医療隊の女性士官とWAC〜兵士と水兵のための記念博物館@ピッツバーグ
ピッツバーグの「兵士と水兵のための記念博物館」の展示は、ブースごとにはっきりとテーマが決められています。 「軍と動物たち」とか、「軍の女性たち」などのテーマになると、時代は昔から現代までを網羅するものとなります。 ■ 歯科医官 エレイン・バーコヴィッツ中佐 第二次世界大戦時の看護部隊の制服があるかと思えば、このようにイラク戦争に参加した女性軍人の制服があったりします。...
View Article中身のない袖〜兵士と水兵の記念博物館@ピッツバーグ
ピッツバーグの兵士と水兵の記念博物館の次のブースには、「中身のない袖」(The Empty Sleeve)と題された、父親に抱かれて中身のない袖をけげんそうに持ち上げる幼子と宙を物思わしげに見つめる父親を描いた絵があります。 ■ 中身のない袖 南北戦争の後、戦闘で負傷した帰還兵は、しばしば「中身のない袖」に表される姿で絵画の題材になりました。...
View Article「ある軍曹の日記」から「我らが生涯の最良の年」へ〜兵士と水兵のための記念博物館@ピッツバーグ
ピッツバーグの「兵士と水兵のための記念博物館」の展示から、前回は南北戦争と第一次世界大戦で負傷した場合の戦場での手術、イコール手脚を切り落としてしまうという当時の治療のスタンダードと、四肢を欠損した元兵士たちを取り巻くものごとについてお話ししました。...
View ArticlePOW(戦争捕虜)とMIA(戦闘時不明者)おまけ;マケインの’正体’〜兵士と水兵のための記念博物館@ピッツバーグ
POW(Prisner of war)=戦争捕虜、MIA(Missing In Action)=戦闘時行方不明者 に対する対策は、戦争を遂行する、あるいはした国家にとって重要課題です。 「あなた方は忘れられていない」 戦死傷者については、亡くなれば国家の名でそれを悼み、顕彰を行い、負傷者については治癒と社会的復帰を支援するという対処がありますが、POW/MIA...
View Article第643予備航空部隊と朝鮮戦争〜兵士と水兵のための記念博物館@ピッツバーグ
ピッツバーグの兵士と水兵の記念博物館の展示ですが、一応時系列にそって並べられているものの、どうしてもペンシルバニア州近郊のヴェテランの寄付した品に偏りがちです。 かろうじて左上の端っこが五大湖のひとつエリー湖と面しているだけで、広大なくせに海なし州であるペンシルバニア州のピッツバーグは、残念ながら海軍のゆかり深いフィラデルフィア(これも海ではなく川に面しているだけ)からあまりに遠いのです。...
View Articleパンジ・スティークとライフの「顔」〜兵士と水兵の記念博物館@ピッツバーグ
ピッツバーグのSSMM、いきなりベルリンの壁の石が登場したかと思うと、その次はベトナム戦争の展示が始まりました。 まず、上を見上げるとそこにはベトナムの黄色い星が。 この旗はベトコンの戦闘旗で、南ベトナム軍、正確にはベトナム共和国陸軍(Army Repubric of Vietnam)...
View Article定礎の奥の『タイムカプセル』〜兵士と水兵のための記念博物館@ピッツバーグ
ピッツバーグの兵士と水兵の記念博物館、ここでちょっと他にはない珍しい展示が現れました。 いきなり結論を言うと、 タイムカプセル です。 1908年10月2日、完成を2年後に控えたここピッツバーグの記念博物館の前にはコーナーストーンの設置セレモニーのために招待された多くの群衆が集まっていました。...
View Articleストライカー装甲車のヘヴィメタル・イラクの自由作戦〜兵士と水兵のための記念博物館
ピッツバーグの兵士と水兵のための記念博物館展示、定礎の奥に102年ぶりに取り出されたタイムカプセルの中身の展示のあとはいきなりイラク関係とわかるコーナーが現れましたが、とりあえず時系列順でいきたいので、この後に現れた湾岸戦争展を紹介します。 ■湾岸戦争...
View Article勇気の殿堂 受賞者の肖像〜兵士と水兵の記念博物館
ピッツバーグの兵士と水兵のための記念博物館の展示を長らくご紹介してきましたが、最終回にようやく近づいて来ました。 回廊を一周回って南北戦争からイラク戦争まで、おもにペンシルバニア出身の軍関係者が寄贈した記念品の展示を見てきましたが、最後に 「ジョセフ・ドゥーガンJr.勇気の殿堂」 Joseph A. Dugan. Jr. Hall of valor...
View Article勇気の殿堂 オンライン上のブロンズスターメダル〜兵士と水兵のための記念博物館
長らくお話ししてきた兵士と水兵のための記念博物館展示、最後にペンシルバニア出身の軍事章受賞者を顕彰するためのホール、「勇気の殿堂」で紹介されている人々を紹介して最終回になります。 ここからの賞受賞者の紹介には、当博物館の手によるものらしいイラストが加えられています。 【命を賭けて試みた生還】 アーチボルド・マシーズ陸軍参謀軍曹 第二次世界大戦...
