ボードを元にお話ししています。 いやー、しかし、そうではないかとは思っていましたが、このころの船ってもうブラック企業なんてもんじゃありませんわ。 ブラック企業でも一応社員は自分の意思で入社してきた人ですが、こちらは下手したら攫われてきて仕方なく働いてたりしますから。...
View Article平成三十年度 海上自衛隊練習艦隊行事(ダイジェスト)
早いもので、今年も練習艦隊出航関係の行事の季節となりました。わたしの場合、その年の状況と自衛隊との関係によって、参加するイベントは微妙に変わりますが、今年はまず晴海での艦上レセプション、そして翌日の晴海から横須賀までの体験航海に参加してきましたので、とりあえずクタクタに疲れている今日はダイジェストをお送りします。...
View Article艦内告知板「今日のプラン」〜空母「ミッドウェイ」博物館
空母「ミッドウェイ」の見学はシックベイとそれに続くデンタルなエリアまで来ました。途中にはメタルショップの区画があり、その一隅にはかつてここでマスターチーフとして1948年から1953年までの5年間働いていた、ドナルド・バーレットの愛すべき思い出のために、というボードが掲げられています。...
View Article平成三十年度 海自練習艦隊 「かしま」艦上レセプション@晴海埠頭
前回練習艦隊行事ダイジェストをお送りしてから、一泊二日で某自衛隊基地訪問兼観光の旅に出ており、その間行き帰りの新幹線を含め一度たりともパソコンを開くことができませんでした。 体験航海の次の日早朝に家を出てから予定がぱんぱんに入っていたことと、移動時間はタブレットを見るのがやっとというくらい疲れていたためです。...
View Article「三つのC」〜平成三十年度 海上自衛隊練習艦隊 「かしま」艦上レセプション
平成三十年度練習艦隊出航行事、晴海での艦上レセプションについてです。 艦上では練習艦隊に随伴する音楽隊メンバーの演奏が雰囲気を盛り上げます。「ビギン・ザ・ビギン」や「黒いオルフェ」など、ラテン系のナンバーが中心ですが、時々日本の曲も聴こえてきました。 練習艦隊音楽隊は、各地方音楽隊からの志望者中心に構成されているそうです。...
View Article栴檀は若葉より〜平成三十年度 海上自衛隊練習艦隊 「かしま」艦上レセプション
平成三十年度の海上自衛隊練習艦隊出航行事の一つ、晴海埠頭で行われた「かしま」艦上レセプションについてお話ししています。 ところで、前々回に挙げた写真の一部を拡大してもう一度お見せします。 わたしが「空自の三尉」と間違えたこれ、これが 陸自の新制服 だったなんて・・・・。いや実はですね、わたくし今日、防衛団体の総会に出席したところ、懇親会で、半袖のシャツに紺色のズボンを履いた一団がやってきたのです。...
View Article