テレビ番組『HOARDERS』片付けられない症候群の人々・ミリーの場合
アメリカのテレビ番組、「HOADERS」から、一つの番組中前回のジョニという元教師と並行して語られていたもう一つのストーリー、アメリカ国中で推定300万人いるという「溜め込み癖のある人々」=ホーダーズの一人について今日はご紹介します。...
View Article「リメンバー・ザ・メイン!」 米西戦争とセオドア・ルーズベルト〜ピッツバーグ 兵士と水兵の記念博物館
この「ソルジャーズ&セイラーズのための記念博物館」が1911年に開館するまでの工事過程とその後の南北戦争ヴェテランを招いての記念式典については一度当ブログでご紹介していますが、ここにきてもう一度その関係資料が展示されているコーナーが現れました。 ケース後面に貼ってあるのはオリジナルの設計図ブループリントで、設計会社であるPalmer and...
View Articleブルー・マックスとディクタ・ベルケ 第一次世界大戦の航空〜スミソニアン航空博物館
しばらく兵士と水兵のための記念博物館の展示に集中していましたが、もう一度スミソニアンに戻ります。 というか、早くスミソニアンを済ませてしまわないと、今年の夏見学した航空博物館にいつまでたってもたどり着かないので・・。 さて、というわけで前回なぜエースというものが誕生したのか、そして彼らがどのように「利用」されたかという話をしましたが。今日はその価値観が一般に膾炙したあとについてです。...
View Articleデア・ハウプトマン(大尉)〜映画「小さな独裁者」
脱走兵がたまたま放置されていた車の中に軍服を見つけ、それを着込んですっかり大尉になりすまし、部下を引き連れていく先々で殺戮を行う。 もしそれが実話をベースにしていたと知らなければ、突っ込みどころ満載の穴だらけの脚本といわれそうな映画です。しかしそれは現実に起こったことでした。 映画でも本名で語られているヴィリー・ヘロルト(Willi...
View Article「航空戦術の父」第一次世界大戦のエース・オスヴァルト・ベルケ
スミソニアン博物館の「第一次世界大戦のエース」のコーナーでドイツ空軍に最初に登場したエースの一人、オスヴァルト・ベルケ ( Oswald Boelcke 1891-1916)について書きましたが、エースとしてではなく、その後の空中戦術の基礎を築いた戦術家であり、教育者としての面を持つ彼に興味を持ったので、あらためて語りたいと思います。 ■ 幼少期...
View Article第一次世界大戦 ”初めて”のパイロットたち(おまけ:ラフベリーとライオン) 〜スミソニアン航空博物館
スミソニアン博物館の第一次世界大戦当時の軍用機、ことにエースに焦点を当てた展示から、リヒトホーフェン以外の当時の飛行家、マックス・インメルマンやことにオスヴァルト・ベルケという航空史において創始者となった人物の名前を知ることになりました。 今日は、当時アメリカから参加した戦闘機隊や、ヨーロッパの航空隊に参加したアメリカ人飛行士たちをご紹介します。 ■ ”初めて”のパイロットたち...
View Article第一次世界大戦の航空とダイバーシティ(人種多様性)〜スミソニアン航空博物館
スミソニアン博物館の第一次世界大戦の軍用機ギャラリーの上空にハングされているこの飛行機の正体を突き止めるのになぜかものすごく時間がかかってしまいました。 ヴォワザン Voisin VIII ヴォワザンタイプ8はフランスの爆撃機ですが、当時の飛行機にして夜間に使用するために内部爆弾ラック、コクピットライト、そして着陸灯の設備が搭載されていました。 現物を見た限りではフォッカー...
View Articleリバティ・エンジン 第一次世界大戦の航空〜スミソニアン航空博物館
スミソニアン博物館の第一次世界大戦「ウォーバード」ギャラリーは、当時の参戦各国のエースやアメリカの人種的偏見の歪みなど、じつに多角的な展示が続いていて、もし時間があって、端から全部順番に観ていったら、誰でもちょっとした物知りになれそうです。 第一次世界大戦の際に制作された有名なアンクル・サム(U.Sでアメリカの擬人化)が 「陸軍に君が欲しい!」...
View Articleベルリンの壁〜兵士と水兵の記念博物館@ピッツバーグ
今日11月10日はベルリンの壁が崩壊して41年目だそうで、めでたいことです。そこで、SSMMにあった展示をご紹介しながら、ベルリンの壁とその崩壊についてなんとなく語ってみたいと思います。 その展示というのは、なんと。「よろしかったらお好きなようにお触りください」 と記されたベルリンの壁(部分)でした。...
View ArticleBMWエンジンとフォッカーD.VII 第一次世界大戦の航空〜スミソニアン航空博物館
スミソニアン博物館の第一次世界大戦における航空関連展示で、わたしはアメリカの航空は当時ヨーロッパに立ち遅れていたことを知りました。そして、それを挽回するために開発した 「リバティ・エンジン Liberty Engine」 が、アメリカの航空製造業の偉大なマイルストーンになったということも。...