View ArticleMy 600lbs Life〜体重272キロの人生 アメリカTV番組
さて、ピッツバーグの記念館シリーズが終わったので、ここで思いっきり息抜きをさせていただきたいと思います。 というわけで、またアメリカ滞在中にキャプチャした番組を取り上げます。日本では信じられないレベルの肥満症の患者を取り上げて、その人が外科的手術を経て社会復帰に挑戦する過程を描く、 My 600 -lb Life...
View ArticleMy 600 lbs- Life 「リアリティ番組の現実」〜アメリカのTV番組
アメリカの超肥満減量番組、「My 600lbs-Life」、後半です。 ヨウナン・ナウザラダン博士はイランのテヘラン大学医学部で博士号を取りました。肥満と腹腔鏡検査の専門医です。 博士が肥満者に行う胃バイパス手術などの外科処置は大変危険なもので、だからこそ博士は手術前に患者に自力で可能な限り体重を下げることを要求するのですが、それでも何件かの医療訴訟が起こされたことがあります。 ●...
View Article海上運用航空(空母と艦載機)〜スミソニアン航空宇宙博物館
以前、スミソニアン航空宇宙博物館の第一次大戦の航空シリーズを終了しましたが、この膨大な展示を誇るアメリカ随一の博物館については、実はまだお話しすべきことのほんの一部しか語っていません。 その中でも、当ブログ的に大変取り上げ甲斐のあるテーマが、本日よりシリーズとなる Sea-Air Operations 海軍航空隊の行動展開...
View ArticleCVMスミソニアンの「艦載機」 F-4B-4とドーントレス〜スミソニアン航空宇宙博物館
スミソニアン博物館の「空母ハンガーデッキ」再現コーナー、今日はCV"M"スミソニアンの艦載機をご紹介します。 空母に乗艦するとき例外なく皆が最初に足を踏み入れるのはハンガーデッキです。その例に倣い、「スミソニアン」でも乗艦して最初に現れるのは艦載機の格納された紛れもないハンガーデッキそのもの。 この独特のブルーをみただけで機種がお分かりの方もいそうですね。...
View Articleウェーク島に戻ったワイルドキャットのカウル〜スミソニアン航空宇宙博物館
博物館の一部に空母を再現した空母「スミソニアン」のハンガーデッキに並べられた艦載機の紹介、続きと参ります。 まず冒頭写真は皆様ご存知の「ワイルドキャット」ですが、その前に、一緒に写り込んでいる家族、特にお父さんの佇まいに「いい意味でアメリカ人らしくない」オーセンティックさを感じますね。...
View ArticleCVMスミソニアンの艦載機〜スカイホークと慈善家になったパイロット
空母のハンガーデッキを再現し、海軍長官に正式に就役を認証されたCVM(MはmuseumのM)「スミソニアン」。...
View Article原子力空母「エンタープライズ」100分の1模型〜スミソニアン航空宇宙博物館
スミソニアン博物館の空母ハンガーデッキを模したCVS「スミソニアン」の一隅には、巨大なシップモデルが展示されています。 どんな状態かというとこんな感じ。レシプロ戦闘機ワイルドキャットの下に備えられたライト内蔵の巨大なケースの中にそれはあります。 空母の100分の1スケールの模型というのは圧巻です。模型ファンならずともこの迫力には皆等しく目を見張る迫力でした。...
View Article空母着艦にまつわる色々〜スミソニアン航空宇宙博物館・空母展示
USS「スミソニアン」CVMという架空の空母のハンガーデッキをそのまま再現したスミソニアン博物館の空母航空コーナーは、もちろんそこで終わりではありません。 ハンガーデッキから隣の区画に抜けていくと現れるのが艦載機パイロットの控室である「レディルーム」です。 まず「レディルームとは」という解説を見てみましょう。...
View Article真珠湾攻撃と空母〜スミソニアン航空宇宙博物館
スミソニアン博物館の空母展示、館内に艦内を再現し、パイロットのレディルームを再現しただけではありません。 ちょっとした「空母の歴史コーナー」が展開されていました。 ■ 史上初の軍艦での離着艦 このブログでも何度か取り上げたことのある、ユージーン・イーリー(Eugene Ely)がUSS「ペンシルバニア」に着艦した瞬間です。...
View Article真珠湾攻撃と日本軍機のいろいろ〜スミソニアン航空宇宙博物館
スミソニアン博物館の空母展示では、世界初めての空母機動部隊による奇襲となった真珠湾攻撃に始まり、日米の第二次世界大戦の空母艦隊戦についてけっこうなボリュームを持って紹介されていました。 今日は真珠湾攻撃の続きです。 真珠湾攻撃の日本軍オペレーションが大地図で紹介されていました。 皆さんもご存知の経緯ですが、赤い動線について説明しておくと、 ●1 単冠湾から出発(地図上部) ●2、3...
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