View Article戦略爆撃と悲劇のソッピース・スナイプ 第一次世界大戦の航空〜スミソニアン航空博物館
航空博物館でもあるスミソニアン博物館では、航空の発達を語るにかかせない戦争と科学技術の発達について、歴史を中立に俯瞰する立場をとっています。...
View Articleシュターケンとイリヤー・ムローメツ 第一次世界大戦の大型爆撃機〜スミソニアン航空博物館
スミソニアン博物館の第一次世界大戦のコーナーに、この、見るからに大きさを感じさせる飛行機の模型がありました。 これが調べてみてびっくり、ツェッペリン製の飛行機だったのです。 ツェッペリンというと、わたしなど飛行船しか思い浮かびませんが、実は普通の形の飛行機も作っていたんですね。 ■ ツェッペリンの巨大爆撃機...
View Article第一次世界大戦 王立空軍の誕生と無差別爆撃の思想〜スミソニアン航空博物館
スミソニアン博物館の第一次世界大戦の航空に関する展示もそろそろ終わりに近づいてきましたが、ここに謎の展示がありました。 ポストが・・・・。おそらく、1910年代のイギリスのポストではないかと思われます。たまたま手に入ったので市街地の展示のついでに飾ってみました的な? ■ ロイヤル・エア・フォースの誕生 当時のロイヤルエアフォースの入隊勧誘ポスターです。「ロイヤル・エア・フォースに来たれ!...
View Articleスキャパ・フローの自沈艦隊とフォン・ロイター少将の決断 前編
戦争に負けたらその国の海軍は艦艇を戦勝国に接収されるのが慣習です。 第一次世界大戦が終わった後、敗戦したドイツは休戦規定にのっとって処分される艦隊を敵国の港に乗員ごと移送したのですが、このとき、敵の手に落ちる艦隊を自らの手で沈めてしまった提督がいました。...
View Articleスキャパ・フローの自沈艦隊とフォン・ロイター少将の決断 後編
第一次大戦の敗戦後、連合国の戦利品にドイツ艦隊の軍艦が奪われる前に艦隊司令であるフォン・ロイターは全部自分自身の手で沈めてしまいました。 「スキャパ・フロー」はヨーロッパでは誰でも知っている事件ですが、こんな歌があるくらいですから、きっとわたし(個人)が思う以上にこの、「自沈艦隊」への決断は称賛されているのかもしれません。 Scapa Flow 1919...
View Article「航空力の独り十字軍」 栄光なき空軍の父 ビリー・ミッチェル〜スミソニアン航空博物館
しばらくお話ししてきた第一次世界大戦の航空シリーズ、今日は、空軍力の必要性を説き、当時は省みられることがなかった一人の陸軍軍人についての話です。 ■ 爆撃機と将来の戦争の形 スミソニアン博物館が第二次世界大戦航空についてまとめたコーナをここで紹介したとき、例えば東京空襲は明らかに低空から、一般人への攻撃を目標としていたということについて、...
View Article第一次世界大戦航空の遺産〜スミソニアン航空博物館
さて、しばらくお話ししてきたスミソニアン博物館展示による第一次世界大戦の航空シリーズ、今日で最後になります。今日は、第一次世界大戦が航空のあゆみに遺した影響とその遺産についてです。 航空戦争としての第一次世界大戦は重要な遺産を創造しました。 軍事、政府、および産業の指導者たちは、戦場でのサポート役としての飛行機の重要性を認識し、この新興の戦争技術に寛大に資金を提供し始めました。...
View Article映画「危険な道」〜真珠湾攻撃
当映画部が最近日独米作品というローテーションで映画を紹介していることにお気づきの方も、もしかしたらおられるかもしれません。夏以降、日本海軍の造船界隈を扱った「怒りの海」、制服を盗んで士官になりすまし、暴虐の限りを尽くした実在の人物をモデルにした「デア・ハウプトマン」、ときているので、今回は特にスター共演で話題となったハリウッド映画を取り上げます。 本作「危険な道」のオリジナルタイトルは「In...
View Article映画「危険な道」〜スカイフック作戦前夜
アメリカ映画「危険な道」、二日目です。真珠湾攻撃で映画は始まったわけですが、この映画は攻撃について、真珠湾から避難した重巡洋艦と駆逐艦の視点からしか語られません。 腕を負傷しながら帰還した重巡の艦長トリー大佐(ジョン・ウェイン)は、「CINCPAC1」という役名の実質ハズバンド・キンメル中将に呼び出されます。...
View Article映画「危険な道」〜空挺作戦
映画「危険な道」三日めです。 営倉入りになってからこのトゥルボン島の設営隊に飛ばされたポール・エディントン中佐ですが、真昼間から入り浸っている娼館にブローデリック提督が迎えを寄越しました。 ロック・トリー大佐がこの付近に派遣されて作戦を行うことにこの議員上がりの提督は危機感を抱き、動向を探るためにエディントンをスパイとして送り込もうというのです。...
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